「ペイジ&プラント」を見に行った。 ボンゾ亡き今、再結成はありえないのだが、どうしても「ツェッペリンば見て来たとよ」と言ってしまう。ジョン・ポール・ジョーンズにも失礼にあたるんだけど。
会場は私たちより随分と年上の方々が結構おられた。
「トイレ、並んでないです〜!凄い、初めてですよ〜!!」 と,友達はズレた所に感動をしていた。
このアル中の友人N(ここだけ読むと、何だか「闘病生活ーアルコール禁断症状を越えてー」っていう手記みたい)は、洋楽、いわゆる外タレさんを見たことがなかったから、 「何か決まりの、振り付けみたいなのがあるんですか?どうすればいいんですか?ボーっと見てても良いですか?」 と、まるで、予防注射のときに「痛かった?どの先生が痛くない?」と必死で情報収集をおこなう小学生のように、私に質問を浴びせ掛けてきた。 「リズムに乗ってればいいよ、どうせMCも何言ってんだか分からんしさ〜拍手してれば間違いないよ〜」 と、貿易摩擦をおこすような鎖国的返事をして席についた。
その席がこともあろうに最前列!ということを知ったとき、Nは半ベソ状態だった。よほどうれしかったのだろう。
ノレるかどうかは、自分の感性に任せるしかないし、誰が悪いわけでもない。だからノッテているフリする必要なんて、これっぽっちもナイ。感性に押し売りはできないからねぇ〜。でしょでしょでしょ?
やがて、ステージ上では「香」が焚かれ、「Babe,I'm Gonna Leave You」で開演した。その香の香りが、なんともいえず良いカンジで、一気にリラックスする二人であった。 客席を形作るフェンスにもたれかかって、ラクチン状態。 ステージには、タブラなどの民族楽器や、四弦琴の奏者もいた。 エスニックなのねぇ〜。二人だからかなぁ〜・・
そんな素人のような疑問がわくのを、彼らは知っていたのでろう。後でパンフレットに書いてあった。 「オリエンタルな音楽との融合は、レッドツェッペリンが真剣に取り組んでいたテーマだった。ただ、余りにもハードロックのイメージが強かったために、そういった点が見過ごされてきただけだ」と。
目からウロコの17万1673枚も落ちるようだった。オイラも決め付けていたうちの一人だった。ごめんね。
「ねえねえねえ!ロバートプラントは、Nちゃんに手を振ってくれたの?」 「・・わかんないけど・・そういうことにしとく!!(瞳ウルウル)」 と幸せな勘違いで喜ぶ私たちと、彼らの「魂」までの間は、銀河を離れイスカンダルへ行くぐらいの距離がある・・と確信したのである。
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