気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
別に一日多いからって特にどうってことないじゃん。 埃まみれになった身体をまた温泉で流し、夜になってからもベグゼッドは温泉に入る。発光虫がゆらゆらと飛び交う姿を見て、不思議な幻想を見ている気持ちになった。 上がってからぐっすりと眠り、翌朝城へ戻る。 ちなみにグオンは夕食、次の日の昼食、夕食とそれぞれ女性従業員と仲良く食事していた。悪い癖と言いつつも、ある意味それがグオンの才能だとベグゼッドは認めた。 帰りの馬車内は静かでフォーランズまでぐっすりと眠っていた。姉のバネッタでさえも時折うとうととしていた。 翌日は、疲れも出て午前中はだらだらと過ごしていたが、午後からはベグゼッドは張りきって旅行の用意をする。 鞄に着替えや身の回りのものを詰め込む。 「こんな重い本なんか持っていくな」 と、カシスには余計なものだとはじき出される。 「まだ、全部読んでないんだよ」 「今から読めよ。読み終われ」 その分厚い本を持っていくのを諦め、カシスの言う通り読み始めた。 「おい、本当に読むなよ」 声をかけても聞こえているそぶりを見せない。 「おい、ベグゼッド! おい!」 やはり、反応無し。仕方がなく、肩を叩き、更にゆらした。 「何だよ、いいところなのに」 やっと気づいたそぶりでベグゼッドが言う。 「なんだよ、お前、その本に取り憑かれてるのか?」 「その言い方はやめて。ああ、ごめん。俺、本読むのが好きで、まあ、集中しちゃうとちょっとやそっとじゃあ動けなくなるんだ」 「うちの兄ちゃんみたいだ」 カシスはぼそっと呟いた。
でも、原作本が見つかりません。(笑) 朝もまた、温泉。昼は村を観光した。観光といっても温泉がある以外はごく普通の村で、物珍しいものがあるわけではなかった。村役場の中に小さな図書室があるだけだった。 「村の歴史が書かれている書物くらいしかない」とグオンに言われたが、暇つぶしに言ってみる事になった。 村は静かで、ほとんどが畑仕事に出ていた。それでも商店を営む者は冷たい飲み物を売っていた。『仕事の合間の休憩に』という看板があり、煙草、お茶、菓子などを売っていた。 村役場に入り、図書室に入れてもらう。 「こっちの本はマルアニア妃によってフォーランズが建国されたことを記しているけど、あっちの本はオードウィル王によって建国されたと書かれているんだ」 「へぇ」 一通り目次だけを読んだベグゼッドが説明し、カシスは特に興味を示さなかった。 「この本は、すごいね。英雄ティママンの事が書かれてる」 「ティママンね」 五島に共通するのが、このティママンの伝説だった。 英雄ティママンは魔族と戦い、この五島と人々を守り、自らを犠牲にして魔族を排除したとされる。 「観光目的にいろいろ捏造されてるらしいからね。英雄も浸かった温泉っていいだろ? 聞こえだけは」 「まあね。こっちは魔法書だってよ」 カシスは埃まみれの本を取り出した。ベグゼッドが受け取り、中をめくった。見慣れない文字がならんでいる。 「これ、ダメだ。見た事もない字だもの」 全ての文字が読めず、棚に戻す。結局めぼしい本などなく、埃まみれになっただけだった。
虫、本当にダメな方です。ここでも何度も取り上げましたが、ダメなものはダメ。
昨日の続き。 浴場の方から悲鳴が聞こえた。これが女性の声であるならグオンはすぐに駆けつけるのだが、気にせず本を読み出している。 「カシスの声だよね」 ベグゼッドは立ち上がった。光の正体が虫と知ったので、もう恐くもない。脱衣所に向かうとカシスは震えながら着替えていた。 「出た」 「あれは発光虫なんだってよ」 「だから、出たんだ」 「もしかして、虫嫌い?」 カシスが頷く。 「アレ、嫌だ。恐い。カサカサいってんのもブンブンいってんのもダメ。表情がない。足が無駄に多いのもダメ。目も恐い」 ぶつぶつとカシスは呟く。 「分かったから、もういい。ここを出よう」 青ざめたカシスの手を引き、部屋に戻った。
一昨日、某アニメショップで、限定版だけ売っていた。いっそ買っちまおうかと思いましたが、でかいオリゼーは魅力的だけど、部屋には邪魔ということで我慢しました。
おかんがWiiスポーツやってます。ボーリングどんだけ好きなんだ。ボーリング。 ベグゼッドが部屋に向かう。カシスはそれを見て首を傾げた。 「どうしたんだ? 急に?」 「ああ、そういう類いが嫌いなんだ」 「そういう類いって?」 「オバケとか幽霊とか」 「ふーん。面白そうだからさ、俺は行ってくるね」 カシスは一人、浴場へ向かった。 ベグゼッドが部屋に戻るとグオンが帰って来ていた。 「あ、食事だけだったんだ」 グオンは先の女性従業員を食事に誘い、口説き落とした。顔がいいということはそれだけで得をするというのが世の中だと思いたくないが、そう思わざるをえない。ベグゼッドはそう思う。 「当たり前だ。初対面の女性だぞ」 「ま、そうだよね」 「お前は風呂に行くんじゃないのか?」 「それ、やめた。朝風呂に行く」 「まあ、出るからな」 「グオン、知っていたのか?」 「有名だからな。ここの発光虫は」 「はっこうちゅう?」 「光を放つ昆虫のことだ」 「なんだ、虫だったんだ」 「へえ、虫が光っていたのか」 バネッタはまた冷たい茶を飲んでいた。別の女性従業員が持って来てくれたものである。
言っておいてやらない人です。 冷茶で喉を潤し、また温泉入る。そして寝る前にも入る。 「夜にひとっ風呂浴びるのもいいもんだな」 「何親父くさい事言ってんだよ」 カシスの言葉にベグゼッドが眉をひそめる。 「いや、うちに共同大浴場があるんだけどよ、それ時間が決められていて夜中は入れないんだ」 「共同大浴場があるってどんなんなんだ?」 「ビアソーイダ城の一階は一般公開されていて、その大浴場と図書館と博物館があるんだ」 「どういう城なんだよ」 ベグゼッドには理解できなかった。想像はしてみるものの限界があった。 「まあ、行ってみればわかるよ。どうせ行く事になるんだから」 「楽しみにしとく」 入り口で先に入って来たバネッタとすれ違う。 「ああ、ベグゼッド。見たよ。例のもの」 「例のもの? ああ、光る何かとか言ってたよね?」 「ああ。しかし、なんなのかがわからん」 「夜景とかじゃなくて?」 「そうなんだ」 「じゃあ、何?」 「わからん」 「......俺、戻る」
先日、新聞のお悔やみ欄で友人の名が。いや、同姓同名だっただけなんだけど。(年齢が全然違う)
毎日書いてたって、なんか変になっていくものなんです。 茶を飲み、ゆっくり休んだ後に温泉、そしてまたゆっくりとくつろぐ。 「一度、この村にゆっくり来たかったんだ」 バネッタはベッドの上で横になっている。 「俺、入り過ぎた。気持ち悪い」 湯当たりしたカシスもベッドの上で横になっていた。温泉にてさんざん泳いだりしていた彼は最終的にグオンに殴られる。 「あいつ、兄ちゃんみたいだ」 「グオンは男には容赦しないからね」 ベグゼッドは仕方がなく扇子を借りてきてカシスを扇いでいた。 「失礼します。冷たい飲み物をお持ちしました」 先ほどの女性従業員だった。トレイには氷を浮かせた飲み物が入っている。 「氷だ!」 驚いているのはカシスだけだった。 「ここじゃ珍しくないんだ。氷室があるんだよ。ビアソーイダにはないの」 「ないから驚いているんじゃないか。でも、冷たくすることは出来るんだ」 「どうやってるの?」 「地下水路がすごい冷たいんだよ。そこで冷やすんだ」
かもそうかと。 「なんだよ、それ?」 カシスが尋ねる。 「ナンパ」 と、一言。ベグゼッドはつまらなそうに言う。 「ナンパって、あのナンパ?」 「そう。グオンは女性を見たら年齢問わず食事に誘う。フェミニストじゃなくて女尊男卑。女性至上主義者なんだ」 「ふーん」 「だから悪い事は言わない。女性を卑下することは言うなよ。『女だから』とかっていう言葉は使うなよ」 「わかったよ」 「グオンの悪い癖が出たのか。もしかしたら、コレが目当てなのかもな」 茶をすすりながらバネッタは言った。 「どちらにしろ、悪い癖だよ」
見たよ。
妹が念願(?)のPSを購入した。
なんか無性にチョコバナナが食べたくて、昨日歯医者(!)の帰りにスーパーでホイップクリームとバナナ買った。チョコレートは賞味期限の過ぎた板チョコがあるのでと思っていたら、いつの間にか母上と妹に食われていた。今まで放っておいてたくせに!
でかかった。 自らの体重に絶えきれず、傾く。 このくらい食べて、ちょっと一休みした。ちょっと辛かった。 歯医者ですが、今日はとりあえず腫れを引かせるために薬貰ってきました。 去年、親知らず抜いたはずなのに、また親知らずが生えていて(生えている場所が違っていたけど)先生が「もしかして、過剰歯?」とか言ってた。 実話笑い話四コマで、多歯症というのがあってあごのレントゲンとると小さい歯の影がびっしりあってそれを手術で取り出したってなのがあったけど......。とにかく、右上奥歯の親知らずは二本生えたってことです。 その歯も抜く事となるでしょう。
歯医者(病院全般もだけど)は苦手です。まず、入ったときの匂いからもうダメ。
毎年、伯父にあげます。
もやしもんで一番好きな台詞。あと「かもし殺す」とか。
だるいです。
なんか書きかけて、消してしまった。 女性従業員は更に続けた。 「ただいまから、温泉の説明と使用方法の案内をさせていただきます」 こうして丁寧に丁寧に説明を受けた。 「まずは長旅の疲れを癒す為に、こちらのお茶をお召し上がりください。疲れを癒す為に温泉に入るのですが、疲れ過ぎも良くありませんので一時間ほど休憩してくださいね」 従業員は菓子がテーブルに乗せ、お茶を持って来た。 「では、ごゆっくりおくつろぎください」 「昔、来た時、こういうのあったっけ?」 ベグゼッドはお茶をすすりながらバネッタに尋ねる。 「いや、なかったな」 「しかし、分かりやすく説明してもらって助かった」 グオンの言葉をベグゼッドは無視。 「なんだ、ベグゼッド。何か文句でもあるのか?」 「別に、ただ......」 ベグゼッドには目に見えている。 「さっきの人、誘うんなら迷惑掛からないようにね」
この間すんなり繋がったWii様。昨夜はヘソまげて繋がらなかった。
大量にあるんですよ、アレ。
今日は本当にネットつなげないかというくらい。
ああ、もう何も言うな。
今年の某自動車屋のカレンダーの裏がペーパークラフトになっているんです。そのうち作ります。 半日かけて温泉村に着いた。あちこちから湯気が立ち、何となくほんわりと温かい空気が漂っている。 「静かだね」 村役場へ行き、温泉使用許可をもらう。湯治目的なのか、と聞かれグオンは「観光だが」と答える。 「では、ごゆっくり」 役場員は木札を渡した。それから宿をとる。その宿には女将さんがいた。 「いらっしゃいませ。何名様ですか?」 「四人だが、一人は女性だ。部屋は二つ......」 「構わない。四人部屋だ」 と、バネッタは口を挟んだ。少し戸惑う女将。 「グオン、気を使う事はない。私も、家族なのだから」 「では、四人部屋で」 「はい、ではこちらへ」 ベッドが四つ並んだ部屋。簡素であるが、きちんと掃除されていた。 「じゃ、早速入ってこよ」 カシスが荷物を置くと部屋を出ようとする。 「待て」 グオンが首根っこを捕まえて止めた。 「失礼します」 先ほどとは違う女性従業員が現れた。 「本日はお越しいただき、まことにありがとうございます」 ぺこりとお辞儀した。
を、昨夜初めて見ました。 グオンは国王に温泉行きの許可を求める。ベグゼッドはその横で固唾をのんで見守る。 「温泉か。うーむ......」 国王はしばらく悩んだあげく、やっと首を縦に振った。 「ただし、身分を隠してくれ」 「わかりました」 ベグゼッドは戸惑いながらも返事をする。身分を隠すのは自分一人で、内緒で出かける時だけだった、 「グオン、息子たちを頼む」 「わかりました、陛下」 「フォーランズには娯楽が少ないのは百も承知だ。あそこは国で一番の娯楽に近いものかもしれない。存分に浸かってくるといい」 翌日、三人は温泉へ出発する。出発前にバネッタが自分も行くと言い出して、急遽四人で行く事になる。馬車は乗り合い馬車。グオンはいつもの黒軍服を平服に着替えて調子が悪そうだった。カシスはフォーランズでは見られない織物の服を着ていたが、これが平服だと言う。 「温泉の村にはもう一度行きたいと思っていた」 バネッタは馬車で言う。 「小さい頃の記憶だから夢かもしれないが、不思議なものがあった記憶がある」 綺麗な光がたくさんあったと彼女は言った。
地元は観光地なんですが、去年の十一月にとある観光地に行ったら、観光客の高校生くらいの男子たちが雪玉投げてはしゃいでいた。
夜、目が覚めるということはあまりないのですが、昨夜は鼻が詰まって苦しくて起きた、でした。
自分、だいぶ宵っ張りな方です。(眠いときは寝ますが) フォーランズにはこれと言って面白いものはなかった。郊外に出ると温泉があるくらいだった。 「温泉......ね、グオン」 「陛下の許可が必要だな。私からうまく言ってやろう」 グオンがそう言ってベグゼッドは驚く。こういう本人にとって面倒そうな事は国王に尋ねなくても自分で却下してくる。 「珍し」 「よーし、じゃあ明日は温泉だな。温泉」 「温泉って言っても、湯治場だからな。年寄りが多いと思うよ」 「気にしないよ。外にあるんだろ? 温泉って」 「ああ、露天風呂はね」 一度だけ行った事があった。国王の足にも良いのではないかと、温泉村の村長が薦めてくれた。国王は国のトップが何日も席を空けてはならないと一日だけ王族の貸し切りとした。 「父上はあまり好きじゃないみたいだけどね」 それからも村長から何度か招待があったが、国王は二度とそこに足を運ばなかった。
仕事柄、例の餃子のことにもビクビクします。(外部から故意に入れられたものではないかというのが今の見解) フォーランズは神教国で、大小多くの神殿が建てられている。それを一つ一つ回るのは一日では無理だった。 カシスはあくびを抑えるのに苦労していた。グオンは案内しただけで説明はその場の聖職者に任せている。 ベグゼッドも似たような建物が続き退屈になってきた。大体、年行事で王族が神殿参りをしているので神殿など目新しいものではなかった。重い礼服を着て馬車に乗り込み、人々がワーワー言っている中を通り過ぎて神殿で平和を祈る。見慣れた神殿に興味はなく、神殿にはたくさん書物があった。それを読みたいと思っていたが、説明している聖職者はどんどん熱を上げて話していた。 「この神殿はこの国でも一番古く大きく、フォーランズ建国以前からあるとされています。我が国フォーランズ王国建設の起となったマルアニア女王が建てたという説もあり、建築家、彫刻家、絵師が揃ってこの神殿に携わり......」 やっと話が終わり、神殿を出る。 「次は、ゲナンファルト神殿だが......どうする?」 グオンは尋ねる。その声も少しげんなりとしているようだった。 「却下」 カシスはすっぱりと言い放った。
草うららか
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