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「生まれいずる者よ 金の髪のフェンリル」榎田尤利
2006年07月30日(日)
「神話の子どもたち」シリーズのフェンリル編の2冊目です。
サラに出会う前のお話。悪役のユージンとセシルの二人にスポットライトを当てた一冊。

物語の展開としてはわかるけど、ちょっと説得力がないかなーと思うこともありつつ。
早くサラの話が進まないかなー。
「魔法使いの娘 4」那州雪絵
2006年07月28日(金)
新刊出ました。
マンションに出る「おかあさん」のオバケの話がなかなかうまい。
美少女人形のお話もいいですね。
「ここはグリーン・ウッド 全11巻」那州雪絵(再読)
2006年07月25日(火)
以前にも書いたことがあるかと思いますが、私は普段、再読というものをほとんどしません。
それは、一度体験した読書というものは、内容は忘れてしまっていたとしても感動の大きさの程度が知れてしまっているからです。だったら、まだ見ぬ世界へ漕ぎ出したい。こんなに読みきれないほどの本があるんだから。驚くほどの出会いがあるかもしれない。読書に割ける時間もそれほど多くないし…。と、頭で考えてそうしているわけではないですが、説明するとそんな感じ。

そのくせ、気に入った本は手元に置いておきたがる私。
一応、すっごく気に入ったものは読み返す時もあるんですよ。

で、最近すごくあの世界に戻りたい…と思ったのが、グリーン・ウッドです。
当時(一部で)大人気だった漫画なのですが、一応紹介しておくと、男子校の寮のお話です。

主要人物は4人。

蓮川一也…通称スカちゃん。(←はスカわ) 両親はすでに亡く、兄が親代わり。そんな兄を尊敬していたが、兄が高校の保健医になったため反抗中。足が速い。すぐ鼻血を出す。からかわれやすい。

如月瞬…スカちゃんと同室。サラサラのロングヘア。どう見ても女の子。旅館の長男。

池田光流…ひとつ上の先輩。寮長。美少年。ガキ大将。寺の長男だが捨て子だったという過去を持つ。

手塚忍…光流先輩と同室。生徒会長。陰謀が得意。

という4人が繰り広げる笑いあり涙あり(?)の青春コメディ(?)。

読み始めた当時、私は高1。まさに同年代。友だちに借りたときのことを、今でもよく憶えてます。(4巻まで他の人に貸してるから、と5巻を渡された。大丈夫、わかるから、って)

この漫画の魅力は、キャラクターがほんとに生き生きしていたことだと思います。
絵も、すごくうまいわけでもないのに、表情が生き生きしているし、行動に説得力がある。等身大で欠点もあるけど、そこが愛すべきところ、そう思える。
それにキャラクターを使ったお遊びなんか、みんな大好きだったんじゃないかな。

それから、小ネタのおもしろさ。
ちょこちょこっと入る小ネタ、時事ネタ(当時のCMのパロディとか)が、今読んでも懐かしくて楽しめます。なんだったか思い出せないのも多々あるけど(笑)


一週間くらいかけて読んだんですが、やっぱりすごく楽しかった。
次でこうなるぞーと思いながら、それをたどっていく楽しさ。好きだった話にたどりついてほっとする楽しさ。(時代劇の印籠のような…)
んー、たまには再読もいいよね!
「七つの黒い夢」乙一・恩田陸他
2006年07月23日(日)
7人の作家の短編が収められたアンソロジーです。
初めて読む作家は誉田哲也・桜坂洋・岩井志麻子の3人の方。

「この子の絵は未完成」乙一
匂いが出る絵を描いてしまう男の子と、子どもがフツウじゃないことを心配するお母さんのお話。
お母さんの思考回路がほのぼのしてていいですなあ。
ブラックなオチなんだろうと思って読んでいたんですが、そうじゃなかった。やっぱり、乙一は私の中では、後味のいい終わり方をする話を書く作家です。ハッピーエンドとは言えなくても、光が見える終わり方だなという印象があります。

「赤い毬」恩田陸
私、恩田陸が大好きなんですが。彼女はまったく短編向きではないとつくづく思います。
長編での、あの物語の世界に引き込んでくれる力が、まったく発揮されない。

「百物語」北村薫
飲み会の後、女の子を自分の部屋に泊まらせることになってしまった大学生の男の子の話。眠りたくないという彼女と二人、百物語をすることに…。
すごくオーソドックスな怪談なんですが、見せ方がうまいんでしょうね、この本の中では一番好きかも。

「天使のレシート」誉田哲也
これも、筋はとてもオーソドックスな話。作家はそれをどう料理するかが腕の見せ所。
…私はこれは好きじゃなかったです。

「桟敷がたり」西澤保彦
飛行機に仕掛けたという爆破予告の脅迫電話の話。
え、それで終わり?と思ってしまった。もっとこう…なんか…。

「10月はSPAMで満ちている」桜坂洋
スパムメールを作る会社。コンビニのPOSの神様。そして魚肉ソーセージの話。
なんだか不思議な話だった。あまり好きとは思えない。

「哭く姉と嘲う弟」岩井志麻子
弟の語り口調が妖艶なお話。
これも、それで?と思ってしまうんだなあ。


「静かな恐怖を湛えた」とか書かれてますが、全然怖くないし。
やはりアンソロジーは苦手ですね。
「ボクを包む月の光 3」日渡早紀/「紅茶王子の姫君」山田南平
2006年07月22日(土)
「ボクを包む月の光 3」日渡早紀
輪くんの妹(蓮の3つ上)が登場。
ああ、子どもがかわいく思えないのはなぜだろう。



「紅茶王子の姫君」山田南平
「紅茶王子」の番外編。
奈子とアッサムの娘も登場。いいのか、そんなに憶えてる人がぼろぼろいて!?
「ボクを〜」と同様、子どもがかわいくない…。
「ハチミツとクローバー 9」羽海野チカ
2006年07月15日(土)
森田兄弟が金儲けに励む理由。はぐちゃんが怪我。

「想像力のある人間には〜」って言葉に、納得。

うーーん…。怪我とかそういうアクシデントで描いて欲しくはなかった、と思います。
もうすぐ終わるんだよね。
「風神秘抄」荻原規子
2006年07月14日(金)
平安末期、平治の乱に源氏方の雑兵として戦った草十郎は、笛を吹く名手。舞の名手である糸世と出会い、自分の笛の持つ力に目覚めていく。二人の舞と笛があう時、不思議な力が発揮されるのだった。しかし、上皇の頼みで舞を奉納したとき、糸世は神隠しにあってしまう。糸世を取り戻すため、草十郎の放浪が始まる…。

一見強気だけど健気な糸世がかわいくて、中盤の、二人が心を通わせるあたりがいいですね。だから、後半に糸世の出番がないのが残念です。
鳥彦王(しゃべるカラスで鳥の王)もよかったです。
草十郎は、平凡な若者に一見思われるんですが、実はすごい才能の持ち主なんですよね…。そこらへんがちょっと違和感。それは狙ったことなのかそうなってしまったのか。
★★★
「文鳥様と私 愛蔵版1」今市子
2006年07月10日(月)
ただいま今市子を集めております。
本書は文鳥との濃密な暮らしぶりをつづった漫画。

「百鬼夜行抄」の尾白と尾黒がすごくかわいいなあと思ったら、実際に鳥を飼ってらっしゃるんですね。
鳥というのは表情もないし散歩するわけでもないし、喜怒哀楽がわからない生き物だと思っていたので、ここまで感情(愛情)豊かに描けるというのはすごいものだと感心しました。しかもどの鳥も愛嬌たっぷりで。おもしろかった。
ナルな福ピーとか、体も頭も(?)弱いナイゾウとか、嫁にするつもりで買って来たらオスだったスモモとか……。

ヒナを育てる話も載っているんですが、ほんとにすごいですねえ。いろいろと(笑)
昔、インコを飼ってた頃のこと思い出しました。ヒナも孵して、エサやったりとかねえ。でも、ここまで愛情注いだりできなかったなあ。
「百鬼夜行抄」今市子
2006年07月09日(日)
文庫版の7巻までを読みました。
幻想作家であり、人ならぬものが見えた祖父・飯嶋蝸牛の血をひく、飯嶋律。祖父の亡き後、祖父の命を受けた青嵐という妖怪に身を守られている。
律が出会う、妖怪、霊などの話を、一話読みきり形式で描いている作品。

すごくおもしろかった!!
コミカルな部分がありつつ、怖い部分もしっかり描かれていて、しかもお話の筋立てがものすごくうまくできているので、短いながらも先の読めないワクワク感がちゃんとある。その筋立てというのも、型にはまったものではなくて、こんなお話になるんだなあ…と感心するものばかり。
絵も安定していて、1巻から7巻まで9年くらい経っているのにまったく絵柄が変わっていないってすごい。しかもとてもキレイ。

怖さというのが、心理的な怖さを描いてるのがいいですよねえ。よく見えないのに怖い、という。私はグロいのが苦手だから、こういうのが好きです。

あと、尾白と尾黒がすっごくかわいい! あんなつり目の文鳥(?)なのに、なんであんなにかわいいんだろう? 「若〜」とか「わくわく」とか言ってるのがもうほんとにかわいい。余計なことするマスコットって私は嫌いなんだけど(笑)、こいつらはかわいいなあ〜。(かわいい言いすぎ?)

続巻が早く出ないかなーと待ち遠しいです。
★★★★
「DEATH NOTE 12」小畑健・大場つぐみ
2006年07月03日(月)
名前を書かれたものは死ぬ、死神の「DEATH NOTE」をめぐる物語。
いやあ、終わってしまいましたな。本の方は、あと1冊、ガイドブック的なものが出るようですが。(13巻が13日の金曜日発売だって)

終わり方は、まあ、驚くようなことはなく。順当な終わり方と言えるでしょうなあ。
肩すかしというほどではないけれど、中盤までがほんとに盛り上がっていておもしろくて先が読めないと思わされただけに、それを思うとちょっとがっかり…。

以下ネタバレ。








ライトが敗れてからの言動というのは、こういう描き方は嫌だった…と思う人が多い…のではないかと。私は、そんないかにもな悪役的な描かれ方は、どうかなと思ってしまったので。まあ、そう描かざるを得ないのかなとも思うけど。やっぱり悪役なわけだからね。かっこいい終わり方をさせてはいけなかったのかなと推察。

あと、死んだ後はみんな同じっていうのがなあ…。正直、ええーーと思ってしまった。
そんな現実と同じじゃつまらん! ノートを使う人間はなにかと引き換えに力を持つんじゃないのか。私はエンターテイメントの物語には勧善懲悪であって欲しいんだよ。
死にたくないと言ってる人間が死ぬのは極刑なんだろうけど。自分は別だと思ってる人間にも死は平等に訪れるってことなんだろうけど。私は納得いかないなあ。
ネットで、一時期最終回の予想とか読んでて、ノートを使った人間は死神になるんだよとかいうのがあって、おもしろいなーと思ってたんだけどなー。

あと、ラストのシーンはなんだか最初さっぱりわからなかった。
えーと、身体は死んじゃったけど、名前だけは望みどおり神になれましたよって、ブラックなオチのつもり?? それっておもしろい?

しかしやっぱりLはもったいなかった。
なんでそんなにLがいいのかわからないけど(笑)、よかったのに。
映画のL、写真を見ただけだけどなかなか素敵だったので映画観るの楽しみ!←映画館には行かない人。

それにしても、マットは哀れ過ぎないか?


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