エアロスミス。嫌いだった。
当時、某楽器屋に入りたての頃、朝っぱらから先輩(といっても、年下の男の子だった)が「PUMP」をブチかけていたのだ。向かいの洋服屋から苦情がくるくらい。しかし、ほとんど毎日といってよいほど、「PUMP」で、某楽器屋は店を開けていた。
新人の私が、かってにCDをかえられる筈もなく(彼はバンドマンで、なんとなく怖かったの。特に朝は不機嫌だった)朝からデーモンオブスクリーミンの攻撃に、ただただ耐えていた。このうるっさいバンドは何?低血圧の私の神経を逆なでするヤツは誰?
エアロスミス。大嫌い!
彼が休みの日と、彼がお昼の休憩に上がるのを、心待ちにしていた。女の店員さんが、普通の「販促用」サンプル盤にかえてくれるからだ。
それから数日たった、ある日のことだった。 CDの入荷作業の無い日に、彼が休みをとった朝、店長と二人で店を開けることになった。 「なんか好きなCD、かけて良いよ」 と言われて、迷った挙句、 「PUMP」を選んだ。 パブロフの犬のように、これをかけないと、店内の朝の掃除もはかどらないのだ。 朝という気分が出るのが、このアルバム・・に、なってしまっていたのだ、生理的に。
「・・わ、エアロかけちょるけ〜」 なんとなく心配だったのか、彼が、店に顔を出した。 「本当、好きやね〜!俺も好きやけど、朝から聞きよったら、時々ムカついてくるよ、スティーブンの声」 彼は彼で、私が「ウルサイ」と言わないので、エアロ好きと思い込んでいたのだ。
後ろ手に、グっと拳を固めたのは言うまでも無い。
おかげで、本当にエアロ好きになってしまった。 今も、目覚めのCDはエアロスミス。
時々、ムカつきながら起きている。
その後、彼が辞めるまで、さまざまなバンドを脳髄に「すり込み」されたが、それはまた後ほど。
あのクジラたちは、結局、海洋投棄せざるを得なくなった。
当初、標本にするために砂浜に埋める予定だったが、砂浜に重機のタイヤが埋まりこんで、一頭を輸送するのに半日かかったそうだ。死亡したクジラは13頭。(1頭だけが助かって沖に帰れた)全部運ぶまで、とてもとても海岸に放置できない。 クジラの脂肪分は厚く、体温を保ったままなので、内臓の腐敗が著しい。現に、かなりの悪臭が出ていたそうだ。
「海の藻クズとなるのは、まことに残念・・・・」と言っていたけど、そんなこたぁない、と思うよ。
あの亡骸(ムクロ)は。ニンゲンにとっては、腐敗した塊でしかない亡骸は・・・ 肉や臓物は海の生き物の糧となる。骨は小さな生き物の隠れ家となる。溶け出す栄養分は海を支える。そして、それを食べた小さな生き物は、クジラの食料となってクジラを支えていく。
死んだものを食べて、命は生きている。綺麗なものは、キタナイモノといわれるもので支えられてるんだ。腐った葉っぱの溶け込んだ土から、綺麗な花が咲くようにね。それが、自然の法則なんだ。
そうやって、命は形を変えて次へと伝わっていくんだ。「永遠の命」って、そういうことらしいよ。
博物館で、クジラの「形」を伝えていくのは、一頭だけでいいよ、ね。
海岸に座礁してしまったクジラ。
テトラポットに身を削られて、辺りはまさに血の海。海岸線を赤い帯がゆらめいていた。
亡き骸をどうするか。埋める?焼く?
「勝手な言い分かも知れんけど、海で生まれたものは、海に帰したほうが良いのでは」 ・・しかし、許可がなかなか降りなかったそうだ。
広い海、どこかで必ず寿命の尽きたクジラの亡き骸がただよっているはずだ。
邪魔になるとか、そんなこと言われるのなら、おちおちあの世に行ってられないよなぁ。
生まれた場所に帰る・・か。そうだよな。ニンゲンだって、病院で生まれて・・・病院のベッドに帰る・・。ちょっと悲しいなぁ。
| 2002年01月23日(水) |
今日は映画が1000円さ! |
水曜日はレディースデイで、映画が1000円!・・なので、忙しくてなかなか観れなかった「ハリー・ポッター」を見に行った。 物語の世界が、丸ごと再現されていたのにもビビったが、それよりなにより。
架空の世界のはずなのに、設定がしっかりしていること。
そら飛ぶホウキを使ったスポーツを創り、ルールも創り、どういう展開になるかをまた「創る」。
それは、恋愛映画や、サスペンス映画を創る、というのとまた違う気がする。
誰も体験したことの無い、魔法の世界。 つかみどころのない、フワフワした世界だからこそ、隅々までしっかり設定してあるのかなぁ。
この作品を喫茶店の片隅で執筆していたなんて。 その事実自体、魔法のような気がする。
今年の暮れ辺りに、第二章が公開予定らしい。でたん楽しみくさ!!
出張に行く夢を見て、起きたらどっちが現実か、わからんかった。
今日出発で、出発した夢を見てたのか(←このばあい、現実では遅刻する)、今日は休みで、タダたんに仕事の夢を見ただけなのか(←この場合、速攻で眠りの世界に戻る)
夏なんて、朝の5時か?夕方の5時か?ということも加味せねば成らんゆえ、おいらの頭は阿鼻叫喚パニックシチーになるところだ。
一月に入って三週連続の出張。セッションも入れれば4週連続。 駅まで送ってくださる母上が、「毎週月曜日に旅立ちを見送って、あたしゃ〜寅さんの、{さくら}のようさね」とこぼしていた。
母上。 週末に帰宅したとき、妙に驚いた顔をするのは何故なんだ〜〜〜〜?! ちゃんと帰ってくるんだから、部屋をヒトに貸したりするんじゃないぞ〜〜〜!!
朝、・・・ウソです、昼過ぎに布団からミノムシのように這い出た私は、家の余りの静けさに、「こりゃ、みんな出かけたな」ということを察知し、普段は誰かが占領しているテレビデオさんに、「今日だけは、俺のものにしてやるぜ」と話し掛けた。
ALFEE/1996/RED BRICKSのビデオをセット。
確かこのときは、会場の設計ミスとかで、あたしたちのブロックはBにもかかわらず、ステージに向かって・・というか、会場の左端。しかも、ピンスポットタワーの左後方で、音だけアルフィーを堪能したヨネェ・・同じブロックの知らない人々と、妙に盛り上がってたなぁ・・ と、アクシデントのおかげで覚えている自分に複雑なものを覚えながら、「うまかっちゃん」をずずっとすすっていた。
「あ、それ、横浜のライブやろ?」 ななな〜んと、弟�気魯錺織靴汎韻犬�寝ていたらしい。 「そうよ。なし、知っちょん?」 「だって、このときバイト募集しちょった。でも、日当7000円じゃ、つらいなぁ」 「なにが?警備のバイト?」 「観客のバイト。なんでも、前で聞けば聞くほど、日当が高かったよ」 思わず吹き出してしまった。 「あ、これ、観客はハメコミ合成ですって、ここに書いてある。うわ〜8000円したん?騙されたね〜。しかも、アルフィーが唄いよるし、あ、南こうせつオイチャンがなんで出ちょるん」 「あんた、よう次から次へと・・なしアルフィーが、ライブビデオ捏造せないかんねっちゃ!」と余りの可笑しさに笑い転げるオイラにかまわず 「アルフィー、限定盤10000枚プレスしても、売り切れず、通常盤が流通する前に廃盤決定とかで、その通常盤を持ってるほうが価値があったりしてさ〜」 アル中から刺されるよ、あんた!と思いながらも、結構こいつ知ってるんだよね。どこのライブとかさ。本当は見たいんやろ?
・・という淡い思いは、チャンネルチェンジャー略してチャンチェンに伸びた手と同時に発せられた 「笑っていいともがありよる」 という言葉に寄って、跡形もなく蒸発してしまったのであった。
今日だけは、オイラのものだと思ったのに・・・トホホ。
| 2002年01月13日(日) |
なんとでも お言い!! |
ガックン、かっちょえぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!
マリス〜に居た頃は、ああ、ビジュアル系。K氏か、H氏のような唄い方するんだろうなぁ・・と、決め付けていた。だってビジュアル系ですもの。ビジュアルで勝負するんなら、美しければよいの。毒があっても、美しければ大歓迎。 おネエさんの目を、楽しませてね、って。
今思えば、ミラクルビッグなミステイクをやらかしていたのだった。
堂本兄弟で初めてみたときは、「なんて気取ったヤツ!」と、思ったのだが、だがしかし、回を重ねていくうちに、ガックンのなんとも知れない「天然」な部分が見え隠れ。 隠された部分を、チラッと見せて、興奮・関心を持たせることを「チラリズム」というそうだが(ホンマかいな)、まさに、彼の術中にはまってしまったオイラ。
そして、去年の紅白で「唄うガックン」を拝見いたしました。上手いじゃん。だれ?納豆ネバネバ唄いだよなんて言ったのは! もう、美しいだけでも満足なのに、オイラにこれ以上、何を与えてくれるっていうのぉぉぉぉ??!!
コンサートのチケット、与えてくださいね!
去年の楽器店の棚卸のときに、在庫部屋で、初売り用特価品のアコーディオンが入荷しているのを見つけた。
「きゃ〜!かわいい!これいくらになるんですか??」 「買うの?2xxx円だから、2xxx円でいいよ」 「まじですか!?きゃ〜!!キープしといてください!!正月明けに買いに来ます」 と、衝動キープをしてしまった。すかさず 「また、そんなことして。おまえ、小さければ弾ける思っちょろうが。Zo−3だってこれなら弾けそう言うて、そんで結局{小さくてもギター}げな、あったりめぇな結論を出したろうが」と、店長夫人。 「何とかするくさ〜」と、ココロはもう屋根の上のアコーディオン弾きであった。
キープされているアコーディオンを、取りにいった。 随分と、売れてしまっていた。 「初売り、お客さん多かったんですか?」と、店長に尋ねたら 「アコーディオンが結構売れた。なしやって思う?」 「・・・えええええっ!!」
商店街の初売りは、元旦の夜から始まる。 その寒空の下、店頭で店長の愛娘(16才)がミニアコーディオンを抱え「美しき天然」を、エンドレス演奏!
日本人の好む、あのマイナーの曲調と、なんともしれない哀愁を帯びたアコーディオンの音色のタッグを無視できるものが居るであろうか・・??
「反則じゃんか〜〜〜!!」 「そうくさ。おかげでギターは売れんかったぞ」
来年は何をさせられるのか、不安そうな目でチラッと愛娘がこっちをむいた。
がんばれ。愛娘!! 店の命運は、まさに君の腕にかかってるんだ。
家で弾いてみて、{小さくてもアコーディオン}げな、あったりめぇ〜な結論をまたまた出した私の腕には、「演歌新年会」という催し物が、すでにぶら下がっているのだから。
| 2002年01月07日(月) |
ビッグ・クリーニング |
名古屋から帰って5時間後に、八代に向けて出発となることが予測されていたので、「やっちろ行き・お楽しみ袋」と、名古屋の荷物を入れ替えて、あっさりと出発したのだった。
旅なれてる〜いぇ〜い!!
仕事を終え、反省会も終え、ホテルの風呂に湯をはり
♪バババ・バブ〜
と、自己BGM付きでバブを溶かし
湯船につかってドアを開け、あらかじめ湯船から見える位置に調節しておいたTVなんぞを見て、我が世の春。謳歌。
「ぎょえええええええっっ!!」
下着の袋と間違えて、洗濯機に直行するはずの、汚れ物袋のほうを持ってきた事に気がついたのは、それから数十分の後であった。
コンビニ直行。合掌。
「おねぇ、名古屋が雪にうもっとるばい」 弟が、きついジョークを携えて、寝坊気味の私を起こしにやってきた。 「埋もれるほど降るか!!そんなもん」 と、TVのニュースをみた。
「・・・・・・・まじ?」
のっぴきならねぇ用事で、明日から名古屋に行くことになっている。 のに、
「空港閉鎖??は、?ちょっちょっと、なんしよん、アンタ、あたしはどうなるわけよ、明日は飛ぶの?どうするよー!!?あした、飛べるんやろうねぇ!!」
懸命にTVに話しかけている私の背後では、
「わ〜、昼間なのにまだあんなに雪が降ってるわ〜!!欠航だって、欠航!!」 「ひこ〜き、欠航便ゾクシュツ!欠航・欠航〜」 と、怪しい宗教集団のようにマイファミリーが踊っていた。
気をもんだところで、しゃぁなかったい。明日にならな、天気げな分からんくさ。 と、自分をごまかし、トラベルセットを二つ用意。名古屋行きと、八代行き。
最悪のパターンを幾つか考え、名古屋行きの中に、八代セットを組み込んだりして、気がつけば夕方。
気がまぎれたはずなのに。買い物から帰ってきたバァちゃんが 「あんた、名古屋、雪で大変ってよ。欠航してるってよ、ひこ〜き」
気の小さいおいらは、その晩、眠れぬ夜を過ごすこととなった。
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