.....PAPER MOON
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「イヴの眠り 2」吉田秋生
2004年07月26日(月)
そんな展開になってしまうとは…。今後のためにはそうするしかなかったんだろうけども。
でも、これじゃYASHAとあまり変わらない気もします…。
「バガボンド 20」井上雄彦
2004年07月24日(土)
小次郎編クライマックスだそうです。
「悲しむな巨雲」とか「自分のどこが一番好きかと問われれば巨雲という名と答える」のあたりが泣かせる。
絵の迫力も相変わらず凄まじい。
私は全体的な流れを大事にして読む派なので、普段絵はじっくり見ないんですよ。でも風になびく布に「佐々木小次郎」って描いてあるのがすごく達筆で、思わずじっと見てしまった。…って、そんなところかよ(笑) だって、ちゃんと風になびいてよれてる感じに描いてあるんだよー。妙なとこで感心しててすみません。
「明日も元気にいきましょう」新井素子
2004年07月20日(火)
雑誌に連載されたエッセイをまとめたもの。前半は「こんなのがあったらいいなというモノ」、後半は「わが家の○○なモノ」がテーマでした。

「痛み測定器」は私も欲しいと思ったことあります。どれぐらいまで我慢しないといけないのかがわからなくて。まあ、そんなこと考える余裕があるなら我慢できるんでしょうけど(笑) でもさー、他の人とくらべられたらいいのにって思わないですか? 客観的に評価する必要はないんだけどさー…。
「お返事システム」っていうのは、私は声を出すのもかったるい時に代わりにしゃべってくれる機械かと思ったわ。旦那さんが思ったのとちょっと似てるか。
星新一のショートショートに、丁寧な言葉に変えてしゃべってくれるオウムの話があったっけ。

感動したのがわにのまな板! そんなので感動するなよ?(笑)
いやーでも、すごくないですか? 引っ越し祝いをわざわざ作ってくれる義理の弟さんて。リクエストする方もすごいけど(笑)
弟さんすごいよ。さすがだ。伊達にネーミングセンスが似てないよ!(笑)(ネーミングセンスの話もかなりおもしろかった)
★★★☆☆
「グレイヴディッガー」高野和明
2004年07月19日(月)
盗まれた死体、一夜のうちに連続して起きる魔女狩りを模した殺人事件。
悪人人生を通してきた八神は、善意に目覚め骨髄のドナー登録をし、一致する患者が見つかったために移植のための入院をすることになった。その準備をしていた彼は、事件に巻き込まれ、警察からも謎の団体からも追われることになる。彼の骨髄提供を待つ患者のために、逃げ回る八神。一方、警察でも事件の全貌と真相を知るために動き始めていた…。

逃げ回ってるのがハラハラドキドキで非常にエンターテインメントでよいです。楽しんで読みました。
ただ、タイムリミットを設定したというのはおもしろいけどちょっと無理があるし、動機とかの面では説得力に欠けるなって感じはしましたけど。
★★★☆☆
「黄昏の百合の骨」恩田陸
2004年07月18日(日)
「水野理瀬が半年以上住まないと、屋敷を壊してはいけない」という祖母の遺言のために、血のつながらない叔母(?)二人と「魔女の家」と噂される屋敷に住み始めた理瀬。
理瀬の従兄弟たちの来訪、隣家の飼い猫の毒殺、隣家の少女に思いを寄せる少年の失踪、ジュピターとはなんなのか…。いろいろな事件や、思わせぶりな会話と登場人物が雰囲気を盛り上げてくれます。
楽しかった〜。世界にどっぷり浸れます。
4章の終わりのあたり(隣家を訪ねて…のところ)がぞくぞくとした怖さを感じて、すごく好きです。

「麦の海〜」と「睡蓮」を読み返したくなりました。「麦の海〜」の文庫本買っちゃったよ。
終わり方のすっきり具合は「麦の海〜」よりこっちだね。
★★★★☆
「千億の夜をこえて」桑原水菜
2004年07月17日(土)
炎の蜃気楼、ついに完結です。
私、高校生の頃から読んでる…って、この間も書いたな(笑) 最近続々と、私が高校時代に読み始めたシリーズが終わってます。

この終わり方は、私は寂しかったな…。
シリーズに愛があったら、「前向きな終わり方」なんて自分に言い聞かせるところなんでしょうが。
★★★☆☆
「ひとごろし」明野照葉
2004年07月16日(金)
馴染みの店で働き始めた地味な女に惹かれていく男。その女の暗い過去が徐々にわかり、彼女は本性をあらわし始める…。

振り向くと化粧しているというシーンが一番ぞっとしました。
「怖い女」の話かと思ったら、それだけで終わらず、「家族の愛の怖さ」みたいなものも関わってきてますね。こういうのは珍しいと思います。「家族愛」ってけっこう伝家の宝刀みたいなところがあるものね。
でも、これ、気持ちがわかるよーって言ったら、怒られそうだよなあ(笑)
★★★☆☆
「きみはペット 10」小川彌生
2004年07月15日(木)
変わってないようでいて、微妙に関係が変わりつつあるのか…?
どんなラストになるんだろうねー。
「書斎曼荼羅―本と闘う人々2」磯田和一
2004年07月12日(月)
1と同じく、文筆業の方の自宅に訪問して、どのように本を収納しているかを文とイラストで紹介する本。
2冊も読むとちょっと飽きてきました…(笑) あんまり私の好きな作家が取り上げられてないし。(と思ったらこれで連載も終わってしまってました)
★★☆☆☆
「卵の緒」瀬尾まいこ/「バカの壁」養老孟司
2004年07月11日(日)
「卵の緒」瀬尾まいこ
母親と二人で暮らす育生。へその緒を見せてというと、母親は卵の殻を見せて、「卵で産んだ」と言う。血の関係を超えた家族の絆の暖かさを見せてくれる表題作「卵の緒」。
異母弟の七生と暮らすことになった七子。できすぎた子供である七生に、最初は反感を抱くが、母親が入院してしまい、二人きりになって…という姉弟の交流を描く「7's blood」。

どちらも家族の絆のようなものが描かれています。ほろりとしたせつなさと暖かさを感じさせてくれる物語。
最初は児童書っぽい雰囲気に違和感を感じながら読んだのですが、次第に登場人物が身近に感じられるようになり、何度か泣きそうになりました。
うーん、なんというか、いろいろな思いが浮かんでくる作品です。誰にでも、その人の「家族」があるんだもんね…。
★★★☆☆


「バカの壁」養老孟司
図書館にあったんで、読んでみようかなっと思いまして…。
みなさんこれを読んで、「バカの壁」を認知できたんでしょうか。疑問。

私は、最近世間では「個性的」がもてはやされてるけど、実際にはそんなの迷惑なだけだし世間は画一化を求めてる、ってあたりが「そうだよ!」と言いたかった(笑)
でも、どんなにこの本が売れたって、世間て変わらないよね〜。
★★☆☆☆
「ヒートアイランド」垣根涼介
2004年07月10日(土)
渋谷のストリートギャング「雅」のヘッドである、アキとカオルという二人の少年が主人公。
彼らの仲間が、とある男から奪ったボストンバッグ。それがヤクザの経営するカジノバーから盗まれたお金だったものだから大変。大金をめぐって、ヤクザ、強盗グループらと三つ巴(四つ?)の探りあいが始まる。

うーん、おもしろい。ストリートギャングの話ということだったので、いかにも若者ーといった言葉遣いの会話で埋められてたらどうしようかと思ったんですが、そんなことはまったくなく、非常に読みやすかったです。おかしな言葉遣いの会話を載せれば若者らしさが出せるなんていうのは、大間違いだと思います、そういう作家けっこういるけど。

けっこうドンパチがあるんですが、生々しすぎず、ピースがぴたりとはまっていくのが痛快です。裏金専門の強盗グループも魅力的でした。この作品てわりと映像に向いてるんじゃないかなという気がします。展開の派手さも疾走感も。
続編(?)の「ギャングスターレッスン」も楽しみです。
★★★☆☆

http://www3.ocn.ne.jp/~kakine/
「残虐記」桐野夏生
2004年07月09日(金)
失踪した作家が残した手記。それは、作家自身の、少女時代に拉致監禁された経験をつづったものだった…。

もともとの少女がおかれていた環境、そして拉致の場面、監禁されている場面、救出されて、その後の少女の心境の変化…どれも繊細に描かれていて、説得力がありました。
彼女が必死に隠そうとしていたこと、世界の変化に対する彼女の感情が、すごく共感できる。
その手記が、夫の手紙で挟まれているという構成もうまいですね。

桐野夏生は、以前から読んでみたいと思っていた作家でした。でも、後味悪そうだったのでつい敬遠しがちだったんですね。
今回読んでみて、とてもおもしろかったし、自分にあいそうだったので他のも読んでみたいと思ってます。
なんというか、被害者に対しての配慮だとかの社会的な問題を、一人の少女の内面の変化でのみ描いているところがよかった。
★★★★☆
「DEATH NOTE 1・2」原作・大場つぐみ/漫画・小畑健
2004年07月06日(火)
手にとったきっかけは、新刊として並んでいた2巻の表紙がすごくかっこよかったから。よく見たら、「ヒカルの碁」の小畑健じゃないですか。そりゃ綺麗なはずだ。そして、あおり文句が「人類最高峰の心理戦、始まる。非現実世界より来る『死のノート』を巡る少年漫画誌唯一の予測不可能本格サスペンス」。これはおもしろそうかもってことで、1巻を買ってみることに。

読んでみると、そのノートに書くと人をそのとおりに殺すことができるという死神のノートを手に入れた少年の話でした。彼は、犯罪者をどんどん殺していき、自分が神になるんだという危険思想の持ち主。全国模試で1位になるほどの秀才。ノートの持ち主である死神が相棒。
世間では謎の連続殺人犯をキラと呼び始める。そのキラを捕まえるために動き出したのが、これまた謎の少年L。
この、「キラ」と「L」という二人の少年の頭脳戦がみどころ。
ノートの特性とか、いろんな条件とか、よく考えてあるよねー。
なかなかスリリングでおもしろいです。つづきが楽しみ。

しかし、主人公が悪役っていうのは珍しくないですか? 今のところは、キラ捕まらないでーっていう親しみは私はわいてきてないんだけど、そのうちそういう展開になるのかな?
★★★☆☆
「LOVELESS 4」高河ゆん/「ファイナル・ミッション ジョーカー・シリーズ8」道原かつみ/原作・麻城ゆう
2004年07月05日(月)
「LOVELESS 4」高河ゆん
絵も好きだし、設定も非常に高河ゆんらしくて、いいですよねー(笑) 包帯多用で素敵です。
今回は「つよく つよく つよく 思うだけで あたしのものになればいいのに あたしのものになればいい!!」というセリフがよかったな。彼女らしいよねえ。

限定版が欲しかったのだけど売ってなくて、あきらめて通常版を買ってしまったら、限定版を見つけてしまった。悔しいー。でも、毎回、限定版の表紙って色づかいがヘンだよね(笑) 表紙で選ぶなら通常版なんだけどなー。
★★★☆☆


「ファイナル・ミッション ジョーカー・シリーズ8」道原かつみ/原作・麻城ゆう
ジョーカーもついに完結。やあ、私、高校の頃から読んでたんですよー…。
合成人間で男の姿にも女の姿にもなれる特捜司法官のジョーカーと、刑事のリィンのラブストーリー(?)だったんですが。
ラストは某少年漫画を思い出しました。泥棒と刑事のやつ。

何年も経ってから終わるシリーズって、なんだかあっけなくて物足りないですよねー…。
★★☆☆☆
「暗闇の中で子供」舞城王太郎/「皆殺しパーティ」天藤真
2004年07月04日(日)
「暗闇の中で子供」舞城王太郎
「煙か土か食い物」の続編で、今作は奈津川家の三男が語り手。
うーん、グロい…。そして、よくわからないままに終わってしまった。
読んでいて、読み終えて、「??」という感じだったのでネットで調べてみたら、へー…と思いました。
あんまり好きじゃないんだけど、どうして私、読みつづけてるんでしょう? よくわからないから、なんか気になっちゃうんだよね。読んじゃうんだよね。(それは恋?)
奈津川家サーガの新作は今秋に出るらしい。…楽しみです(笑)
★★☆☆☆

「皆殺しパーティ」天藤真
盗聴により明るみに出た、大富豪の殺害計画。
母親の違う子供たちとその配偶者、自身の4人目の若妻、陰謀うずまく一族。

ディテールや表現などは、すごく昔っぽいなーと思ってしまうのですが、筋立て…も若干古いんですが(笑)、それでこの本の魅力が損なわれることはありません。
推理小説を読みなれている人ならば、ある程度の展開は予測できると思いますが、それでも私は充分おもしろかったです。登場人物たちはユーモラスでもあるし、読みやすいんじゃないかと。新鮮なのをお求めの方には、向かないと思いますが…。
★★★☆☆


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現在、7/15です。第131回芥川賞、直木賞が発表されましたね。
メッタ斬り!版芥川賞直木賞選考会→http://media.excite.co.jp/book/news/topics/089/
がおもしろかったので、ご覧じゃない方はぜひ。


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