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言の葉
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2004年07月31日(土) 止まった時間-2


彼女とは高校三年生で
初めて同じクラスになった
小さい娘が好きなボクは
夏が過ぎてまもなく
彼女に惹かれていったんだ

とはいうものの
お互い受験生でもあることだし
学校帰りに駅に向かうのに
一緒に歩いて帰るのが
日課だった

学校から駅へ向かう途中に彼女の家があったから
毎日家まで送り届けていたようなもんだったっけ

学校を出ると
昔軽便が走っていたっていう細い歩行者専用道を
二人で話しながら歩いていたんだ
その道はお城を見上げ
動物園の脇を抜けて
市役所へ続く道

車もこないし
歩行者や自転車も
滅多に通らない道で
なんとも気楽に歩けたっけ

歩き疲れると
途中の喫茶店でコーヒー飲んだり
またお城にのぼって
市街を眺めたりしながら
いろんな話をしたんだよね
あの頃ってどうしてあんなに一杯話してて
話題がつきなかったんだろう

来るべき受験への不安もあったせいか
妙に離れがたく
帰るのが惜しいっていう毎日だった気がする
3年生の夏までは部活があったから
もっと遅くに帰っていたんだけど
部活が終わってしまうと
なんとなく気が抜けて
毎日がどんどん灰色に染められていく気がしていたんだ

そんな中で彼女と帰る道は
毎日の楽しみになっていたんだ




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そして春が来て
二人が東京に住み始めて
ストーリーは始まったんだ


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2004年07月30日(金) 止まった時間-1


それは入社2年目の冬だった
学生という身分から
社会人という生活にやっと慣れ始めた頃
朝まだ誰も出社してなくて
一人ポツンと電話番をしている時
一本の電話が鳴った




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そう
全く先輩のいうことは
間違いの無い事実で
それは全てボクのしたことであって
責めはもちろん覚悟したことだった

でも
会社でそして友人、先輩に
その話をされるたびに
ボクの中でいろんな感情が渦巻いていた

さかのぼればそれは
足かけ7年におよぶボクたちの足跡
人が思うほど簡単な覚悟でもなかったし
でもだからこそ
そうしなくちゃいけなかったんだって
ボクは歯を食いしばって
周囲の言葉を聞いていたんだ




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2004年07月28日(水) さて、仕切直しといきますか


なんだか熱帯のような雨の降り方で
今更ながらアジアなんだなって感じる
今日この頃
長らく続いたシリーズもやっと終わって
一息いれてみました
決して寝坊したから書かなかったわけじゃないので
念のため(笑)

いや
実際に寝坊もしちゃったんですけどね(笑)
というのは
一昨日の夕方
何度か飲みにいったことのある店の子が
「今日一緒に食事しない?」ってメールが入って
それじゃ
そーしよっかって事になったんだけど

なんだか急に「同伴料払うから同伴にしてくれっていって」
店の近くで待ち合わせて
一緒に店にいって
1時間だけボクについて
そのまま彼女は退店してました
なんのために店に出たのでしょうか(笑)

それからおすすめの店にいったんだけど
なんとなく話がはずんで
なんだか二人ともアクビがでてきて
なんとなく倒れそうになってきたりして

何時かと思い時間を確認すると
なんと2時過ぎ(笑)
なんと4時間以上も話続けてました

こりゃイカンってことで
あわてて帰ってきたんだけど
結局寝たのは4時前
最近の傾向としては
すでに起床時間だったんですよね(笑)

今日は今日で
早めに寝たんですけど
朝だって起きたら
まだ3時半だったし(笑)
もう少し寝ようと思って
居間で転がってたら
3時間以上寝てました

というわけで
なんともだらけた生活してます
まあ夏なんてこんなもんですって(笑)

さて
次のシリーズにそろそろ取りかかりましょう




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まずは読んでのお楽しみということで
近々始める予定です

んが
来週アタマからまたちょっとお出かけしてきます
今度は国内なんでご心配なさらずに(笑)




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2004年07月26日(月) 届かぬ想い-その後


「あなたという存在は私には重すぎるのです」

こういわれてしまったら
もう何も言えないよね
正直よくいってくれたとも思ったけど…

ボクの中にあった想い
それは決して急速に消えてしまったわけじゃないけど
でも「いけないんだ」という考えが
それを抑制していった

どんなに好きで
相手を望んでも
それは単に自分の独りよがり
そう文字通り独りよがりであって
何ものでもない

「告白」することは
確かに勇気をいることかもしれないけど
でもそれすらできないでいることに
ガマンできなかっただけ

ここでボクが考えたことは
相手を失うのは仕方ないことだとしても
「想う気持ち」を失いたくはないってこと
いやそれは特定の相手に対してではなくて
異性を想う気持ちを持つことに
臆病にならないことだったんだ

行き場のない「好き」という気持ちを
抱えながら高校生活は淡々と過ぎ去っていった

クラスが離れて
たまに廊下で彼女とすれ違ったりすると
お互いにさりげなく挨拶を交わしたりもしたけど
それは「まだ好きなんだなあ」って
自分の未練を確認するだけのことでしかなかったんだ

高校を卒業して
ボクは東京で浪人生活に
彼女は地元の国立大学へと進み
1か月に一回くらい手紙を送って
お互いの近況報告などしていたっけ
それもいつの間にか疎遠になってしまって
今彼女はどうしているんだろうって
たまに思い出すだけの存在になってしまった




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行き場の無い想いは
そしてずっと生き続けるのかもしれない



長らくのご愛読ありがとうございました




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2004年07月25日(日) 届かぬ想い-20


春休みっていうのは
妙に不安定だった気がする
1年間を終わって
次の1年間へのわずかな助走期間
これまでのクラスから
新しいクラスへ
そんな思いと春の気だるさが
ボクをなんとも陰鬱にしていたんだ

春ってなぜか苦手だった
若い時は特にそう感じていた
なぜかっていうと
季節は冬から春へと
だんだん視界がひらけるように
明るい世界に向かっているのに
自分だけが取り残されてしまったように
感じたりしていたんだ

その置いてけぼり感が
なんとも苦手だった
春がくると
「早く夏が来ないかな」って
ずっと祈るような気持ちで暮らしていたっけ

ましてや今回は
彼女に手紙を送って
その返事を今か今かって
待っていたから
なんともやるせない毎日だった

そんな春休みも
あと1日で終わりっていう4月の始め




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一人部屋にこもって
おそるおそる封を切る
そこには見慣れた彼女の文字
読み終わったボクは
知らず知らず煙草を口にくわえていた



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嫌われたほうが
何倍も楽だったと思う
以来ボクは常に相手にとって
自分がそんな存在になっていないかって
臆病になってしまったんだ



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2004年07月24日(土) 届かぬ想い-19


中学生の延長だったこの一年の間に
ボクは柔道を始めて
秋には黒帯を手にしていた
これまで運動は好きだけど
今ひとつ自分にあったものが見つけられなくて
どうにもくすぶっていたものが
ここに来て日が差した感じがしていたんだ

今突然思い出した
確か一年生だけのチームで望む秋の新人戦
ボクは彼女に応援に来てっていったんだ

彼女といつも一緒に話をしている
もう一人の女の子
そして隣の男子
彼らはちゃんと応援に来てくれた

どちらかといえば
授業中は勉強もできないで
寝てるかボケーっとしていたボクだけど
この時はだいぶ印象が違ったらしい

高校から柔道を始めたんだけど
この時のチームでは大将に据えられた
ウチの高校には経験者が二人いて
ポイントゲッターはこの二人だったんだけど
最後に試合を左右する大将にボクが座って
よいものだろうかって
自分でも自信が無くて悩んだりもしたんだよ

でも思い出してみると
その後のチームでも
ボクは大抵副将か大将にいた
中学生の時に
登校拒否児童もどきだったボクが
いつのまにか勝利を左右する責任ある立場で
戦うことに慣れていったんだよね
自分的大いなる前進

それはまあ先の話なんだけど
この時は確か地区で3位くらいで
県大会に出場したんじゃなかったかな

とにかく試合が終わって
応援に来てくれた彼らのもとに行くと




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勝利の余韻と
(もちろん地区の決勝では負けたんだけどね)
みんなの賞賛の言葉に
なんとなくアタマに霞がかかったように
感じていたんだ



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昔から自分のことが
よくわかってなかったヤツだったんだ
きっと


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2004年07月23日(金) アジア的いやアジア風

というわけで
久しぶりの日記更新で
何の前触れもなく書かなかったので
ご心配いただいた方すみません
限定数名くらいの読者さまですから
まあそんなに影響ないと思いましたので(笑)

いってまいりました
真夏のニューヨーク
暑いだろーなーって
とっても敬遠してたんですけど
なんとまあ涼しげな…

なんだか新聞なんかで読んだんですけど
いなかった1週間あまり
日本は大変な暑さだったそーで
あちらはまあまあ
上着を着るのはちと辛いくらいの
それなりの暑さでした
オマケにほとんどクーラーききっぱなしの街ですしね

日本に降り立って
外の空気に触れて実感したのは
やっぱり日本はアジアなんですよね
湿度が高いです
いやー気温はそんなにかわらないと思うけど
空気の重さが…




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不便な生活してたもので
これには感動

もしかしたらまた来週
海外いってたりして(笑)
出社してみないと
わからないんですけどね


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2004年07月13日(火) 届かぬ想い-18


今思い出すと
それは多分に自己本位な行動だったと思う
どうせダメだって思いながら
アタマのどこかで
もしかしたらっていう幻想を抱いて
それを確認するため
自分の想いを断ち切るために
相手に手紙を書く
そんな行為だったんだ

ボクは幼稚園の時から
6年間習字をやっていた
でも字が下手で下手で
親には「ミミズ」とか
「人が見てもわかるように書きなさい」って
いつもいわれてきた

そんな悪筆は今でも健在で
自分の書いたノートとかメモの文字を
判読するために
戸惑うこともしばしば
決して自慢出来る話じゃない

手紙を書くっていう行為は
自分の内面をさらけだすとともに
字が書けないっていう
恥ずかしい自分を相手にさらけだす行為であり
ボクは書いては破り書いては破りしていて
なかなか実行に移すことができなかったんだ
初めての相手にラブレターを書くわけでもないのに
おかしな話なんだけど

何から書き始めたらいいのかわからなくて
内容は自然と
入学してからの彼女との関係を
自分の立場で見てきて感じていたことになった
そんなものを見せられた彼女こそ
いい迷惑に違いない




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カタン
ポストに手紙を投函して
中に落ちる音を聞いた時
「あぁ、やってしまった」っていう
後悔の念となにかを吹っ切ったという
複雑な思いが交錯した

それは春休み最初の日
眠れない夜だったんだ



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2004年07月12日(月) 届かぬ想い-17


こうして高校に入学して
1年が過ぎ去ろうとしていた
あの告白以来少しだけギクシャクした
彼女との関係も
その後
再び心地よいものに修復されていた

2年生になったら
彼女とクラスが別れてしまう
学年末を迎えボクはそんな考えに
なんともいえない焦燥感を抱いていたんだ

クラスが離れたら
彼女と今のような関係を続けるのが
難しくなってしまう

そう思うと
夜もなかなか寝付けなくて
このころ煙草を吸うことを覚えた


家族な寝静まると
灯りを消して窓を開け
煙草を1本だけ吸う

まとまらない考えと
やり場のない想いを
オレンジの炎が笑う

そして3月になったある日




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2004年07月11日(日) 届かぬ想い-16


気が付くとあたりはもう真っ暗になっていた
晩ご飯も一緒にって少しだけ思ったけど
彼女が時計を見る仕草を見ていたら
そんな事は口にだせなかった

「じゃっ、帰ろうか!」
心の内を見透かされないように
必要以上に元気っぽく声をかけ
ボクたちは駅に向かったんだ




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なんて微妙な距離なんだろうって突然思った
恋人同士の距離でもなく
かといって
他人でもなく
そしてまた単なるクラスメートよりも
若干近い距離
二人の間の距離はそんな微妙なバランスの内にあったんだ



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彼女の乗る赤い私電の駅についた
「今日はありがとう」
ボクの目を見つめながら
そういうと彼女はパッときびすをかえした

目の前にあったものが
あたかも幻想だったかのように
突然何もかもわからなくなってしまったボクは
ただ呆然とそこに立ちつくしていたんだ


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2004年07月09日(金) 届かぬ想い-15


グレイのコートの下に
黒のワンピース
襟にはレースがついていたこの日の彼女
学校でいつも見慣れた制服姿と違って
私服の彼女にボクはドキドキしていた

人形展を見終わって
どうしようかって思いながら
フト思いついて
屋上に彼女を誘った

子どもの頃
ボクはそのデパートの屋上に行くのが
何よりも楽しみだった

当時は今みたいに
いろいろ遊ぶ場所などなくて
田舎に住む子どもにとって
デパートは子どもにとって
夢のような世界だった

オモチャ売り場には
見たこともないオモチャが並んでいて
屋上には硬貨を入れると動く乗り物や
オレンジジュースが透明の丸いケースの中で
噴水のように吹き上がるジュースの自動販売機

そしてこのデパートの屋上には
特別に素敵な食べ物があったんだ
それはバニラアイスクリーム
今ではなんでもない味なんだろうなって思うけど
当時は普通のお菓子屋さんには
バニラアイスってほとんどなくて
そんな名前がついていたとしても
アイスクリームじゃなくて
単なるアイスだった

そのとろけるような柔らかく甘いアイスクリームは
人いきれで疲れ果てた後
親にねだってねだって
やっと買ってもらえる魔法のお菓子だったんだ

そんなコトを思い出して




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もちろん目指すアイスクリーム屋も
しまっていて
なんとなくアテが外れてしまったボクは
子どもの頃の思い出話をしていた

冬の透明感のある空気の中
極限まで傾いた夕陽が
ほんのりと彼女の横顔を照らしていた
そんな彼女の姿を見て
またしても胸の動悸がぶり返していたボクは
だんだんとしゃべれなくなってきて
暮れゆく街をジッと見つめていたんだ




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2004年07月08日(木) 届かぬ想い-14


向かった先は
あるデパートの催事場で行われている
人形展だった

ボクはもちろんそんな人形に興味などなく
彼女の斜め後ろを歩きながら
魅入られたように人形を見つめる彼女で
そっと盗み見ていた

不意に叔母の言葉が蘇る
「お母さんも昔からキレイって評判だったから
 その子もべっぴんでしょー?
 アンタは面食いなんじゃない?」

自分の容姿を物心ついた時から
憎んでいたボクは
面食いなんだろうか?
自分でそう思ったことは実は一度もない

実際「キレイだな」って感じると
どうも自分とは縁のない存在だって思ってしまって
「カワイイ」という気持ちのほうが
自分にしっくりくる

しかも容姿よりも相手の精神性に惹かれることのほうが
圧倒的に強く
自分で「キレイ」だって思いこんでいる人に限って
顔の「相」が
実は「貧相」であったり「下品」であったり
「いやしさ」を感じてしまうんだ

そういう人はいくら「キレイ」に
自分をつくりあげていても
決して惹かれることがない

「器」は所詮「器」でしかなく
中身とは別モノであり
言葉は「器」ではなく中身が語るものだから
その人の感じることや考えることは
言葉でしか理解できないから

確かにその時彼女を
「カワイイ」と感じていたんだけど
それは彼女が醸し出す世界を
ボクが「好き」になっていたから

そしてそれは大抵の人にいえると思うんだけど
「あばたもエクボ」という言葉が示すように
「好き」という感情は
欠点すら美点に変えてしまう力があるんだ

だからボクはつくられた美しさ
いや意識された美しさよりも
屈託のない笑顔に惹かれるんだ

人形を見つめる彼女の
周囲を忘れた無防備な喜びの表情に
みとれていたんだ




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そんなコトに
突然はにかむキミだから「好き」なんだ
ボクはそうキミに伝えたいって心から思いながら
曖昧な微笑みを彼女に返した




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2004年07月07日(水) 届かぬ想い-13


彼女と二人で初めて歩く
それはまで漠然と眺めていた
モノクロームな世界に
急に色彩がついたかのように
鮮やかに輝いていた

なぜか高校に向かうバス停で待ち合わせたボクたちは
まずは腹ごしらえをしようということで
当時この街で唯一美味しいといわれていた
インドカリー屋に向かった

この店はできたばかりで
それまでカレーといえば
ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎに豚肉という
コテッとしたカレーしか知らなかったボクたちに
とても辛いスープ様の中に
鶏肉がゴロっと入っていて
かけたカレーが全部御飯に染みこんでしまうという
全く違う世界を初めて教えてくれた

毎週土曜日に
ランチを食べに来ていたボクは
学校でもそのうまさを吹聴していて
是非一回食べてみたいという彼女のリクエストに
ようやく応えることができたんだ

「ホント、辛ーい」
「でしょー!」微笑むボク
「でも、美味しい」
「最初は辛いけど、だんだん癖になるんだよね」

冬というのに大汗かきながら
カレーをほおばる
カラダの中からポカポカと暖まってくると
それまでなんとなくぎこちなかった会話も
スムーズに流れ始めた

食べ終わって外に出ると
冬の冷たい空気が
ギュッとボクたちを包み込んだけど
中から暖かいものがわき上がってくるような気分に
ボクは酔いしれていた気がする




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その時のボクはきっと
まだ何も知らない愚かな子どもだったんだ


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2004年07月06日(火) 女子三態


最近なぜかエンピツのトップページから
直接飛んでくる人が多いみたいなんですけど
どっかで「バカ」をさらされてるんでしょうか?
もしご存知の方がいらっしゃったら
お教えくださいまし(悩)

とまあ
前置きはさておいて
今日の帰りの電車で見かけた
さりげない日常

今日も今日とて
疲れ果てて帰りの電車に乗ったんだけど
すぐ目の前に座っている女性をみてギョッ!
確かにお年はめしてましたけど




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いや
こりゃ疲れたトコに
エライモノみちゃったなって気分で
ふと左を見ると
約3名ほど向こうに座った女性



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とまあ
こんな具合に帰りの電車は
それとなくトコトコ進み
半ばを過ぎたあたりで
目の前が空いたから座ってみたら



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さもありなんとは思いますが
この女性
膝の上でパソコン広げて
なにやらパチパチしてます



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あーなんだか不思議な帰宅電車
こんなん毎日だったら
日記のネタも困るまい(笑)


いや
冗談ですって
二度と見たくないス




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2004年07月05日(月) 届かぬ想い-12


それから半年ほどたったある冬の日
ボクは初めて彼女と二人で
町中に遊びにでかけた

コトのきっかけは
彼女からの一言だった
「ねえ、今週の日曜日って忙しい?」
忙しいはずもない
彼女の誘いを断るわけもない
ボクは昔からそうだったんだ

彼女は街のデパートで開催されている
人形展が見たいって言う
もちろん異存などなく
すぐに賛成したいボクだったけど
なんとなく心の底を見透かされるのがイヤで
さりげなさを装いながら
彼女の提案に賛同したんだ

駅を待ち合わせをすると
彼女はいつも学校に着てくる
明るいグレイのコートを着ていた
当時の学生で
こんな素敵な感じの色のコートを着ている子は
ほとんどいなくて
ボクはそのセンスにもいつもやられていたんだけど




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二人で歩きながら話すっていうのは
実は初めてだったんだ

学校の教室
夜の長電話
ともにごく限られた
そして閉鎖された空間

この日はじめて
ボクたちの関係に
新たな外気が繋がったのを感じたんだ


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2004年07月04日(日) 届かぬ想い-11


「うん…。わかった」
やっとのことで答えたボクは
顔をあげて彼女の顔を見た

悲しいような
困ったような
真っ赤に染まった彼女の顔を見た時
「あぁ、こんな顔して欲しかったわけじゃないのに」って
自分の軽はずみな言葉を責めたんだ

翌日
正直いって彼女の顔を見るのが恐かった
無視されるだろうとも思っていた
彼女の口から
「オハヨウ」という言葉を聞いた時
ボクは一人胸の中で安心していた
このままずっとやっていけるだろうって

それからまた
それまでのような毎日が始まった
まるで何も無かったかのように




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やるせない「想い」を抱きつつ
何度忘れてしまおうと思ったかしれない
でも
どうしてもその「想い」を断ち切ることはできなかったんだ


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2004年07月03日(土) 届かぬ想い-10


「ねえ、付き合わない?」

叔母の言葉に後押しされたわけではないけど
ボクはそう彼女に告げた

場所はいつもの昼休みの教室
他の2人がいない時を待っていたから
あの土曜日からは相当時間がたっていたと思う

瞬間的に顔を真っ赤にして
口をつぐむ彼女
その表情を見た瞬間
ボクは下を向いた




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なんとなく予想していた答えだったけど
ボクのアタマの中は
「シマッタ!」という思いで一杯になって
彼女がその後に続けた言葉は
全くはいってこなかった

困ったような
泣きそうな顔をする彼女の後ろには
教室の窓があって
運動場には太陽が燦々と輝いていて
時が止まった二人を置き去りにするかのように
運動場で遊ぶ生徒たちの歓声が響いていた



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それから誰かが教室に入ってくるまでの
数十分
長い長い沈黙が二人の間に
深い溝をうがっていったんだ



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2004年07月02日(金) 届かぬ想い-9


叔母からの突然の話は
当然ウチの母親にも伝わっていて
その後母親からいろいろ根掘り葉掘りきかれたが
もちろん何も応える術はない
だって本当に「つきあって」なんかいなかったから

「つきあう」ってどういうことなんだろう
これは本当に人によって違うだろうって思う
どちらかが「つきあおう」っていって
相手が了承したらそれではじまり?
定期的に会ったり連絡取り合ったり
お互いのことを話したり
時間を共有したり
それが「つきあう」ってこと?
それともKISSしたらそこが始まり?
そうじゃなくてSEXしたらその時から?
どれも正解でどれも違うような気がしてならない
今どきは別につきあっていない人とも
普通にSEXするから

じゃ、何のために「つきあう」んだろう
寂しさを埋めるため?
それとも相手と時間を共有したいから?
結婚したいから?
そもそも「つきあう」ことと
結婚することがイコールだなんて
誰も思っていないのに
なぜ?

人は幸せになりたいって
どんな人でも思っていて
それは相手に自分が受け入れられている
自分を偽り無く相手にさらけだせるって
実感できる瞬間をお互いに味わい共有すること
それが「つきあう」ってことじゃないかな

もしそうだとしたら
告白したら「つきあう」んじゃなくて
もちろんKISSとかSEXしたからでもなく
もっと多分に精神的なものじゃないか
そんな風に思えてくる




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「つきあう」って言葉の幻想の先には
やっぱりおぼろげな幻のような相手しかいないんだ
そんな簡単な理屈すら
わかっていなかった自分




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