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妻を帽子とまちがえた男/オリバー・サックス
2002年10月27日(日)
妻を帽子とまちがえた男/オリバー・サックス(晶文社)

脳障害により起こるさまざまな症例をまとめた本です。
視覚に障害が現れ、妻を帽子とまちがえてかぶろうとする男性。でも彼には優れた音楽の才能が有り、歌うことですべての動作をこなしていく。…こう書くと、「?」という感じかもしれませんが。
過去の記憶が個人のアイデンティティの源ならば、記憶がどんどん失われていき、1分ほどのことしか憶えていない男性の魂は?といった話や、キューピッド病というとてもしあわせな気持ちになる病気から治りたがらない女性、数字に強くて、落ちたマッチ棒の本数を瞬時に「百一」と言い当てる双子など…。

人間が暮らしている中で、当たり前のように備わっている機能が壊れたらどうなってしまうのか。誰もが、その壊れた状態を個々のアイデンティティとして生きていくんですね。みんなと同じではなくても、違うところを補える部分というのがあるんですね。

とてもおもしろかったです。
人間(に限らないだろうけど)の可能性ってすごいんだなあと思いました。
そして、いろんな部分をひっくるめて、「その人」なんだなあと改めて思いました。好きな部分、受け容れがたい部分、両方あるけれど、全部でその人なんだよなと。だからしょうがない、がんばっていこう。
眠れない夜には星を数えて/吉野朔実 他
2002年10月26日(土)
◇眠れない夜には星を数えて/吉野朔実(大和書房)

イラスト入りのほんわりしたエッセイ。
眠れないときにはたわいない考え事をしませんか?という内容です。
おもしろかった。つい、私だったら…と考えてしまいます。

たとえば、「五感」の話。
目・耳・鼻・口・触感、どの機能がなくなったらいちばんイヤだと思うか。私もこれはよく考えます。私は断然、目なんですよね。どう考えても、目が見えないのがいちばんイヤです。そうじゃない人もいるらしいのが謎なんですけどねぇ…。

たとえば、「**といえば」の話。
「〜といえば何を思い出すか」、っていう遊び(?)です。
バンドマンには(バンドマンじゃなくても?)、「たくや」って名前が多いじゃないですか。じゃあ、「たくやといえば?」で、どこのたくやを思い出すか、っていう感じです。マニアックにウケ狙いに走るのもありだったり。けっこうおもしろいんですよね。
一時期「みえといえば?」っていうのが流行ってました(笑)(深い意味なし)

おもしろかったのが「背負い牡蠣」という言葉。大好きだったのに、ある時食べ過ぎてお腹をこわしてから食べられなくなったっていう話、聞きますよね。一生のうち食べる分の牡蠣を食べきっちゃったからだ、っていう考え方で、一生のうちに「背負ってる」量っていう言葉らしい。
信じるか信じないかはともかく、おもしろいですよね。「背負い音楽」が決まってたら、どうします?(笑)


◇のら猫の話/吉村明美(FC)

相変わらず暗い過去の設定がお好きで…。ハッピーエンドでほっとしました。


◇ベイビーポップ 全2巻/小川彌生(KC Kiss)

「きみはペット」がおもしろかったので読んでみました。
血のつながらない父と娘の話という、王道の設定ですけど。私は好きです。
素直になれない気持ちとか、どうされたら嬉しいかとか、そういう心の機微をわかってる人だわ(笑)
活字倶楽部 2002秋号
2002年10月25日(金)


読んで目に留まったことをあれこれピックアップして書いてきましょう。

巻頭特集は絵本&児童書。
「100万回生きたねこ」は、有名ですよね。私は本屋で立ち読みして泣きそうになりました(笑)(泣きそうな本はおうちで読もうね!)
森博嗣の絵本はおもしろいんでしょうか?
「あらしのよるに」は今話題ですね。お互いがヤギとオオカミであることを知らずに出会った二頭の物語らしい。難しいテーマですねえ。…立ち読みしても大丈夫かしら?(笑)
絵本て高いから…。
ハリー・ポッターは私はまだ読んでないです。人気のある本を図書館で読もうとするのは難しい…。(リクエストするのが好きじゃないので)
荻原規子の勾玉三部作では、私は「白鳥異伝」がダントツに好きです。いっぱい泣かされた。
「若草物語」に続編があることを知った時は、私はショックでした。本屋であらすじを見て、あまりにショックで読んでません(笑)
「吉田としジュニアロマン選書シリーズ」というのは、女の子の名前「真知子」「あゆ子」などがタイトルになったシリーズでした。小学校の図書室にあって、すごい人気だったんです。私も全部読みました。おもしろかったです。かなり印象に残ってます。
古典として(?)私が好きなのは、「ナルニア国ものがたり」「メアリー・ポピンズ」「ムーミン」などです。
よく、「子供の内に読むべきだ」という言葉を聞きますが、大人になって初めて読んでもおもしろいものはおもしろいと思うんですけどね。大きくなってようやくおもしろさがわかった児童書というのも私は多いです。それは私の心が子供のままってことなのかしら…(笑)

高村薫は私は読んだことがないんですよねえ。だって読みにくそうでしょ。コアなファンが多そうなので、読んでみたいとは思ってるんですけどね。図書館で手にとっては棚に戻してます。

加納朋子も読んだことないです。でも、私の抱いていたイメージとはちょっと違ってる…。今度読んでみたいと思いました。(実は恩田陸もそうだった)
どれがおもしろいのかなあ。
…あ、私、「加門七海」とごっちゃになってるかもしれない。

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私は、未読の本をベッドの棚に入れている。ちょっと隙間が出来てきて喜んでいたのに、またもやいっぱいになってしまった。横にしないと入らない。困った。注意一秒怪我一生。(意訳:買うのは数秒だが、読むのには数時間もしくは数日かかる)
借りてきた本もまだ残ってる。がんばるぞ〜。
バガボンド15/井上雄彦
2002年10月24日(木)
バガボンド15/井上雄彦(講談社モーニングKC)
本屋に寄ったら新刊が出ていたので購入。小次郎の話が続いてます。
なんかもう、こういう話をリアルに描かれると、ホラー読むよりぞっとします。おもしろくないことはないけど、怖いよ(苦笑)
…どうやって話がつながっていくのかに興味ありです。


うーん、あまりに感想短いから、何か他の話を書こうと思って考えてたんだけど思い浮かばなかったです(笑) また今度。
弟の家には本棚がない/吉野朔実
2002年10月22日(火)
弟の家には本棚がない/吉野朔実(本の雑誌社)

「本の雑誌」に連載されているエッセイ集の、第3弾。

・「ヘンリー・ダーガーの"非現実の王国で"」
本の概要→
http://www.aoyamabc.co.jp/public-html/RECOMMEND/art/A060600.html
ヘンリー・ダーガーのサイト→
http://www.tssplaza.co.jp/~visual/k/darger/darger%20top.html
すごく興味を惹かれたので、見てみたい本です。高い本なので、図書館にあったらいいなあと思ってるんですが。
なんていうか、作品を創造する力って、ある程度他人の反応が糧になってるじゃないですか。内容もさることながら、誰にも知られることなく自分だけのためにそれだけ膨大な量の作品を60年も続けられるというのは、どういうパワーなんだろうということにとても興味があります。

・「憶えてないけど面白かった」
これ、よくあるんですよね…。憶えてるのももちろんあるんだけど、内容を忘れちゃう本てあるんですよ。
忘れちゃったら読んだ意味があるのか?と、吉野さん自問自答してますけど、私は、その本を読んで満たされた記憶があったらまあいいんじゃないかと…。忘れてたら読み返すときも新鮮!て人もいるでしょうけど、私は忘れてもあんまり読み返さないからね(笑) むしろ、憶えてる本を読んだりします。記憶をたどりたい時に。

・「間違えた」
宮部みゆきの本をけなしている感想を、私は見たことがない気がします(笑)
私は、何年も前に2、3冊読んだことがあって、ぴんとこなかったのですよね。それ以来読んでないんだけど、あまりにもみんながすごいというので、またチャレンジしてみたいです。「理由」「模倣犯」が読みたい。
お母さんは「赤毛のアン」が大好き/吉野朔実
2002年10月21日(月)
お母さんは「赤毛のアン」が大好き/吉野朔実(本の雑誌社)

「お父さんは時代小説が大好き」の続刊です。「お父さん〜」がおもしろかったので、図書館で借りてきました。

・「本を拾ったことがありますか?」
あります(笑) あれは私が小学生の頃…。地区の廃品回収で捨てられていた「ガラスの仮面」29巻(確か)を拾いました。それから兄弟全員ではまって、あっという間に揃えましたね。一気読みは漫画の醍醐味よね。

・「栞」
しおり使いますか?
私は最近本を持ち歩くときは、ひも付きのブックカバーを使ってます。姉にもらったものだけど、けっこうお気に入りで旅のお供です。
家では、はさまってるしおりをそのまま使ってます。しおりがない時はちらし。でも、これはちょっと不便。読み方がだらしないので。片手で持つから、落ちてくるんです。片手でページをめくるときも邪魔。でもめんどくさがりなので邪魔なまま読んでます(笑)
だから、新潮文庫のしおりひもは好きです。あれいいよね。でも、某古本屋では嫌がられてますよ(笑)(汚れている面を削る作業があるので)
ブックカバーを使う状況でもなく、しおりチラシ類もはさまっていなかった場合は、Yonda?のしおりをストックしてあるのでそれを使ってます。Yonda?は私もかわいいと思うのよー。カラフルだし素材も使いやすいし。

・「<本の解説>先に読むか後から読むか」
昔は先に読むのが好きでした。中味に対する期待をあおるために、ワクワクして読んだ。今はそんなに悠長な読書はしていないので、後に読みます。おもしろい本だった場合、まだなにか読みたい〜という余韻に浸りたい気持ちを満たしてくれます。つまらなかった場合は、解説に答えを求めます(笑)
解説とかあとがきは、あった方が好き。

・「"読書"の定義」
辞書によっては、「趣味や興味本位ではなく、教養のために本を読むこと」とか書かれてるらしいですよ。寝転がって読んだりするのは読書と呼んでもらえないらしいですよ。…教養、教養ねえ。教養ってなに(笑)
あんまり教養になるような本読んでないからなあ。。←実はちょっとコンプレックスを感じる時があったりする。ええ、馬鹿なことだってことはわかってますとも。
いいよね? 自分の楽しみのためだけに、読みたい本読んでたってね。
お父さんは時代小説(チャンバラ)が大好き/吉野朔実
2002年10月20日(日)
お父さんは時代小説(チャンバラ)が大好き/吉野朔実(角川文庫)

お出かけ中に、来るときに読んでいた本が終わってしまったので現地調達。何気なく手にとって何気なく買ってみて何気なく読んでみたら、とてもおもしろかったのでお得感を感じてしまった本です。
吉野朔実さんは漫画家。私はこの人の漫画は「ECCENTRICS」を読んだだけ…かな? 絵は顔があまり好みではないのだけど、全体的な雰囲気は嫌いじゃないです。繊細な感じでキレイ。ストーリーは、こ難しい不思議な話を描く人だなと思ってました。

この本は、「本の雑誌」に連載されていたエッセイをまとめたもの。読書周辺の話題を漫画で描いてます。
すごく、そのネタひとつひとつについて語りたくなる本なんですよね〜。
というわけで、書きたいと思ったところを順に書いていきます。

・「「咳をしても一人」は誰の句だったか?」
最初の話が、「咳をしても一人」というのは誰の句だったか、みんなで探すというもの。
これねえ、私の周りで実際にあったんですよね(笑)
私がもうひとつの日記に、そういうタイトルで書いた日があって、それを見た友だちが「誰の句だったっけ?」って。私もちゃんと憶えてなくて、「尾崎なんとかだったかな?」なんて答えた気がします。啄木だっけ?っていうのもちらりと思ったんだけど、このエッセイの中にもそんなこと言ってる人がいました。なんでかな、寂しげに「ぢっと手を見る…」って感じとだぶるからかな?(笑)
彼女はあちこちに聞いて回ったりせずに、自分で答えを見つけてしまったのですけどね。
というわけで(?)、正解は書かずにおきます。

・「友人に薦めてもらった本はつまらないほど面白い。」
私は、人に本を紹介するのは好きだし、そういう紹介本も割とよく読む方だと思います。でも、友だちから「おもしろいよ」と言われて借りると、おもしろくなかったら申し訳ないような、読みたい気持ちになれなくても読まなきゃいけないような。。
これは、借りた本がおもしろかったら、「おもしろいねえ」で終わっちゃってつまらないけど、その本がつまらなかったら、「どうしてつまらなかったか」「どこがつまらなかったのか」を議論できておもしろい、ということが書かれてます。
勧めてくれた本を読むということは、「その人」を読むことだから、と。
うーん、なるほどなあと思いました。
こういうことで語り合えるのはおもしろいですね。
私は今まで、おもしろかった本のことは語り合っても、つまらなかったことは語り合ったことなかった気がします。

・対談
「妻を帽子とまちがえた男」は脳障害によるさまざまな症例を紹介した本らしいです。タイトルにもなっている、「妻を帽子とまちがえてかぶろうとした男」の話とか。
まだ読んでないのですが、この対談読んで期待大です。
あまりにもおもしろそうなのですごく読みたくて、次の日にすぐ図書館に行ってきました。書庫に入っていたのだけど、わざわざ出してきてもらって借りました。(高いから買う気にはなれなかった)
あとケストナーの「飛ぶ教室」も読んでみたくなりました。うちにある子供向けの全集に入ってるんだけど、読んだことなかったのです。読んでみようと思います。


絵もかわいくてとても読みやすいので、本好き、議論好き(笑)の人にオススメです。
古畑任三郎 2/三谷幸喜
2002年10月19日(土)
古畑任三郎 2/三谷幸喜(扶桑社文庫)
最近、三谷幸喜にはまっていて、(中古で)あれこれそろえてます。今日は電車で「古畑任三郎」のノベライズの文庫を読んでました。2しか売ってなかったので、2から。
ドラマは何回か見たことがあっておもしろいことは知ってましたが、ノベライズを読みたいほどはまってたわけではなかったんですね。
ノベライズではドラマよりもっとシンプルになってるのかな? 今泉くんが出てこないですね。
小洒落てて、おもしろかったです。謎の隠し方がニヤリとさせられる感じがおもしろいです。こういうの好き。
私は推理小説もけっこう読むのだけど、謎解きを楽しむために読んでいるわけではないので、こういう倒述ものも楽しめます。
犯人が憎めないんですよねー。つい、犯人の立場でハラハラしながら読んでしまいました。1も探そうっと。
きみはペット/小川彌生
2002年10月18日(金)
きみはペット/小川彌生(KC Kiss) 1〜5巻(以下続巻)
なんというか、設定がちょっとレディコミっぽい気がするんですけど(笑)
美人で背も高く学歴もあり収入も高い主人公の女性・スミレが、かわいい男の子を「ペット」として飼うという話。ペットって、ちょっとやばそうな本かと思いきや、ほんとに癒し系のほのぼのとしたペットなのね(笑)
モモ(という名前をつけているけど本名はごうだたけし…)が、ほんとに愛玩動物の役割を果たしてるんですよね。
でも、それだけのほのぼの話じゃなくて、ちゃんと恋愛ものなのよ。(たぶん)
スミレに、背も高く学歴もあり収入も高い、おまけにちょっと気障で性格もいい、文句のつけようのない恋人ができてしまうのです。
揺れる想い〜♪
とは言っても、ペットはペットで恋人じゃなくて役割が違うので、彼女としては二股かけてるわけじゃないんですね。でも世間的にはそう見てくれないのはわかってるから悩む、と。
どっちもこっちも出来すぎなくらいいい男なので、ご都合主義だ〜と思わなくもないけれど、漫画の中でくらいいい夢みたいのでOKです(笑)
それに、スミレも嫌味がなく書かれてるので読者としては受け容れやすいんでしょうね。
モモがいくらなんでも出来すぎだよ、と思っていたら、だんだんと本心を見せてきてて、おもしろくなってきました。彼も彼なりの利益を考えて行動してるんだなってわかってから、前より説得力が出てきたと思います。先が楽しみです。先と、結末が。「THE B.B.B.」みたいな結末にはならないよね?(笑)(あれはあれでおもしろかったけど)
ほろりとくる部分もあるし、ギャグっぽい部分も多分にあって笑えるし、おもしろいです。ちょっと大人の女性にオススメ。<18禁て意味じゃなくて(笑)、その方が共感できる部分が多いと思うので。年下の男性をかわいいと思えるくらい大人じゃないと(笑)


期待が重くてプレッシャーになるって話が、ちょっと気持ちが重くなりました…。期待をどこまで表に出していいのか悪いのかが、難しいのよ〜。受け取る側の気持ち次第っていう部分が大きいから。
ピアノの恋人/喜多尚江
2002年10月17日(木)
ピアノの恋人/喜多尚江(白泉社・花とゆめCOMICS) 全2巻。
実力はあるのに本番に弱いピアニスト志望の少年と、人前でピアノを弾かなくなった、家出中の天才少年の話。
その天才少年にキスされると、本番にあがらないで実力が出せるようになるんですね。この人の絵は生々しくないので、ちゅーもかわいらしいですが(笑)
 ラストシーンのとか、特にかわいいです。

この話は、将来を嘱望された天才少年がどうして人前でピアノを弾かなくなったかっていうのがテーマとしてありまして。
喜ばれていると思ってやってたことが、結果的に人を傷つけていた…っていう。そーいうのがね…せつないし、身につまされる部分もあるし…。
ハチミツとクローバー 2/羽海野チカ
2002年10月14日(月)
ハチミツとクローバー 2/羽海野チカ(集英社クイーンズコミックス)

いつの間にか新装開店(?)してたんですね!
大きいサイズで1巻を買ってたんだけど、この新書版の2巻て、ちゃんとあの1巻
のつづきなのかしら?(笑)
よくわからないまま、登場人物も思い出せないままに読み始めたんだけど…。ほろりほろりとさせられちゃいました。
帰省する話、クローバーを探す話、どれも、繊細な私の心(笑)をちくちくと刺してくれちゃって。絵がまた、かわいいんだこれが。ギャグもマサルさん系だし(笑)
おもしろかったです。登場人物がわからなくても、きっと楽しめる話だと思います。私は読んでる間に思い出したけどね。
ちなみに、美大生の明るくせつない恋物語です。(違うかも…)

好きな人に、必要とされたいねぇ……。
思い出を切りぬくとき/萩尾望都
2002年10月13日(日)
漫画家・萩尾望都のエッセイ集です。私はこの人の漫画のおもしろさはわからない人なんですが、これはとてもおもしろかったです。図書館で借りて読んだのだけど、古本屋にあったので買ってしまいました。
直感的だから、論理的に話せない…という話が出てくるのだけど、文章はとても論理的でわかりやすかった。行動もちゃんと根拠があって筋が通っていて、いちばん最初に載っている漫画の連載を死守する話なども、そうありたいものだなあと思わせられました。
…ああ、だから私はこの人の漫画をおもしろいと思えないのかもしれないんだけど…。

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あとがきを読んで、この人は私と反対だと思った。
人見知りをしなかった=自分と他人とを区別する能力が発達していなかったということが書かれてます。
私は、必要以上に自分だけしか見えてない子供だったから。
オンリー・ミー 私だけを/三谷幸喜
2002年10月12日(土)
脚本家として有名な三谷幸喜氏のエッセイ集。「とらば〜ゆ」に連載していたものがほとんどです。
もう、とにかくおもしろかった。電車の中で読んでいたんだけど、思わず顔が笑ってしまって困ったくらい。どこまで本気で書いてるんだろうと思うけど、私はこういう無邪気な子供っぽさが大好きなので。無邪気なだけじゃなくてちゃんとウィットに富んでいるので、厭きない。
このおせっかいさはO型だろうと思って読んでいたら、A型だそうです(笑)
あまりにおもしろかったので、他の本も探してます。
冷静と情熱のあいだ/江國香織
2002年10月07日(月)
半分くらいまでちょっとづつ読み進めていたものを、後半一気に読みきりました。
前半は淡々とした生活がつづられていくばかりですが、後半で激しい過去などが明らかになるんですね。

…世の若者は、こういうもの読むと、私もこんな情熱的な恋がしたいわ!とか思うものなんでしょうか。って、年寄りくさいですね(笑)
私は、後半読んでいてすっかりブルーになってしまって。まあ、今の自分の精神状態が不安定だからなんですが。
以下、本の内容とは具体的にはまったく関係ありません。

誰も、人を困らせたり迷惑をかけようとして、誰かを好きになるんじゃないのに。それでも、好きだからって何もかも許されるわけではなく。好きな気持ちが迷惑なはずないと信じることもできないし。
なんでもほどほどに? そんなことができたら苦労しない。

それでも、私は変われないからね…。
砂をつかんで立ち上がれ/中島らも
2002年10月05日(土)
あちこちに書かれたエッセイやら作品解説やらを集めたエッセイ集。
私がこの人の文章のどういうところが好きかというと、麻薬のようなところ、でしょうか。自分がなんでもできるような気がしてくる(笑) いえ、私はやったことないですけどね。この人の書いてるもの読むと、そうらしい。この本は一本一本のエッセイが短いので、ちょっと酩酊感が薄かったでしょうか…。
書くものがほとんど自分の体験を元にしているので、いい加減それは読み飽きてきたぞ、っていうのもあるんですけどね。実際、自分がどれを読んだか読んでないのか、エッセイはわからなくなってきました(笑)
「笑いは差別だ」という考察はおもしろかったですが、私にとってはそういう笑いは受け付けない類の笑いなので、すべてをそう決め付けられるのは心外です。
笑いを作り出す人たちが、そう思い込んでこれ以上そういう笑いを量産しないで欲しいと願います。
西洋骨董洋菓子店 4/よしながふみ(新書館) 他
2002年10月04日(金)
HUNTER×HUNTER 15/冨樫義博
展開が停滞中。今後に期待。

ヒカルの碁 19/小畑健・ほったゆみ
オトナになったな!って感じ(笑)
今まではかわいいって印象だったけど、凛々しくて傲慢で、かっこよくなった。今後にさらに期待。

やさしい悪魔の物語 5/川口まどか
今回は、いまいち説教くさい感じがしました…。

ガードルードのレシピ 1/草川為
最近お気に入りの漫画家です。少女漫画らしいかわいさとハートが満載で、大好きです。

西洋骨董洋菓子店 4/よしながふみ
私は、笑えて泣けて感動できる話が大好きです。久しぶりにこんなに満足できる漫画を読んだ気がする。笑えて泣けて感動(納得)できた。そのどれもの要素が、一級のものでした。漫画は漫画でしかできないことを、とはよく言われることですが、ちゃんと絵で説得力がありました。気持ちを説明しなくても、そして読んだ私もその気持ちを説明できないけど、表情とかで納得できる。せつなくもあり、救いもあり…。とてもおもしろかったです。久しぶりに文句無く絶賛。

アーシアン(完結版) 1/高河ゆん
初めて読んだのは高校生の時でした。もう2冊くらい出てて、友だちが貸してくれたのです。今見ると、やっぱり絵も話も古いですねえ。でもその時は鮮烈だった。それからリアルタイムでずっと雑誌で見てたので、あれこれ騒いでたこと思い出して懐かしいですね。
再録だからちゃんと読み直したわけじゃないんだけど、この後の展開が私は好きなので、続巻が楽しみです。いや、もう読んだんだけどね(笑)
単行本未収録分は、雑誌で読んだけどそれ以来だからうろ覚え。裁判のとこはおもしろかったんだけどね、最終回は納得いかなかった記憶があります…。だったら、終わってない方が期待を持ててよかったのに?(笑) 終わらせないのは、商業作家としてはどうかと思いますけどね…。やっぱり終わり方って大切よ。終わらないと、その作品に対して正当な評価ってできないと思います。
なにはともあれ、続巻も楽しみです、ってことで。


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