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 お湯ありがたし

お湯が出るようにしてくれました。
シャワーが大丈夫になったので 早速モカを洗いました。
海水で泳いでから ざっと水をかけただけだったので
さぞかゆかったろうと しっかりあらってあげました。

まだ追い炊きができないので お湯をためて急いで入ります。

でも 自宅のお風呂は 天国です。
昨日寝る前に入ったら 12時から朝8時まで熟睡。
余震もなかったし。

我が家ほど恵まれていない方たちには 本当に申し訳ないと
思います。

「お風呂に入れなくて 銭湯に行ってるの」
「うちに はいりにこない?」と言って下さった方がいました。
同じ被災地域なのに ありがたかった。

うちも 追い炊きができるようになったら ご近所のかたに
声をかけてみます。

  ・・・・・・・・・


「何か欲しいものない?」
「大丈夫 全部たりてるから」
「うちのほうはねぇ あれがなくて これがなくて大変なの」
「そう・・・・」


「落ち着いたら みんなで行くから」
「・・・・」



2011年03月31日(木)



 床上浸水の現状

床上浸水 住人(犬も含め)の命別状なし
といった状態がどんなものか とくとご覧あれ。

網戸に残る水位のしるし 私の首くらいまである


 



裏庭にあった いつもBQなどを楽しんだベランダ
半分流されてフェンスを倒す




思い出したくもない風呂場 ただただスコップで掻きだした




当日の夜の食事 冷蔵庫の中身を早くあけなくては・・
ローソクは危ないので 余震がくると必死で消す





いまだに怖くて 海には行けない。
あんなに大好きな海だったのに・・・・

生活に与えたダメージも大変なものだけど
精神的に立ち直るには 大分かかりそう。


2011年03月30日(水)



 まがりかど

3月11日が 晴れていたのか 曇っていたのか
「あれ」以前の記憶が 殆んどない。

18日後の今日 以前のノーテンキな生活には
及ばないにしても家族とボランティアの方々と
夫の強引で性急な性格のおかげで
生活は少しずつ 立ち直りつつある。

ご心配いただいた皆様 ありがとうございました。

救援物資を 送っていただいたり 届けていただいたり。

普段 ご無沙汰している方々から お電話をいただいたり。

本当に励みになりました。

状況をお話しているうちに 自分のなかでなんとなく
物事がまとまりつつあるような 気がします。

「あ、あの時たしかそんなふうに感じていたな」とか
「こことここの間の 記憶がまるでないな」とか。



人間死に直面すると 走馬灯のように過去の映像が
脳裏にうかぶ といわれているけど
車内で波に流されながら 「何もうかんでこない。ということは
まだ死なないってことか」と 思っていたり

「後ろにモカがいるし パニックにならないように」と
ずっと 自分にいいきかせていたり

フロントグラスに波がかぶさってきて 
視界がまっ茶色になったときと 
松林をこえて波が押し寄せてきたときは さすがに
恐怖でパニックになりそうだった。


セリカちゃんのおかげて 命が助かり
そこから 私の今後の生活が始まる。
リセットされてしまったから これからどう生きていくのかを
しっかり 考えなくちゃ。


助けてくださった皆様 本当に

ありがとうございました。「あれ」以後の人生を しっかり

生きていきます。今後とも よろしくお願いいたします。



 
たしか1月1日の日記に
「今年は激動の一年になるような気がする」と書いた。
このことが 激動その1 ではありませんように!

2011年03月29日(火)



 セリカの死

愛車セリカが津波にのまれて 死んだ。
私とモカの命とひきかえに。

後部をフェンスに乗り上げて 私とモカが車外に逃れ
玄関まで避難し 腰までくる海水につかって 
ドアをあけることができるまで 水が引くのを待っていたとき

ハザードとブレーキランプがついた。
私のまわりは なにもかもが海水にのまれて 
グレイ一色の中 真っ白なセリカの後部で 
点滅する赤と黄色のランプが

まるで「さよなら」を言っているようだった。

水がひき 無残な姿をさらすセリカが かわいそうで
でも 廃車にするためにトラックに乗せられたときには
悲しくて 地震以来 初めて声を出して 泣いた。

彼女は 本当にレディーだった。

私の最後の車 と思っていたのに。

ごめん そして ありがとう 命を助けてくれて。

          ・・・・・・・・・・・・・

余震が続いている。

あまり大きいときは 非常用のバッグを持って
モカと一緒に ドアの前で
「津波の心配はありません」という
市の放送が流れるのを待つ。





避難するのは 徒歩か自転車・・・・




2011年03月24日(木)
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