.....PAPER MOON
.....HOME .....MAIL .....OLD .....INDEX .....NEW
「グイン・サーガ114 紅鶴城の幽霊」栗本薫
2007年06月24日(日)
地下帝国へ招待されたグイン。
一方、フロリーは軟禁されている部屋からそっと抜け出した先で、思わぬ出会いをし、やっかいな事態に巻き込まれることに…。

-------------------------------

も、もうこれ以上、この街で事件を増やすのはやめてー。
早く脱出してー。

と、前々から思ってましたが、さらに強く思った巻でした。
本編でありながら、外伝だろって勢いの内容、でありながら、この長さ。
早く〜話進めようよ〜。旅の一座におもしろがっていられたのは最初だけでしたな。
「むかつく二人」三谷幸喜・清水ミチコ
2007年06月23日(土)
三谷幸喜・清水ミチコのお二方によるラジオ番組を活字化したもの。
帯に書いてあるように「仲が良いのか、悪いのか!?」という二人のやり取りがとてもおもしろい。私は三谷さんが大好きなのでとても楽しく読みました。
無駄な豆知識が増えますよ(笑)
ジュンク堂の名前の由来とか(笑)
★★★
「銀色の愛ふたたび」タニス・リー
2007年06月17日(日)
少女とロボットの愛を描いた「銀色の恋人」の続編。「銀色の恋人」で主人公だったジェーンが書いて出版された手記を読んだ少女ローレンの物語。
あれから数年経ち、ロボットたちは再び命を与えられていた。銀色の膚を持つヴァーリス(シルヴァー)を目にしたローレンは、ロボットたちのショーを見に行き、そこでスカウトされ、ヴァーリスと関係を持つことになる。
やがて、思いもかけぬ事態にローレンは巻き込まれていくのだった…。

------------------------------------------

いやあ、前作のようにロボットと人間のロマンスを想定して読んでいたら、いつの間にかすっかりSFちっくになって終わってしまったのでちょっとびっくりしました。思いがけない展開でしたよ。

これは24年ぶりに書かれた続編なのだそうですが、解説に「読んでみると、確かに、『銀色の恋人』が書かれた直後にこの作品が書かれていたら、発表当時のナイーヴな十代の女性ファンたちは暴動を起こしたかも、と思わないのではない内容なので」と書かれていて、そうかもしれないな…と思いました。
私は…ふーん、くらいですが(笑)
妙に情感のこもったローレンの一人称は、私は割りと読みやすかったです。

しかし、思い返してみると、どうして当時あんなに「銀色の恋人」読んで大泣きできたのかわかりません(笑)
やはり私もナイーヴな十代だったということですかね!
というわけで、「銀色の恋人」は十代に、「銀色の愛ふたたび」はそれから十〜二十年後に読むのがお奨めです。
それにしても恥ずかしいタイトル…。
★★☆
「百鬼夜行抄 9」今市子/「かわたれの街」勝田文
2007年06月16日(土)
しっとりと味わい深く、どこかぞっとするお話が詰まった百鬼夜行抄。
私はおじいちゃんのお話(若い頃の)が好きなので、今回も入っていて嬉しかった。律は、主人公としてはイマイチ魅力に欠けるからなー(笑)

「鬼の面」は百鬼夜行抄の中でも怖い部類に入る話じゃないかと思うんですが。絵も怖かったしね(笑)
でも、ストレートな部分よりも、友だちが自分の性格を誤解してしまって、何度訂正してもわかってくれない、あの子はそういう思い好みの強いところがあるんですよね…って言いながら、本人も気づかずに般若の顔になってるっていうシーンがいちばん怖かったですね。
こういうのって、恩田陸が書きそうな感じ。
そうそう、「いい人」って、割と鈍感なんですよねー。鈍感だからいい人とも限りませんが(笑)



-----------------------------------




「かわたれの街」勝田文
豆腐屋の娘・木菜の好きな人は、料理教室の先生・穂波だ。彼は、鍋ひとつでふらふらとこの町にやってきた。バツイチで、ビンボーで、元妻に未練たらたら。
そんなダメ男に恋する少女と、商店街のほのぼのした暮らしを描いた1冊。
「かわたれ」は、「彼(か)は誰(たれ)」のこと。

----------

「しゃべれどもしゃべれども」がなかなかよかったので、他のも読んでみたいと思って購入しました。
絵が雰囲気あって好きですね。
お話の方は……まあ、ほのぼのですね。悪くない。
悪くないが……先生が、「それほどいい男か?」と思ってしまう(笑)
「バルバラ異界 全4巻」萩尾望都
2007年06月10日(日)
西暦2052年。7年間眠り続ける少女・青羽。彼女は、両親の心臓を食べたのか…? 他人の夢の中に入り込むことができる渡会時夫は、依頼を受けて彼女の夢の中に入ることになる。青羽は、「バルバラ」という島でしあわせに暮らしていた。
一方、時夫は離れて暮らしていた息子・キリヤと久しぶりに会う。キリヤは、バルバラは自分が創った架空の島だという……。

-----------------------------------

現実と夢と過去と未来が重なり合う、不思議なお話でした。
私は、萩尾望都はイマイチ理解できないのですよねー…。すごく評価が高い人なので、私も何冊も読んでみたんですが、それでもぴんとこなくて。今回、また読んでみようと思ったのは、ちょっと前に読んだ恩田陸と山田正紀による「読書会」があったからです。

…でもやっぱりよくわからなかった(笑)
なぜなんだー。なんていうか、私が共感できたり萌えたりという要素(人物とか展開とか)がまったくないんですよ。
どうしてこんなに重なり合わないんでしょうか。

とりあえず、もう一度「読書会」のこの部分は読んでみたいです。
「お父さんは神経症 大原さんちのムスコたち」大原由軌子
2007年06月07日(木)
神経症のお父さんと、二人の息子との暮らしを描いたエッセイコミック。大原さんちのシリーズの3冊目です。

お父さんと一卵性双生児のような長男・タケちゃん、そして正反対の次男レイちゃん。二人の個性が生き生きと描かれていて好きですね〜。
育児コミックはいくつか読んでいるけど、私はこれがいちばん好きかもしれません。シリーズ3冊の中でもいちばんおもしろいかも。
ご両親はほんとに大変そうだけど、笑える、かわいくないのにかわいいんですよ。

お父さんも、すごくいい父親っぷりですね。保育園のエピソードがおもしろかった。特に、プロレスの入場シーン並みに盛り上がる送迎が素敵(笑)

帯には大団円とか書いてあるけど、これで終わりってこと? もっと続けて欲しいなあ。
★★★★
「強運の持ち主」瀬尾まいこ
2007年06月02日(土)
ルイーズ吉田と名乗り、ショッピングセンターの片隅で占い師をする幸子。霊感はなにもない。同居中の彼は、客として来ていたが、あまりにも占い的に強運なので恋人にしてしまった男だ。
そんな彼女のところに、人はやってきてさまざまなことを聞いていく。
父親か母親かと尋ねる小さな男の子、気をひきたい男性がいると話す女子高生、などなど…。

---------------------------

連作短編です。この人、こういう形式は初めてじゃないですか?
なかなかおもしろかったです。ひとつの事件が起きて解決して…というようなカタチが、ちゃんと収まっていて、読んでいて気持ちがいい。

いやー、なんていうかね。最初の頃、「小説を読んでる」って感じがすごくしてたんだけど。これは、小説の中に世界が存在してるって感じがしました。って、私が偉そうに言うようなことじゃないですが。
この人の小説って柔らかいんですよね。柔らかくて、ちょっと照れくさい。感触がほかの人と違う。
それが、今回は全然違和感なく、普通の小説読んでる感じがしてびっくりしたのでした。
いいことか悪いことかわからないけど、自然な小説になってきたって思いました。
「21世紀少年 上」浦沢直樹
2007年06月01日(金)
びっくりしました。タイトルが変わってたので(笑)
読了メモにタイトルを打っていて、表紙を見ながら「21世紀少年…」(まだ疑問を抱いていない)、巻数は…と本をあちこち眺めても「上」としか書いてないじゃないですか。あれー、おかしいなーと見返しの既刊一覧を見たら、「20世紀少年 1〜22」って書いてある。あー、「21世紀少年」になってる!とようやく気づきました。

そんな不真面目な読者である私は、あまりちゃんと把握せずに読み進んでいるので…なにがどうなっているのやら、の状態ですよ。○○○○って死んでたのか…とか思いながら読んでました。
終わったら読み返そう。(といつも思うけど、実際には…)

この漫画は、人間は土壇場になったらこんな底力が出せるんだ、っていうすごさをずっと描いてきた気がするのですが、最近はそういうシーンがなくなってきている気がして。
最後は、もっとなにか見せてくれるのじゃないのかな?と期待しております。


My追加

Skin by YUKIE