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『オレンジの陽の向こうに』ほしおさなえ 2011年07月31日(日) ひょんなことから真の家に居候することになった棗。元々すれ違いの時間帯で暮らしていた二人だったが、ある日を境に会うことができなくなる。真が行ってしまったのは死後の世界…?夢で会えるようになった二人は、その謎を解明しようとするのだが…。 ----------------------------- そもそも、ほしおさなえという作家を読んでみたいと思ったのは、この本の紹介を読んだのがきっかけでした。図書館で借りるのに時間がかかったので、この前に2冊読むことになったわけですが。でも、この本が1冊目だったらそれで終わってたかもな(笑) あらすじを読んで想像したのと、ちょっと違ってました。私は、同じ家にいるのに違う世界に離れてしまった二人が、それを受け入れて不思議な生活を送っていく…みたいなものを想像していたんですが。 夢で会えるようになった謎を追う、みたいな話になってしまって、それがまたものすごく、梶尾真治っぽかったんです(笑) いや、文章の雰囲気やなにやらは全然違うんだけど、筋だけ追っていったらね。あ、梶尾真治がダメってわけじゃなくてね(笑) なんていうか…あーそうなっちゃったかあ…っていうね…。 登場人物とか、展開とかも、ほんとにこれは必要な内容だったのか?と思うものが多かったですねえ。島の反対側まで行くのに、どうして二人とも歩く必要があったんだろう? リナは必要だったのか?とか。 いろいろと残念な気持ちになってしまった一冊でした。 ★★ |
『ななめの音楽 1』川原由美子 2011年07月30日(土) 久しぶりの川原由美子の新刊!期待して購入したのですが、絵は変わらず美しいけど、話についていけなかった…。 森博嗣の『スカイ・クロラ』シリーズ好きな人は好きかもしれません。 |
『スピカ 羽海野チカ初期短編集』羽海野チカ/『BILLY BAT 7』浦沢直樹/『ボクを包む月の光 10』日渡早紀 2011年07月29日(金) 『スピカ 羽海野チカ初期短編集』羽海野チカ初期短編集ということです。10年くらい前のものが多いようですが、あまり絵が変わっていない印象。ストーリーはどれもかわいくてよかったです! なんの本だったか忘れましたが、藤子・F・不二雄のトリビュート漫画を「暗記パン」で描いてらして、それがすごくよかったんですよね。店頭で立ち読みして(コラ!)、泣きそうになって困ったことが…。あれを短編集で出してくれないかなあ…。 ==================== 『BILLY BAT 7』浦沢直樹 ついに物語はケネディ大統領の暗殺事件に。 この物語は、どういう着地をするのかなあ。 ==================== 『ボクを包む月の光 10』日渡早紀 カチコの事情がそろそろ佳境を迎えているのでしょうか。 相変わらずのウエットさに、うーんと思う部分もありますが…。 |
『バイバイ、ブラックバード』伊坂幸太郎/『ガラスの仮面 47』美内すずえ 2011年07月26日(火) 『バイバイ、ブラックバード』伊坂幸太郎星野一彦は、今までつきあっていた5人の女性に別れを告げることになる。繭美という迫力のある女性の監視のもと、一彦はそれぞれの女性に会いに行くのだが…。 -------------------------------- 連作短編集。 伊坂幸太郎の小説は、「絶対あり得ないけど、もしあったらちょっと素敵かも、絶対ないとは言い切れないし」な奇跡が散りばめられていると思うのですが、この本はまさにその小さな奇跡の集合体というようなものだった気がします。 よくそんなのがいくつも思いつくものだなあと感心してしまいました(笑) いや、バカにしているのではなくてほんとに(笑) だって、なんだかいいなあと思ってしまうんですよ。絶対ないだろと思うのに、人生ってそんなに悪くないかも、という気にさせるんですよ。あ、そう思えるかどうかが、伊坂幸太郎を好きになるかどうかの分かれ目かもしれませんね。 今回も、ああなんかいいかも、って気持ちになりました。 私は、数字のごろあわせが好きな女性のラストシーンと、女優さんの話にほろりときましたね。 あと、映像化するなら、繭美はマツコなのかい?とか思ったり(笑) ★★★☆ =========================== 『ガラスの仮面 47』美内すずえ 速水さんとマヤの関係がなぜか急展開…。しかし、絵のせいでものすごく年齢差を感じる二人ですが、11歳差なんだなあ。 それはいいとして(いいかどうかわからないが)、なぜまた出演者が怪我を…。そういう飛び道具なしでの描き方が見たいなあ。 |
『3月のライオン 6』羽海野チカ 2011年07月22日(金) ひなちゃんの学校でのいじめの話が続いています。それに対して、零がどう闘っていくか、ですよね。こうやって人は闘い方を覚えていくのだなあ…。二海堂の話もほろりときてしまった…。 |
『告白』湊かなえ 2011年07月21日(木) 学校のプールに浮かんでいた自分の娘…。死んだのは、事故ではない、このクラスの生徒に殺されたのです。終業式の日に担任の女教師がクラス全員を前にして始めたのは、恐るべき告白だった…。 ---------------------------------- 話題になっていたので読もうと思っていた作品。図書館にあったので借りて、やっと読むことができました。 読み終えて思ったのは、なるほどうまくできているなあ、でした。 章ごとに語り手が変わっていて、連作短編のようになっています。その語り手がそれぞれ、とてもわかりやすいんですね。性格、動機、行動…わかりやすく書かれて、展開もわかりやすい。 そして、この衝撃的な(?)内容。なるほどなあ、人気があるわけだ。 おもしろかったですよ。 ★★★ |
『伏 贋作・里見八犬伝』桜庭一樹 2011年07月18日(月) 猟師の浜路は、兄の道節と共に、賞金稼ぎのため伏と呼ばれる犬人間を追うことになる。伏たちが生まれたいきさつとは…? --------------------------------- うーん。私は、八犬伝は好きなんです。子供向けに書かれたものも小さい頃夢中になって読んだし、鎌田敏夫の八犬伝も、その映画化(薬師丸ひろ子主演)も好きだったし、碧也ぴんくの漫画も読んでいた。そのどれも好きだったけど、これは、とても好きとは思えませんでした。 だいたい、道節が伏側じゃないのはともかく、なんで八犬士全員出てこないの? なんだか中途半端ですっきりしない。 どうして八犬伝を書こうとしたのかなあ…。 そもそも、私はこの人のちょっとふざけた文体が受け付けないのかもしれないですね。 『製鉄天使』も、なにがおもしろいのかさっぱりわからなかった。 今回も、どう楽しめばいいのかわからないままに終わってしまいました。残念。もっと飲み込まれるような長編が読みたいなあ…! ★☆ |
『うさぎドロップ 9』宇仁田ゆみ/『HUNTER×HUNTER 28』冨樫義博/『佐藤くんと田中さん 1』高河ゆん 2011年07月16日(土) 『うさぎドロップ 9』宇仁田ゆみダイキチへの思いを自覚したりん。コウキにもバレてしまい…。 --------------------------------- おお、本編完結なんですね! ちょっと意外だったなあ…。こういう終わり方をするとは、1巻では夢にも思わなかった(笑) でもなんだかしあわせな気持ちになれるラストでよかったと思います。現実を考えると大変だと思うけどな…(笑) 番外編も楽しみです。 ================================= 『HUNTER×HUNTER 28』冨樫義博 なんか、この巻の終わりあたりのノリに、若干ついていけない感があるのですが…(笑) 気づけばもう28巻なんですねえ。 ================================= 『佐藤くんと田中さん 1』高河ゆん 吸血鬼の佐藤くんにまとわりつく田中さんは、佐藤くんの想い人だった文子さんの孫。佐藤くんの観察を続ける田中さんは、吸血鬼志願なのだが…。 --------------------------------- そうか、LOVELESS以外久しぶりなのかー。そういえば確かにLOVELESS以外読んでませんね。 でもあんまりときめきませんでした…。吸血鬼なのに!(笑) 残念です…。 |
『八潮と三雲 3』草川為 2011年07月12日(火) しー君が登場! しー君も美猫なんですね。でも私の好み的には一色が好きです(笑) 熱出した三雲に、なんだかんだいって優しい八潮がいいですね。 肉球の母のビジュアルに、なんかウケた。やっぱり好きだなあ、草川さんのディテール。 |
『寝ても覚めても』柴崎友香 2011年07月11日(月) 22歳の朝子は大阪に暮らしていた。しかし、大好きな麦(ばく)は朝子の前から消えてしまった。東京に住むようになった朝子の前に、麦そっくりの男性が現れた…。 --------------------------- 帯に「人は、人のどこに恋をするんだろう?」とありますが、それがテーマなのか?(笑) 話の筋としては「顔」ってことになってしまいますが(笑) 初めて読む作家さんなのですが、なぜ読もうと思ったかというと。なんの雑誌だったか忘れてしまったのですが、『勝手にふるえてろ』とこの作品を比較して論じている対談を読んだからです。 なるほど、二人の男性の間で揺れ動く女性、そして展開を考えると、この二作品は似ている部分があると思いました。 しかし、『勝手にふるえてろ』はすごく読みやすい作品でしたが、こちらは読みにくかった。最初、全然状況が頭に入ってこなくて、何度かページを戻ったりしながら読んでいたんですが、だんだん慣れてきたら大丈夫でした。でも、終わりの方はよくわからなかった。(わからなくても読み進めてしまう方なので…) 何年か飛んでるの? ちょっと変わった書き方をしているんですね。心情というものがほとんど出てこなくて、出てきても「嬉しかった」とかくらい。その代わりに、筋とは関係ない周りの状況とかが細かく書かれているんです。点描画みたいな感じですか? 近寄ってるとただの点だけど、離れてみるとなにかが見えてくる、的な。 書かれていない部分、というものを想像させる余白がとてもたくさんある。 レビューが賛否両論、否の人は徹底的に否、というのもわかる気がします。 この感覚がつかめなかったら、全然おもしろくないだろうなあ。主人公も、客観的には非常に身勝手で、たぶん知り合いにいたら私も嫌いだと思う(笑) ラストも、なんだろうこれは、というラストなんですよね。そいつも顔か、顔なのか!?みたいな(笑) いや、でも顔ってあるよね。面食いとかじゃなくても、好きな顔の雰囲気って、あるよねとは思うけど(笑) 読後感が不思議な感じ。 うーん、他の作品も読んでみたいな。 ★★★☆ |
『ひとりで生きるモン!』西炯子 2011年07月03日(日) パレット文庫のしおりに掲載されていた4コマをまとめたもの。独身女性の愚痴的なものを想像したのですが、そういうわけでもなく。内容的には、すごくペケを思い出しました(笑) |
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