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「海鳴」明野照葉
2004年06月27日(日)
歌手を目指していた一人の女性。とある事件により夢を断念せざるを得なくなり、結婚して旅館の若女将になっていた。しかし、中学生の娘に歌の才能があることを知り、自分の夢をたくすべく、娘を歌手にすることに。そしてそのために過去の封印を解くことになる。過去のとある事件とは…。

どこに行き着くんだろうと思っていたら、意外な終わり方でした。
なんとなく、この間読んだ石田衣良の「エンジェル」を思い出しました。いえ、話自体は全然似てないんですけどね。
★★★☆☆
「まひるの月を追いかけて」恩田陸
2004年06月26日(土)
失踪した異母兄。彼を探すために、その恋人の女性と奈良へ旅をするはめになる妹。
という始まり方なので、人探しのお話なのかと思いきや、旅の目的は二転三転。
恩田陸の物語には、ポーカーフェイスが得意な人間がよく出てきて、話を盛り上げてくれますよね。
あまりいい感想を読んでいなかったので、期待してなかったのですが、私はけっこう好きでした。私の中では「蛇行する川のほとり」のアダルト版といった印象なのですが、違います?(笑)

旅に出るときに、この部屋に二度と戻らないことがあるかもしれないとか、昔はよく思ってました。
他にもいくつか、ああ私もこういうこと思ってたけど、他の人は思わないんだろうなって思ってたことがあって、そういうところが、彼女の本を読んでいると嬉しい気持ちになるところなんですよね…。
★★★★☆
「<子>のつく名前の女の子は頭がいい」金原克範
2004年06月25日(金)
うーん…なんなんでしょうね、これ。
女の子に<子>のつく名前をつける家は保守的だということで。少女向けの雑誌や高校のレベル別の合格者などにおける<子>のつく名前の女の子の比率などを調べたりしてます。
それはいいとして、<子>のつく名前の女の子が集める情報は未来に役立つものであり、そうでない子が集める情報はなんの役にも立たないみたいな書き方なんですよね。
摂食障害に対しての理解もまったくないし。
冒頭で著者は女の子に「なにもわかってない」と言われてますけど、そりゃ言われるだろうよ…って思います。だいたい、何をしてる人なの?

そういう見方をする人もいるのねと楽しめればよかったんですが、後半はテレビの害を延々あげられて、読むのつらかったです。
★☆☆☆☆
「アダルト・チルドレン―癒しと再生」秋月菜央
2004年06月20日(日)
うーん、いまいち。
★★☆☆☆
「人と接するのがつらい―人間関係の自我心理学」根本橘夫
2004年06月19日(土)
わかりやすく書かれていて○です。
交流分析(だったっけ? 手元にないのであやふやですいません)のところがおもしろかった。ちぐはぐな会話って、よくあるよねえ…。
ここ数日読んだこういう関係の本の中では、本書が一番のオススメ。
★★★☆☆
「IN☆POCKET」
2004年06月18日(金)
伊坂幸太郎の特集だったので買ってしまいました。
各出版社の編集者さんたちが集っての座談会でした。ファンだから、別におもしろくなくても安いから買うのです(笑)

まあそれはいいとして。
秀逸だったのが、恩田陸の連載エッセイ「『恐怖の報酬』日記」。旅行日記らしいんですが、イギリス人の印象と日本人の特質に関する考察がとてもおもしろかった。1冊にまとまるのが楽しみです。
「Q&A」恩田陸
2004年06月17日(木)
質問する人間(Q)と、答える人間(A)の会話のみで成り立っているお話。都心郊外のショッピングセンターで起きた、死者69名、負傷者116名という未曾有の大惨事に関する証言の数々。

いつも通り図書館で借りるのを待とうと思っていたのに、本屋で立ち読みしたら我慢できなくて買ってしまいました。しかも平日だったのにその日のうちに読みきってしまった。
長編というよりは連作短編集という感じですね。
最初の方をぱらぱらと見た印象では、外堀から埋めていってだんだん事件の中核に迫るのかなと思ったんですが、いろんな角度から切り込む形で事件が見えてきます。切り込み方もさまざま。
質問者と答える人も、最初の聞き取り調査といった雰囲気は途中までで、途中からはいろんな立場の人たちになります。そこらへんがひっかかる人はひっかかるのかな。

私はとてもおもしろかったです。ほんとに、うまいですよねえ。
たとえば「死の匂い」だとか、目に見えないものをあたかも実際に存在するかのように思わせてしまうところが好きです。
私が一番ぞっとしたのは、消防士のお話ですかね…。
★★★★☆
「ダーリンは外国人 2」小栗左多里
2004年06月09日(水)
「ダーリンは外国人 2」小栗左多里
調子に乗って2巻も買っちゃいました。
「大岡越前」の「お」をみんな「2.2」くらいしか言ってないっていうのがおかしかった。
トニーさんはおもしろい。素敵だよね。傷つくトニーさんが好き。
あーおだやか光線はいいけど、クレームは嫌だなあ…でも値切って欲しい(笑)
さおりさんもいいし、お母さんもおもしろいね(笑) いっぱい笑わせてもらいました。
友だちは、トニーの名言「抜かれるなら度肝がいいよね」が好きだと言ってました。(1巻だっけ?)
★★★☆☆


「天才柳沢教授の生活 24」山下和美
昭和20年編が終了。
うーん、おもしろいんだけどねえ…。人間はそんなに簡単に変わらない、って思っちゃう。
★★★☆☆
「ダーリンは外国人」小栗左多里
2004年06月07日(月)
「ダーリンは外国人」小栗左多里
朝日の書評欄で取り上げられていて気になっていた本。本屋さんで平積みされていたのでぱらぱらと見てみたら、帯に書かれてるとおり立ち読みじゃすまなくて買ってしまった。
外国人であるトニーさんとの暮らしにおける、国籍の違いから(だけではないようですが)くる違いが楽しく描かれています。
私は通常生活でリアクションがすごく薄い人なので、トニーさんのおおげさなリアクションぶりに感心してしまう。…そうなろうとは思わないけど(笑)
「華」という漢字に、雷に打たれたほどの美しさを感じるだとかおもしろいなあ。
あと、日本人と外国人のジョークに対する反応の違い。これはただ単にユーモアの質の違いだと思うんだけど…。私は「世界一面白いジョーク」じゃ笑えないなあ。
★★★☆☆

「HUNTER×HUNTER 20」冨樫義博
大いなる戦いの前の前哨戦といったところ。
「あんたはいつかゴンを見殺しにする」って言葉が怖い。
★★☆☆☆
「六の宮の姫君」北村薫
2004年06月06日(日)
円紫さんと私シリーズの4冊目。
芥川龍之介の「六の宮の姫君」という短編が書かれた経緯を推理する長編。
あまり文学作品にはなじみがないもので、話半分で読んでしまいました…。
でも解説を読んで、ほほうと納得。(いいのか、そんな読み方で)
「人は、それぞれ許せないことを持つ。それが無二の親友であっても」という真実が、やるせなく、重いですね…。彼らにはそれを表現できる才能があったということは、よかったのか不幸だったのか。考えさせられます。
★★☆☆☆


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