気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
そんなわけで、答えたいと思います。地雷バトンなんですが、黙ってりゃわからねー!
歯医者のアノ麻酔は苦手だ。(好きな方、いらっしゃったら連絡を) そこに現れたのは魔物だった。 「お前らを見込んでたのみがある」 森から出て、数日後のことだった。 彼女と虎は相変わらず旅を続けている。 「あなたは?」 「葡萄酒の魔だ」 「葡萄酒?」 「そんなに高級な魔ではないがな」 酒、煙草などの嗜好品には魔がつくという。程よく使用する分には人にほどよい快楽を与えるが、過ぎれば毒となる。そんな品には魔がいるとされる。 「神の次は魔物か?」 「森での事は風に聞いた。ぜひ力を貸して欲しい。クレン嬢は無闇矢鱈殺しをする人ではないと聞いたからだ」 「私は、神も悪魔も殺すつもりは無いわ。人だって同じよ」 「マレモン殿は聡明だと聞いた」 「魔にほめられるとは思わなかった」 「で、私たちに力を貸して欲しいとは?」 「実は......」 魔物は少し声を低くし、話し始めた。
やっぱ、駄目だ。疲れたー。
つくづく、スタッフ様は大変だと思いました。
今朝は吹雪というほどでないけど風が酷かったです。おかげでとろとろ運転で空港へ。で、飛行機は出発遅れ、電車もなかなか出発しないときた。
最近、北海道出身のあのタレントを見ると気になってしまう。それもあのドラマが面白いからだよ。母が笑いながらも「言ってる事が分からない」とツッコンだけど、ノリはいい。 「すまぬ。お嬢さん方には関係のない事に巻き込んでしまって」 大樹の神はぺこりと頭をたれる。 「結構たのしかったし、いいのよ」 「私からもお礼を言うわ。あなたのおかげで主になれるチャンスが巡って来たんだもの」 と、娘は言った。彼女はこの娘が主としてふさわしくなった時に、再び主を選び直す事を提案した。その頃には、二人の兄もほどよく考えが落ち着いていると見込んで。 「さ、マレモン。行こう」 「マレモン殿」 と、猪が呼び止めた。 「もう少しこの場が落ち着いたら、チャーミグのもとに私も向かおう」 「わかった」 彼女と虎は、ようやく森を出る事が出来た。
その場のノリ、その場しのぎに文を書くためにそういうことになるのですよ。 大樹の神の前に三人の子供、そして、虎と彼女と猪。 「父上、なぜ人などに主の決定をゆだねるのですか?」 「いくらなんでも適当すぎませんか?」 と、二人の息子は言う。しかし、娘だけは黙っていた。 「これ以上待つのもなんだな。たまには人の意見も取り入れてみたくなってな。ドメス、ブルレット、ファブリ、良いな。クレン殿のいう通りにしろ」 不服ながらも二人の息子はうなずいた。 「では、申し上げます」 クレンはちょっと咳払いをした。 「まずは、ドメス様、ブルレット様は考えは違えどこの森のことを良く思っていらっしゃいます。けれども、もしどちらかが主となった時、その考えが違えば争いはなくなりません。 そして、ファブリ様の神の実についても考慮しなければなりません。聞けば、実を結ぶのが難しいと。森を育てるにはファブリ様の能力も必要と思われます。 したがって、ドメス様とブルレット様はファブリ様が立派な主になれるよう教育してください。ファブリ様はお二人の考えの中で良いと思われる事を取り入れてください。時間はかかってもそれはいいのでしょう? 大樹の神様」 「むろん。結論は出た。将来ファブリが立派な主になれるよう、二人とも頼んだ」 「なんですって」 「それでは......」 「それと、ファブリ様に強制できないよう、アターク、彼女を見守る事は出来るかしら?」 と、彼女は虎に頼んだ。 「いや、自分は......」 「アターク、儂からも頼む」 「わかりました」
散らかってます。 彼女と虎は小さな木の下にいた。 「あら、アタークじゃない? 久しぶりね。あなたがここに来るなんて、珍しいわ」 「お久しぶりです、ファブリ」 ファブリと呼ばれた少女はにこやかに猪を見た。 「あら? お客様? お父様の?」 と、更にうれしそうに言う。 「はい」 「クレンです」 「マレモン」 「人と虎。なんて珍しい組み合わせなの? アターク、私から贈り物をしてもいいかしら」 「ええ、お二人とも、この森に入ってからというもの何も口にしておりませんから、よろしくお願いします」 「そう。ちょっとまってくださいね」 少女はそう言って、自分の後ろの木から小さな実を二粒とって彼女と虎に渡した彼女は指でつまんでそれを受け取り、虎は直接口で受け取った。 「わあ、何コレ、おいしい」 受け取った実を口にするとさわやかな甘みが口に広がる。乾いていた口の中が潤い、空腹感がなくなった。 「これが神の実か。噂に聞くだけある」 「私が丹誠込めて育てた実なのよ。お兄様たちにも出来なかったんだから」 「ねえ、マレモン、神の実って?」 「われわれの間では、飢えの苦しみも乾きの苦しみもこの実一つで幸せになれるというものだ。神のみが育てることが出来る」 「その神様だってそう簡単に育てられる代物じゃないものよ」 「ありがとう、ファブリ様」 「私も人に会えて良かった。私と同じ女の人だだから、とてもうれしい」 「あなたは、主にはなるつもりはないのか?」 と、マレモン。 「私は、まだ幼いからってお兄様たちが相手にしてくれないの。大変なのはわかるけれど、私もなりたい」 「そうか」 「私たちが主にしてあげるわ」 「えっ」 「まあ、まかせなさい」 彼女は軽く胸を叩いた。
なんか、母が気に入った新番組ドラマがあります。 大樹の神は虎と彼女の前にいる。 「お二方をご子息に会わせました」 「そうか」 大樹の神はうなずいた。 「あの、神様? ご子息は、あの二人だけなの?」 彼女は一応聞いてみた。彼女にとっても虎にとってもどちらがふさわしいのか、さっぱり分からなかったからである。 「いや、あとは娘がおる。けれどまだ年が若いから継ぐのも無理だろう」 「でも、継ぐ権利はありますよね?」 「まあ。ないとは言わん。儂も早く隠居したいだけであってのう」 「なら、こういうのはどうでしょうか?」 彼女は、ひそひそと大樹の神に耳打ちをする。虎と猪は顔を見合わせて聞き耳を立てた。 「なるほどのう」 老人はにんまりと笑みを浮かべる。それは子供のような笑みだった。 「一応、娘に会うと良いだろう。アターク、案内を」
出したメールが、読み返したら意味不明。 ブルレットの空間。そこにはさきほどのドメスと同じ顔ながら雰囲気の違う青年がいた。 「やあ、アターク久しぶり。そちらの人と虎は?」 「ブルレット殿、こちらはクレン殿とマレモン殿です」 「初めまして、この森にようこそ」 礼儀正しく挨拶する。 「あの、あなたはどうして人と共存することを考えているんですか?」 「もちろん、人も森と一体だからです。ただ、人は森にとって利益にも害にもなります。だから、私はそれもふまえて共存して行きたい」 「そうですか」 「マレモンといったね。君、人の言葉を話すのだね。私につかないか?」 青年は虎に問う。 「いや、私にはやる事があるのだ」 「そうか。残念だ」 青年はそう言って笑った。 「では、そろそろ戻りますか」 と、猪。ブルレットの空間から抜けて、彼女と虎は再び大樹の神の前にいた。
ホムペをいろいろ更新しました。
最近、妙な言葉を言います。 「例えば、何が足りないの?」 と、彼女。 「それがよく分からんのだ」 老人の姿をした大樹の神は言う。 「そして、あなた、アタークはどちらが主に向いていると思うの?」 「私は、現在の主に使える身。強いて言えば、どちらも向いていないと思う」 「そう」 猪の言葉に彼女は少しだけむっとする。 「ただ、お二人に同数の動物がついている事は確かです。ドメス殿は人を排除しようという考えを持っておりますし、ブルレット殿は人と共生しようという考えを持っております。まずはお二人にお会いしてはどうでしょう?」 彼女は虎を見る。虎はうなずいた。どちらにしろ、彼女と虎は森から出なければならないのだ。やるしかない。 「わかった。案内してくれる?」 猪は「ついて来てくれ」と言って、茂みに入って行った。彼女はためらいながらも茂みに入る。 「あれ?」 「ここは?」 「ドメス殿の空間だ」 「なんだ。誰かと思ったらアタークじゃないか? そして、人の娘と虎か? なんの用だ?」 整った顔の青年がそこにいる。ややキツそうな性格。人であるクレンがいるからなのかもしれない。 「お父上に頼まれまして、このお二方をあなたに会わせた」 「へえ、人とか。ん? 娘、お前、面白い能力を持っているじゃないか?」 青年は苦笑した。 「神殺し、悪魔殺し、どちらにしても私とは合わん。その虎は......アタークの弟弟子となるのか?」 「はい、この虎も私と同じく人の言葉を話します」 「虎よ、名は?」 「マレモン」 「そうか、ではマレモン。私の方につかないか? 私がこの森の主になったあかつきには不自由のない暮らしをさせる」 「申し訳ない。私はやらなければならないことがあるので」 「そうか。それは残念だ」 と、言いつつも彼は無駄と知りつつわざと尋ねたようだった。 「なぜ、あなたは人を排除しようとするの?」 と、彼女。彼はきっと彼女を見て答えた。 「人は森を荒らす。我々の地を踏み壊し、動植物を奪って行く。それが許せない。森の繁栄には人は必要ない」 「そうですか」 「もう質問はないのか? ならば出てゆけ」 言われるがまま、彼女と虎と猪はその場を去った。
すんません「ひぐらし」は知りません。なんかよく出る台詞なんですが、私のはとうてい「お持ち帰り」したくないものです。
ごめんなさい。
いや、働いてるとこパソ一つしかなくて、更に必要ソフトがそのパソに入ってるもので、ちょっと不便なんですよ。仕事持ち帰って仕事しろというのか? つーか私も仕事をぱしっと決めたい。 猪は森の中央にある大きな木の前で止まった。 「大樹の神様、お連れしました」 「おお、ご苦労さん」 木の中から小さな老人が現れた。背丈はマレモンの目線と同じである。 「虎ではないか。アタークよ、よく食われなかったな」 「マレモン殿は出来た虎だ。人であるクレン殿は......」 「おお、美しいお嬢さん。しかし」 一瞬神の顔がこわばる。 「神殺しとは、いと残念じゃ」 「クレンはそんなことしない」 と、虎。庇うように言う。 「私は人に害をなそうとする神をなだめることはしても、殺そうとは思いません。安心して」 「ほっほっ、こう見えても神歴は長い。人に殺す事は出来んよ。儂はただ、お嬢さんのようなきれいな娘さんが、神殺しの能力を持った事を残念に思っただけだよ。しかし、このお嬢さんと虎で儂の息子たちを止められるのかのう」 「あなたは、どちらが主に向いていると思いますか?」 彼女は問う。老人はため息をついた。 「どちらでも良いと思っている。二人とも儂よりも森の主としての資格は充分なのだ。しかし、二人には同時に足りないものがある」 森の主にして、大樹の神はもう一度ため息をついた。
今日は禁酒の日なんだそうです。なんでだろ? と思ってネットで調べたら、アメリカで禁酒法が発令された日なんだそうです。 アタークと名乗った猪は二人を主のもとへ案内した。その道中にこの森で起きている事を話し始めた。 「今、二人の勢力がこの森の主を争っている」 「世代交代か。本当にやっかいだ」 「だから皆そっぽ向いていったのね。あなたも私たちを無視できたんじゃない?」 「私はこれでも現、主の使いなのだ。それと、そなたに知恵を借りたいからだ」 猪が言うには、今の主は大樹の神なんだそうだ。その息子二人が、この森の主を巡って争っているそうだ。大樹の神はそれに弱りきっており、引退も間近にもかかわらず未だ引き継ぎも出来ないでいる。いっそうの事、主がどちらかを決めればいいのだがその主も優柔不断と来ている。二人の息子は大樹が同時に種を落とし、同時に芽を出し、同時に育った。なので、どちらも同じような姿形なのだが、考え方は違っていた。 森は二分し小動物は落ち着かずそわそわし、それらを狩る動物もイライラしている。 「どうやら、私たちはそれが解決されない限りこの森から出る事が出来ないようだ」 「そうね」
と、思う事があったんだけど、それがどんなことだったのか思い出せない。 数週間が過ぎた。 彼女と虎は森の中にいた。 「マレモン、どうしよう」 「世界一の森とは良く言ったものだ。この森は、生きている」 「生きている? それ、どういうこと?」 「移動しているということだ。私たちを出したくないらしい」 「そんな」 「森の主に会うしかない」 森の精。比較的大きな森には主がいるという。それらは精霊や妖精、もしくは神とされるものが主となる。世界一とうたわれるこの森なのだ、神と呼ばれるものが主となっている可能性がある。 「そうね。なんとか私たちをこの森からでなきゃならないわ」 森の主に会うために、彼女は動物を見つけるとそれに語りかけた。まずはリスだった。 「お願い、この森の主に会わせてちょうだい」 リスは困ったような仕草をした。そして逃げ出す。 「どうしたのかしら?」 虎を見て恐れたような様子は無かった。 「この森で何か起こっているのかもな」 今度は狐だった。狐ものまた、逃げるようにいなくなる。 「お前ら、こんな時に森に入ったのか?」 そんな声がした。 「猪?」 「いかにも、猪だ。人の割に驚かんな」 「私も話すからだ」 「なるほど。虎か。チャーミグの弟子か?」 「そうだ。私はマレモン」 「私はクレン。あなたは?」 「アタークだ」
名前の由来を探すのに考え込むことはありますが、決まるとどんどん決まります。
金はですね、非常に柔らかいので、アクセサリー類にする場合、銀などと混ぜて使うのです。純金は24金なんですが、アクセサリー類は18金が多いのです。ちなみに私は、14金が一番身に合うらしく、18金のピアスをしてもかぶれる(?)のに、14金は平気です。ふざけた体質です。 「出た! 話す猿!」 「チャーミグの弟子か?」 「チャーミグ? 誰だそれ?」 猿は答えた。 「じゃあ人の言葉は誰から教わったの?」 「父ちゃんだ。だけど、父ちゃんはもう死んじゃっていないんだよ。だから、おいらはこうして自分で食料を調達して、村から町へ町から村へって」 「ふーん」 「なるほどな。お前の父親がチャーミグの弟子なのかもしれない」 「うん、昔父ちゃんがそんなようなこと言っていた。チャーミグって人、どんな人なんだ?」 彼女は鶏の唐揚げを注文すると、猿は喜んでテーブルの上に座った。虎はチャーミグの事と、自分がしている事を話した。 「そうか、じゃあ、皆にその人が死んだ事を教え歩いているんだ」 「そうだ。私は最後の弟子だったらしく、兄弟弟子はいなかった。だが、お前の父親のことを誰か知っているかもしれない」 「うん、じゃあ、おいらはそのチャーミグって人の家へ向かうよ。今まで通りに町から村へって伝って行けばそのうちつくだろうし」 「その間に捕まらないでね」 「足には自信あるんだ。人はトロイから捕まらないよ」 「威勢のいいお猿さん、あなたのお名前は?」 「ビキ」 「そう、ビキね。よろしく、私はクレン」 「私はマレモンだ。他にも犬のザブ、鳥のレノーアがいる。私が知っているのはまだその二匹だけだ」 「おいらを入れたら三匹だね」 ビキという名の猿は唐揚げをつまみ、満足して店を出て行った。
北海道人のすべてがスキーを滑れるわけじゃない。 「家族以外で私と接してくれたの、マレモンだけよ」 人として扱ってもらえなかった彼女、話す為に動物とは一線引く虎。似た者同士なのかもしれない。 それにしても......神ですら殺す彼女とは何者だろうと虎は思う。 次の日には虎と彼女はその町を離れた。 「お姉ちゃん、ばいばーい」 「元気でね」 本人にとってはわからないうちに事が終わり、何も知らずに手を振って別れた。 「クレンは、こうして悪魔払い、神祓いをするために旅をしていたんだな」 「実はね」 それだけじゃなく、一つは父の意思を継ぐため、一つは故郷に戻りたくないだけだった。 次に訪れた村では事件が多発していた。 「嫌な時に来ちゃったわね。どうしたものかしら」 「人にしては手口が鮮やか過ぎる」 そう彼女と虎は話し合った。 この村では盗難事件が多発していたのだ。持ち物、食べ物、靴の片方などどうでも良いものが盗まれていく。 「猿でもいるんじゃない?」 「そうかもな」 そうして、彼女はポトフを虎に取り分けていた。 「そうとーり!」 声に驚くとそこには小柄な猿がいた。先に来ていたソーセージがニ、三本無くなっていた。
寒くなっちまったです。今年の正月は雪がない、と言ったそばから「余は満足じゃ」と言わんばかりに雪積もりました。おかげで滑る。 クレンは静かに言った。 「だから、私は小さい時から誰も相手にしてくれなかった。私の故郷はみんな神がついていたけれど、それを消されるのが嫌だから私を恐れた」 「クレン......」 「悪魔に見入られた人は私を尋ねて来るの。どうか、この子の悪魔を祓ってって。私を頼るのはその時くらい。同じくらいの子には虎の子って馬鹿にされて大人たちは決して私に近づかなかった。お父さんとお母さんだけよ、私をかわいがってくれたのは」 「両親だけなのか?」 「うん。お父さんは私と同じ、悪魔祓いをしながら旅をしていたの。それが自分の役目だって。お母さんは周りから冷たい目と哀れんだ目をされながら私をかわいがってくれた。お母さんが死んでからは、お父さんを探す旅に出たの。だけど、お父さんは近くの村で死んでいて、この剣だけは私にって残されていた」 虎は心で思う。 何故、この剣は彼女に託されたのだろう? これほどの高価そうな剣がどうして無事に彼女の手に渡る事ができたのだろうか?
だったのが、だいぶ落ち着きました。悪くなった後は良い方向に、と考えて。 「人に呼ばれるとは思わなかったわ」 少女の姿をした神、子神。 「その子から離れなさい。その子は人の子。あなたの物じゃない」 「いやよ。この子が好きなの。離さない」 「あなたが離れないとその子は寝てばかりになる」 「嫌よ。私には関係ないもの」 「今の内ならまだ間に合う。でも、寝てばかりになるとその子はやがて死んでしまうの」 「そうなれば、私はその魂とずうっと一緒にいられる」 「あなたはそう。でもその子は大好きな両親に会えなくなる。その子にとって幸せじゃない」 彼女は淡々と神に伝える。 「それに、人の魂はその内消えてしまう。生まれ変わる為にね」 「......むう」 「それよりも、その子の成長を見て行く方がいいんじゃないかしら? その子の成長を見守るのも一興じゃない? 楽しいわよ、きっと」 「それはそうかも......」 「夜だけは自由になさい」 「わかった」 少女の姿をした子神はうなずいて消えた。 「ふう......」 ややして子供は目覚めた。 「あ、虎。お姉ちゃん、ただいま」 「おかえり」 「もう、大丈夫でしょう。もし、また眠る事があれば......近くにまたこの町に来ます」 「お願いします」 女将がお礼にと、夕食をごちそうしてくれた。かなり腕によりをかけたらしく、彼女と虎だけでは食べきれないので他の客にも振る舞った。 「ただし、夜だけは神のもの。それだけは覚えておいてください。必ず、夜は寝かせてください」 「わかりました」 その後、女将は仕事に戻った。そして彼女は虎に話す。 「子神でよかった。まだ口で騙せるもの」 「それでも、神を説得できるとは。やはり祝福されし者なのだな」 「違うわよ、マレモン。私は......」 彼女は、目の前の酒を飲み干した。 「神も悪魔も殺せる。そういう人なのよ」
休みの前後にごたごたあり、なんか疲れました。せっかく一昨日、昨日と休みなのが残念なくらい。 虎が宿に戻ると、彼女はある準備をしていた。 「儀式か?」 「ええ」 「悪魔払いか?」 「いいえ、神払いよ」 「ほお!」 彼女は地面に魔法陣のようなものを書いていた。 「誰のを払うのだ?」 「その子」 虎の背に乗っている宿屋のこ土もを指す。 「この子が?」 「ええ、その子は神に愛でられた子。そのうち神に盗られてしまうわ」 「クレンはそれが分かるのだな」 「ええ。そしてそれを払う方法も知っている」 「そうか、クレンは祝福されし者だったのか」 「私はそう思わないわ。それより、その子をここに寝かせて。眠っているときがやりやすいから」 「わかった」 虎の背から子供を預かると彼女は陣の真ん中に置いた。 「さ、始めるわよ」 彼女は陣のすぐそばで叫んだ。 「出て来なさい、子神よ!」 すると、子供の周りが光りだし、煙のような物があふれ、それが人の形をしたものになった。
が、どこにも無かった。(思いっきり発売日過ぎただけだけど) 「それは、本当なんですか? 旅人さん」 と、宿屋の女将は尋ねた。 「はい。間違いなく」 「どうしましょ。ああ、なんてことなの!」 「大丈夫、私がなんとかします。だから、気をしっかり持ってください」 「お願いします」 女将さんは彼女の手を強く握った。 その頃、虎は子供と散歩に出ていた。 「ねえ、ねえ、虎はあのお姉さんと旅をしているの?」 「クレンのことか? そうだ。今は一緒に旅をしている」 「なんで?」 「私は動物探しをしている。私と同じように話す動物を、な。クレンは、どうして旅に出たのだろうな?」 「いいな。僕も旅に出たい」 「もう少し大きくなってからの方がいいだろう」 「どうせ、うちの手伝いをしなきゃいけないんだよ、きっと」 行き交う人々は虎と子供が一緒に歩いているのを呆然と眺めている。虎はそれには慣れていたし、子供は気にしなかった。 しばらく歩くと子供はまたうとうととしていた。 「どうした? 眠いのか?」 「うん」 目をこすりながら子供はこっくりとうなずいた。 「では、戻ろう」 「うん」 虎はUターンした。途中で子供はとうとう寝入ってしまい、仕方が無く虎は背に乗せた。
自他共に認める音痴です。
いや、カレンダーによると、ケーキの日なんだそうだ。(理由までは知らない) 「やれやれ」 虎は子供をそのままに眠った。 「ねえ、マレモン。そろそろ......」 しばらくして彼女が厩を訪ねて来た。昼が過ぎてクレンは起きだしマレモンを誘って買い物に出かけようと思ったのだ。 「あれ? その子......」 「ここの子供だそうだ」 「そう。よく眠ってみたいね」 「そうだな」 「......もしかしたら」 「どうした? クレン?」 彼女は眉をひそめた。こめかみに人差し指を当ててうつむいた。 「なんて言ったっけ? ああ! 思い出せない!」 「何が思い出せない?」 「アレなのよ。病気というかなんというか......とにかく、女将さんに話を聞いてみなきゃ。ちょっと、マレモンそのままでいて」 「まったくどうしたと言うのだ?」 虎は彼女を待った。その間に子供はころんと転がって目を覚ます。 「おはよう、虎」 「おはようじゃない。まだ、昼が済んだばかりだ」 「そう。ねえ、どこか行こうよ」 「駄目だ」 「それも許可とらなきゃ駄目?」 「そうだ」 子供は走って厩を出て行った。 その頃、女将は彼女の話を聞いていた。 「お母さん、虎と散歩に行きたい」 「マレモンと?」 と、彼女。 「虎、お姉さんの虎なの?」 「私のお友達なの。マレモンさえ、良ければ散歩に行ってもいいわよ」 「虎さんに迷惑かけちゃ駄目だよ」 「うん、わかった。行って来まーす!」 子供はまた駆け出した。
ん年ぶりに、歯医者に行ってきました。親知らずが悪さしてるかと思いきや、細菌による仕業でした。でも、抜いてしまってもいいらしい。 「じゃあ、マレモン、私少し寝るね」 「ああ、私も少し眠る」 彼女は宿の部屋で、虎は厩で少し休む事にした。と、言っても虎はやはりすっかり眠る事はなかった。だから、しっぽをつかまれた事にすぐ気づいた。 「誰だ、私の尾を掴むのは」 「わ、しゃべった。本物?」 子供のようだった。虎は体を起こすとくるりと子供の方を向いた。 「虎だ! 本物の虎だ!」 子供は男の子で、その場で固まった。 「恐れる事は無い、少年。何か用か?」 「うん。僕この宿の子供なんだ。ここは使ってない時は遊び場なんだけど」 「今は私が使っている。だからここは遊び場ではない」 虎はまた身を伏せた。 「僕と遊んで」 「断る」 虎には心配があった。決して自分はしないが、こんな子供といると端から見れば子供に襲いかかろうとしていると思われるからだ。 「遊ぼ」 子供は虎にのしかかった。耳を引っ張られ虎は頭を振った。今度はひげを引っ張ろうとするので顔を背けてしまう。 「遊ぼーよ」 「ならば、親の許可を取る事だ」 「許可?」 「平たく言えば、お前の母親と父親が良いと言えば、遊んでやってもいい」 相手が虎であれば親も許してくれるはずがない。子供は、分かったと言って厩を飛び出した。 ややして、子供は厩に戻って来た。 「虎が疲れていなければいいって」 「それは残念だ。私は疲れている」 「僕もここで寝ていい?」 返事を待たず子供は虎の腹を枕にして眠った。
話の続きですね。 彼女と虎はピンチだった。 「どーしよー」 「吠えるばかりの犬コロどもが!」 次の街までもう少しという所で、彼女と虎はオオカミの群れに囲まれてしまった。 「仕方が無いわね。水の精霊様、お願いします。オオカミたちに淡い夢を」 霧が立ちこめた。ただし彼女にだけは行くべき先が見える。 「マレモン、こっちよ」 「おお。しかし、クレン、オオカミどもが追って来る」 「なんでよー」 「奴らは鼻が利く。私たちを鼻で追っているんだ」 「水の精霊様、匂いを分散させて!」 後は、脇目もふらず走った。ようやく街に着いた時には、霧も消え、日も昇りきっていた。 街と言うよりは村という所だった。それでも、村と言うよりはまだ街らしい。宿も二、三軒あり、彼女はマレモンの為に厩のある宿を選んだ。幸い馬を使用している客はいないので、馬をおびえさせる事も無くマレモンはゆうゆうとそれを使う事が出来る。 「旅の方、オオカミは大丈夫だったかい?」 「え? ええ、なんとか切り抜けてきました」 宿の女将に聞かれて彼女は答える。 「それは良かった。運がいいのかもしれないね。ところであなたのお連れさんは本当に厩なんかでいいのかい?」 「ええ、虎だから。ベッドは好きじゃないみたいなの」 「虎?」 「はい、虎なんです」 「そうかい」 「大丈夫です。意外に人間の食べる物が好きだから」 マレモンと一緒に過ごしていくうちに分かったのは、人間の食べる物でも牛肉を使った料理だった。やはり、虎だけある。
の夜は、年賀状書きました。(よーやく)
はい、恒例の親戚の集まりによる新年会です。
今年は堂々と言える。
草うららか
|MAIL
|