おおみち礼治のてくてく日記
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2007年05月10日(木) 愛煙家と嫌煙家の攻防

 喫煙による健康への影響について、本当のところどうなのか事実は別にして、いまの世界的な嫌煙は、反動だと思う。

 昔は、タバコを吸わない男は軟弱、といった雰囲気があって、会議のときでも部屋は、もうもうとタバコの煙が蔓延していており、その中で吸っていない人は、面と向かってではなくとも、バカにされていた。

 愛煙家による横暴が長らく続いていた時代が確かにあった。しかし、やめてもらえませんか、とも言えず我慢するしかなかった嫌煙家たちの思いが、やっと立場を逆転させたのだ。しばらくは、うっぷんがたまっていた嫌煙家と、それに乗っかった世論による、愛煙家への一方的な批判(逆襲)は仕方ないでしょう。

 といっても、立場が逆になっただけ、では本質的になにも変わりない。いくら、いま世界的な嫌煙ムードだからといって、あまり批判して、かつて嫌煙家がしてきたように、愛煙家に肩身の狭い思いをさせ続け、そこに、実は喫煙による健康に対するリスクはありませんでした、などというデータが出てきた場合、また立場が逆転しかねない。

 まあ、私としては、本当に自分を大事にしている人がタバコを吸うとは思いませんけどね。ともかく、本来的には、煙を嫌う人の前で吸うことはないし、吸ってない人が吸いたい人を批判することもない。喫煙による体への影響を公表するのはいいんだけど、それを聞いてどうするかは、その人自身の責任のことであって、他人がとやかく言うことでもない。

 愛煙家、嫌煙家とも、不愉快な思いをすることのないマナー社会が訪れるのは、まだ先かな、と。


おおみち礼治 |MAIL

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