青いくもと白いそら
想い出 † きのう † あした
全部 全部 嘘だから
あなたが紡いだ嘘だから
あなたを想うわたしの気持ち
知らないないなんて言わないで
全部 全部 嘘だから
あなたが仕掛けた嘘だから
甘い砂糖の下に
隠れているのは硬いあなたの心
全部 全部 嘘だから
あなたが望んだ嘘だから
見ないフリして騙されてあげる
あなたが本当に気づくまで
偽りの愛を囁くのをやめるまで
願うことくらい許して
想うことくらい認めてください
あの頃を振り返るだけで
涙はあとからあとから溢れてくるけれど
夢のようだった懐かしくも微笑ましい思い出たちは
私の記憶よりも鮮明な現実だった
いまはもう隣にはいないあなたも
いまは私じゃない女(ひと)がいるあなたの隣も
戻らない過去を望んだりなんかしないから
独りで生きる未来を
不意に還る思い出たちを
越えるための力が欲しい
あなたの隣で笑うあの女(ひと)に祝福を
あなたの未来に祈りを
叶うことなら
あなたに出会う前の私になりたい
過ぎ去った日々と追憶の中にはあなたがいて
廻る時に追い立てられ進む私には
どれだけ願っても届かない
記憶と想い出に佇むあなたは優しく笑うけど
その頬に私の手が触れることは叶わない
震える身体を支える腕は私のもので
止まない雨を降らすのは其処にいるはずのあなたの瞳
浮気
本気
どっち?
わからない
だって私 そこにいない
いない
確かめる術なんてない
あなたの想い
どっちも辛いけど
どっちだって受け入れるから
抱きしめてください
あの暖かい腕で
いまだけでいいから
大好き
愛してる
どうか答えはそのあとで
我侭で
身勝手で
独りよがり
そうわかってて
引き止めたりしてごめんなさい
いつでも手が届く距離にあなたがいる
その当たり前の現実を手放すことが
あなたの夢を傷つけることよりも
ずっとずっと怖かったの
あなたなんか知らない
悲しい
悲しい
辛い
苦しい
誰も気付いたりしないから
誰にも伝えたりなんかしない
辛い
辛い
辛い
痛い
苦しい
あなたなんか知らない
あなたなんか要らない
あなたはここにはいないくせに…
視界が渦巻く
在りえない筈の現実に眩暈がする
身体がふらつく
脚が支えることを放棄して
目の前が真っ白だ
倒れる胴を支える腕などなく
私は重力に従って床に落ちた
あなたはここにはいないくせに
私を追い詰めるのはいつもあなただ
知ってるから
愛してるって言葉の儚さを
永遠を誓うことの脆さを
信じてるって想うことの虚しさを
あなたがみない私は
いてもいなくても同じだって
知っているから
わざわざ思い知らせたりしないで
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