気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
最終的に頭が痛かったことに気づいた。 ブロードはゆっくりとパイを平らげていった。もう一切れアプリからもらい、それもゆっくりと平らげる。 「ありがとう。おいしかった。ジャムで作るアップルパイは本当に久しぶりだった」 「そうなの? 確かに時期にしか作らないものね」 「父がアップルパイ好きでね、母はいつでも作れるようにジャムを作っておいていた」 「へえ、いいお母さんだったのね」 「まあね」
多分気候良過ぎて油断した。
桜が少しばかりほころんでいるのに、やっぱり寒い。 魔法使い。 この大陸にはもういないなっている。廃れてしまったのだ。 その昔、それを武器とし、技とした者たちが多かった。魔法使いでも群を抜いた者は国王に仕え騎士団を設けて団長を名乗る事が出来た。 やがて魔力を維持する者は減り、魔法は使われなくなった。原因は不明とされているが、自然サイクルにより魔力が低下する期間と思われている。その期間もまた解明されていない。いつ回復さされるかわからない魔力より、いつでも扱う事が出来る科学を用いられるようになった。 それでも、まだ魔力を保ち扱う者はいるとされる。 「魔法使いなの?」 「まあ。だけど、たいした魔法は使えないよ」
いや、動画見ていたらそんなのがあって......。
森はフリマの日でした。
のローザが腹立ちます。 部屋にはお茶の香りとアップルパイの匂いがしていた。その匂いも窓からの風で緩やかに薄まる。 「はい、どうぞ」 アプリは切り分けたアップルパイとお茶をトレイにのせて差し出した。 「ありがとう......えと」 「アプリ」 「ありがとう、アプリさん」 「どういたしまして」 手づかみでアップルパイを持ち上げてかぶりつく。さっくりとしたパイ生地にとろりとした適度に甘くそれなりに歯ごたえを残したりんごジャム。 「うん、おいしい」 「よかった。アーサの得意だからね」 「アーサ?」 「ううん、こっちの話。それよりも、ねえ、ブロード君。兄さまの知り合いなの?」 「まさか」 「そうよね。でもなんで兄さまはあなたの名前わかったのかしら?」 「ああ、資料があるんだよ。俺の父さんもじいちゃんもここで働いていた。ずっと昔の話だけど」 「本当にあなたは何者なの?」 「魔法使いって思ってるだろうね。君の兄さんは」 ブロードはお茶をすすった。
あのつよぽんが......! ふわりと風が吹き抜けた。 ブロードが目を覚ます。 「......いい匂い」 「あ、目が覚めた?」 「本当に作ってくれたんだ」 「食べる? 今、切ってあげるね」 ブロードは調子が良かった。起き上がって窓から外を眺める。 「ジョウロフェンツァも変らないね」 「お茶飲む?」 「そうだね、よくお茶と一緒に食べていたよ」 ブロードがそう言って笑った。
電波受信しても二時間早かったので、二時間早くアラームセットしたんですが、どうも朝方に自動受信されて、元に戻ってました。 厨房にはアップルパイが焼ける匂いが漂っていた。 「ほら、アプリ。出来たよ」 「ありがとう、アーサ」 「あなた、そんなアップルパイ好きだったかしら?」 「これ、病人用なのよ」 「へえ、アップルパイが食べたいなんて我侭でも言ったの?」 「我侭じゃないと思うけれど、食べたいものを食べさせたいじゃない?」 「病人が食べるようなもんじゃないと思うけど。ま、味はおいしいから気に入ってくれるわ」 アプリが部屋に戻る。ブロードはまだ眠っていた。よく眠っていると思いつつ、アプリは少し暑いてと思い窓を開けた。
本当にどうでもいいわって思う事なのに、それについて追求されてしまう。そんな職業。 アプリは暇だった。ブロードは再びよく眠っている。死んでいるのではないかと思ったくらいだった。 「アップルパイかあ......」 りんごの季節ではなかった。アプリは料理はするがパイ作りは苦手だった。彼女は部屋を出て厨房へ向かった。城で勤める者たちのための簡易で広い厨房で母娘でまかなっているアプリとここで働く娘アーサとは仲が良かった。 「あ、アプリいらっしゃい。お腹でも空いた?」 「ううん。アーサお願いがあるんだけど......」 アップルパイが作れないかと、相談した。 「しょうがない。アプリの頼みだもの。貴重な瓶詰めを開けましょ」 アーサはニコニコしながら瓶を取り出した。
テレビ付けてないとなんか寂しい。そんなものです。 「飲まないの?」 と、アプリ。 「それに薬入ってるだろ?」 ブロードが器を指差し言った。 「ええ、兄さまが処方してくれたのよ」 「ああ、それで。でも副作用があるんだ」 確かに体力を回復を早める薬草で、その副作用が眠気を引き起こす。アプリはそれを知っていた。 「どうして、わかったの?」 「妖精がそう教えてくれるんだ。悪いけれど、もういい。体力なら妖精が回復してくれるし、その間は暴れることも出来ない。ま、それと同じような効果だ」 「じゃあ、他に何か食べたいものは?」 「そうだね、起きたらアップルパイが食べたい」 そう言ってブロードはまた眠った。
今週の一言:銀さんがめちゃくちゃ怒ってて戦う前から白夜叉モードって。つか、まさかの過去編? 「ブロード君、あなた、一体何者なの?」 アプリが堪らず尋ねる。 「助けてもらってなんだけど、俺もう出るよ」 飲み物が入った器をベッド脇のテーブルに置いた。 「そんな身体で? 無理よ」 「大丈夫だから、じゃ......あれ?」 立ち上がろうとしても身体が動かない。ブロードはもう一度身体を動かそうとした。 「ほら、だから無理よ」 アプリがまた飲み物を押し付ける。 「これ飲んで、ちゃんと寝てなきゃ駄目。兄さまだってそう言っていたもの」 「コレか......」 押し付けられた器を眺めてブロードは再び側に置いた。 「分かったよ。大人しく寝てるから」
スパゲティをゆでる。
態度はでかい、そんな感じです。 「気分はどうだい?」 翌朝、ナイロは青年を尋ねた。青年はアプリから飲み物を貰って飲んでいた。 「だいぶ良くなりました」 「昨夜は良く眠っていたの。今朝は元気になったみたい」 と、アプリは嬉しそうに言う。 「助かりました。ありがとうございます」 青年は礼を言った。 「いや、礼には及ばないよブロード君」 「......」 青年の笑顔が固まった。 「調べてもらったよ。君の事。いや、君の父君のことだね」 「なんで......」 「いやあ、妖精が憑いているなんて、そう滅多な事じゃないからね。お爺様はジョウロフェンツァ国魔法騎士団長の一人、その後、廃団となったあと、父君が勤めていらっしゃった。そして、二十年前、突如いなくなった。資料によれば、ご両親は病死になっている。墓石も確認されている。問題は、君の兄......記入ミスかな? どちらもブロードとなっているけれど。君と君の兄上の失踪。家だけは残されている」 「......」 「興味があるんだけれども、話さなくていいよ。でも、君の名前を教えてくれない? 記入ミスはこちらの不手際だが、不便だ」 「ブロード君でいいみたいよ」 と、アプリ。 「アプリには名乗ったんだ。じゃあ、ブロード君。まだ本調子じゃないみたいだから、ゆっくり休んでいって欲しい」
シリーズ神経を抜く(第○回目) 「で、お前はそれをどうしたいんだ?」 「どうしたいって、そりゃあもちろん、使えるものは使うでしょ」 白衣の青年は黒軍服の男に言った。 「使われて喜ぶ人間はいない。そうだろ? ナイロ」 軍服の男は古い書類を引っ張りだした。 「これだな。これはまたずいぶん昔のものだな」 一瞥してナイロに渡した。 「ありがとう、アセテート」 「しかし、アプリもまた運のない子だな」 「そうかな? 妹は運が方だと思うが」 白衣の青年は受け取った書類に目を通した。
って、なんかワザとらしい。 青年は言われた通りまた横になった。 「お腹が空いたら、アプリに言うといいよ」 「パン粥がいいかしら? それともスープ?」 「そうだね。その辺のメニューで頼むよ。大丈夫だ、君は死ぬ事はない」 「......」 白衣の青年に促されて彼は眠った。 「また眠っちゃったわね」 「ああ、修復は身体に負担がかかるからね」 「どういうこと?」 「妖精だ」 「妖精!? もしかして、妖精憑き」 「そうだ。この青年には妖精が宿っている」 「じゃあ、死なないっていうのは......」 「そうだよ、アプリ。妖精に憑かれた者は死なないさ」 白衣の青年は笑った。 「だとすると、これは......。アプリ、面白い人を連れて来たね」 青年は部屋を出て行った。出て行く際に、その人の世話を頼んだよと声をかけた。
いや、特に書く事がないので。 「お目覚め? 大丈夫? 痛いところはない?」 目覚めたばかりの青年に少女は質問攻めした。 「あなたの名前は? うちはどこなの? どこから来たの? お腹空いてない? 何か食べられそう? 寒くない? どうして川に流されていたの?」 彼はぼんやりと彼女を眺めていた。 「アプリ、そんなに話しかけちゃ駄目だ。彼はまだ混乱しているよ」 少女が振り向いた。奥から白衣姿の青年が現れる。長い髪を編んで下げている。 「兄さま」 少女と歳は十以上離れている。 「目を覚ましたの。やっぱり死んでないわ」 「そりゃ、息はあったしね。やあ、君。ここはジョウロフェンツァ城の医務室だ。何か欲しいものはあるかい?」 「ジョウロフェンツァ......」 青年が黙った。そして首を振った。 「そうかい。じゃあ、もう少し休んでくれ。今の君に必要なのは、休養だ」
あんま残業というものが無いのですが(しないと決めてる部分もあり)、今日は張り切って残業して来ました。 ただし、普通でないところもある彼女だが。 そもそも川の見廻りは朝の散歩だった。それが死体を発見した時から見廻りとなってしまった。彼女にとってはかなり不本意なことだった。 「今日もありませんように!」 彼女は祈りながら河原を見渡した。 その日、四体目の死体が流れ着いていた。 「最悪」 彼女は河原に降りて、恐る恐る死体の側へ向かった。 羨ましいことに金の髪の青年だった。いや、あまり良くなかった。 「枯れ草みたい」 彼女は呟いた。 「ん......」 「っ!」 彼女は息を止める。そして目を凝らし耳を澄ました。 僅かながら眉が動く。そっと手の平を鼻の辺りにかざす。息をしていた。 「生きてる!」 彼女は叫んだ。兵士らしき男が数人に声をかける。 「この人、生きてる! 早く来て!」 「どうせ死んじまうよ!」 「いいから早く来て! まだ生きているんだよ!」
だから、歳なんですってばっ! クイーンエルフ(仮) *タイトルからしてうさんくさいんですが、「いいタイトル思いついたらそれにしよう」的な心持ちでいたら結局思いつかずこれになってしまったという話。実は『エルフ』があまり関係なくて後付けにした気がする。マサルさん的に「(仮)ってなんだー!?」ていうもの。 今日もありませんように。 彼女はそう祈りながら見回りに出た。まだ肌寒い季節、マントで全身を覆いやや幼い顔だけは隠さず出ていた。ふわりとした黒いセミロングの髪と黒い瞳。この辺では少ないが彼女はあまり気に入っていない。金の髪や栗色の髪が良かったと思っている。 そんな彼女が最近祈っていることが『今日もありませんように』というものだった。 ありませんように。 上流から流れ着く死体のことだった。 月に一度の割合で流れてきた。流れが緩やかで滝などがないから上流から流れてくる割にはきれいな死体。城の近くの河原に流れ着く。 毎朝それを確かめるのが日課になっていた。 今までで三人。一人目は何かの事故だと思った。二人目は偶然が重なっただけと思った。三人目は、誰かがもしかしたら......と思った。 確率的には今日はもしかしたらあるかもしれない。彼女は憂鬱だった。死体など見たくないのが普通だ。 彼女もまたそんな普通の少女だった。
今日は適当に何もやりません。
友人に馬鹿な誘いをしたのが約一ヶ月前。
ここの日記は携帯からの更新となります。
ごたごたが収まらないところです。 面白くないシリーズ 今日は雨だった。 昨日も雨だった。 一昨日も雨だった。 このところずっと雨が続いている。 梅雨でもない。 川が増水しているとかそんなニュースが流れる。 とにかく、雨続きだった。 雨が降るようになったのは、今この町で全国高校卓球大会が行われてからだった。その最終日は地元テレビ局が取材し、優勝校選手たちにインタビューを行う。 「いやあ、やっぱり雨降っちゃったね」 「そうだね」 などという選手たち。 「僕たちやっぱり雨男なんだよね」 「そうそう、出かける時はいつも雨なの」 あはははと笑う選手たちは高校生とはいえ無邪気だった。インタビュアが『他のスポーツで得意なのはある?』という質問に、 「えっ? 運動はほとんど得意なんだけどね」 「だけどねー、ほら、天気良くなんないから。卓球なら室内だし」 なるほど、そういうことだったのか。 なので、大会が終わり彼らがこの地を去った夜、雨は止み、次の日は晴天となった。
誕生日です。
歯医者行って麻酔して神経抜きました。
先週から引き続き、なんか片づけているというわたくしですが、別に引っ越すとかでなく、物が溢れかえっているのがいいかげん嫌になっただけなんです。
面白くなくてすんません。
これはまた読むかもしれない。(ぜったい読まない) 一体なんなんだというんだ? 全くもって理解しかねる。 数多くあるラブコメにある話だ。 女の子が、ほら、家に押し掛けてくるってヤツだ。 だが、事実は漫画より奇なりってあるだろ? アレだ。 まさに漫画よりも奇な状態にありつつある。 宇宙人? そりゃ、元祖だろ? 幼女? まあ、漫画だったら極々普通だな。 そうじゃない。 ブスだ。 ブス女がまさに家に押し掛けて来ている。 え? かえって現実味がある? そーいや花沢さんも......いやいや花沢さんの方がなんぼかマシ級だ。 だって、あれまだ女の子らしいだろ? こっちはそうじゃねえ......。 ああ? 女いるだけでもマシ? わかったよ、コレからどうなるか俺にもよくわかんねーが、この物語の続きを聞きたけりゃまた明日ここに来いよ。わかったか? 続きません。
歯医者の麻酔 落ちてゆく。 ああ、そうだ。落ちているんだ。 私は今、落ちているんだ。 空が遠くなる。 太陽がまぶしい。 流れる雲も遠くなる。 吹き抜ける風よりも早く落ちていく。 スカートがはためいて、髪が広がる。 帽子が飛んでいきそうだ。 どのくらい、落ちただろうか? ふいに、身体が支えられた。 支えてくれたのは男の人だった。 はためいてめくれ上がったスカートを直して 乱れた髪を整えてくれた。 「はい、これお嬢ちゃんの?」男の人は言った。 女の子を連れた母親が男の人に礼を言った。 女の子も「ありがとう」と言った。 マンションの下で私を支えてくれた男の人は 私の持ち主が降りて来るまで待っていた。 私は無事持ち主の手の中にいる 願わくば もう、落とさないで。 面白くないシリーズにして行きます。
箱だらけです。
この時間になるとやる気が大幅ダウンになるんですよ。 エイプリールフール(四月ばか) それはそんな日。 晴れていた。 春休み真っ最中で公園は子供たちでいっぱいだった。 それは平和そのものだった。誰も隣国からミサイルが飛んでくるなんて思っても無いだろうというほど穏やかで賑やかだった。 子供たちはグループで遊んでいた。あるグループは鬼ごっこ。あるグループは特撮もののヒーローごっこだろうと思われる。グループによってそれは様々だった。 目の前で遊んでいたグループは『うそ鬼』だった。 昔やったことがある。鬼となったものは、本当のことを上げていき(例えば『空が青い』など他愛も無い真実を)、嘘を言ったあと走り逃げる相手をタッチする。なので、もっともらしい嘘をあげる。例えば『カラスが空を飛んでいる』と言って一旦は上を向かせて隙を作るなど。 一人の女の子が鬼だった。 「たかしくんのお父さんはお医者さん」 皆動かない。本当らしい。 「みちえちゃんのおかあさんは先生」 本当のようだ。 「ひろくんのおかあさんはスーパーのレジにいる」 本当。どうやらパート勤めをしているらしい。 「みかちゃんのお父さんは社長さん」 本当。どうやら若手新興企業の社長さんだろう。 「まおくんのお父さんは......無職!」 皆が動き出した。嘘だった。 しかし、一人だけ動かない男の子がいた。 「まおくん、捕まえた!」 女の子が男の子にタッチする。しかし、男の子は首を振った。 「ぼくのお父さん、今、本当に無職なんだ」 面白くなかった。時間食ったわりに......。
草うららか
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