言の葉
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彼ができたって嬉しそうに報告するキミ 今日はあんなことした そしてこんなこと言われた 「ワタシの事どう思ってんのかなあ」
話したいことが山積みだっていってきて 何のことかと思ったら 「彼ときっぱり別れた」って またなんともすっぱりした顔で報告するキミ
ボクははるか昔に自分に誓ったことがあるんだ 自分の力では世間を変えることなんて とてもできやしない そんな事は百も承知していた だからこそ せめて自分の周りにいる人には いつも微笑んでいて欲しいって
その微笑みが隣の人からまた隣の人へと 順番に伝わっていくことができたなら ほら世界中の人が微笑むことができるじゃないかって
何をばからしいと一笑にふされようが 自分の存在意義くらい自分で決めたって 別に悪い事じゃないから ボクは真剣にそう暮らそうって誓ったんだ
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世間の人かみたら なんとも不思議な関係かもしれないし また何がしたいのかもわからないだろうけど
こんなに簡単に悲しみが満ちる街だからこそ こんな関係があってもいいじゃない いやこんな関係だからいいじゃない
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その頃ボクはなんとなく 全てがおもしろくなくて なんとなく他人にあたっていたような気がする
彼女から別れ話を切り出されて それを受け止めることができなくて 辛くて そして悲しくて 素の自分をさらけ出していたんだ
いい歳をして何してるんだろうって 自分でも思ったけど そうする以外何もできなかったし またそうしなくちゃとも思った
それから1年半ほど またゆるりと日々は過ぎていった でも仕事を変わって土曜日も出社になった彼女とは 一緒に遠出することがなくなって ウィークデイに食事をするくらいの関係になってしまった
そんな日々の中 なんとなく彼女と離れてるなあって 自分でも感じていたんだ
6月のある日曜日 サッカーの大事な試合が予定されていて これは絶対行こうねって二人で約束して 久しぶりにゆったりとすごせるって喜んでいた
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それまで全く経験が無かったことだったから ボク自身すごく動揺もしていたって思う
こうして最期の時間が刻一刻と近づいていたんだ
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年が改まって 暖かく感じ始めると 人は何か忘れていたことを 思い出すのかもしれない
冬の寒さの中で 一生懸命縮こまり丸まっていた心が 春風に触れてそっと融け出したかのようだ
もう二度と会うことがないだろうって 思っていた人からのメール 半年以上音沙汰がなかった人から 突然食事のお誘い そして来ることがないって思いながらも なんとなく気になっていた人から すぐにメールが返ってきたり
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もちろん単なる社交辞令だとはわかっていても 予期せぬ気遣いにフト心が揺らぐ
春ってそういう季節だったって 今更にして気づく
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その瞬間 涙が次から次とあふれ出してきたんだ ボクのアタマの中は 彼女と過ごした素敵な時間が 次々と湧きあがってきて 胸が締め付けられるように痛んだ
その時ただ一つだけ考えられたことは 「ボクタチ ハ ドウシテワカレナキャイケナインダロウ」 それだけだった
彼女はぽつりぽつりと 言葉を選びながら話し始めた 自分の将来のこと ボクのこと 二人のこと…
そのどれもが正しく そしてうなずけるものだったんだ でもボクはどうしても得心できなかった アタマでは理解できても 心がきしみをあげていたんだ
間をおいて落ち着きかけた時
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泣き顔っていつも醜いって感じていたんだけど この時の彼女は本当に綺麗にみえた ↑ 押すと言葉がかわる投票釦
少し微笑みながら彼女はささやく
そんな彼女の密かな決意も何も知らない 馬鹿野郎なボクは 再び彼女によって生かされたんだって感じた
雨のしのつく池袋の夜 外にでると水の匂いがボクの胸をうった 「思い出は いつの日も 雨」 TSUNAMIの一節がボクの脳裏をよぎったんだ
こうして長い夜は 二人の関係に新たなページを加えたんだ
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今思い出すと 彼女とは本当にいろんなトコにいった気がする
広島 熊本 静岡 千葉 宮城 神奈川
つきあいはじめて1年半くらいたった頃 ある日彼女は思い詰めた顔をしていた
いつものように待ち合わせて 夕食を食べた後 カラオケ屋にいっても なんだか何も話さない
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突然の彼女のセリフに ボクは人間本当に感情が揺さぶられると 本当に何も表現できなくなるんだなって 考えていたんだ
一言も話すことができないボクの顔は その時能面のように無表情だったに違いない
予期せぬセリフは ボクの心を消し飛ばしたんだ
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どうしたことか ヒマを自認していたボクが 最近なかなかどうにもこうにもな毎日
やらねばならない事が 山積みとなっていて それでいて遅々として物事は進まず こんな時間に日記を書いていること自体 すでに異質かもしれない
でもそういう時に限って 普段はなかなかしないような事を ミチミチとしちゃったり 肝心の命題は何も進んでないというのに
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これをいえばいいと思っていることは 幾つかあるんだけど なんとなくまとめる気にならないで 次々と他の用事で気を紛らす
こんな事をしていても その瞬間は絶対やってくるのに そしてまた そのための準備も絶対必要なのに
行き当たりばったりの人生観を 抱き続けるのは 意外に難しいことかもしれない
何にせよ今週がヤマなのだ
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子供の頃 もちろん大好きだった夏休み 7月に入ると 早く夏休みにならないかと 待ち遠しかった
それまでの1か月 梅雨の雨が続いて 縮こまっていた体を 一瞬で解放するかのように
暑い日が続きはじめて 梅雨明け宣言が出たら それが夏休みの始まりだった
毎日毎日プールにでかけ そしてその後近くの川で再び泳ぐ 日が陰る頃には ぐったりとした体で縁側に寝転がり いつしか夕立の音と匂いで目覚める
そんな毎日を送っていると 夏の盆を境に急に風がかわる 肌にまとわりつくように感じていた風が いつしか心地よい涼を運んでくることに気づく
そしてそうなると 今度は夏休みが あとわずかしか残ってないことに気づいて なんとも悲しくなってくる
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あの夏の日は二度とこない でも再び夏はやってくるんだ そんな夢を見ていた頃
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その日ボクはゴルフにいったまま 彼女を上野でひろって そのまま湾岸に出掛けた
朝早起きだったし 一日ゴルフをしていたから 体は疲れ切っていたけど 彼女とのデートに 気分は高揚していた
食事をして そのまま二人でホテルへ 初めて過ごすその時は 少し恥ずかしく そして心なごむ時間でもあった
翌日の朝までに実家に行く予定だったボクは まだ夜が明ける前に彼女を送り届け そのまま東名高速に乗り入れる
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赤い筋が目の前をブンブン飛び回っているようで 頭がクラクラしてきた 事故が一瞬アタマをよぎったけど なんとなくそのまま走り続けたくて 朝焼けの中で必死にハンドルにしがみついていたんだ
キミとの絆が一時も切れないように 願うかのように
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言葉の持つ意味について考えてみる
そして 行動の持つ意味についても考えてみる
人の行動には意味があるというのは これまでも そしてこれからもボクを貫く信念みたいなものであろう 他人からみたら意味の無いように思える行動にも 必ず意味はあるんだ もしかして本人が意識してないことも あるかもしれない
解き放たれた言葉は 幾人かの胸に留まり そして多くの人は気づかない それで良いんだって 今は思えるようになってきた
言葉に意味があるとしたならば それは常に受け手が与える感情なのだから
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語られない言葉は見えず 示されない行動は届かないんだ
そんな簡単なことすら ついさっき気づいたんだ
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それからボクたちは ほとんど毎日一緒に行動していたような気がする
会社帰りに一目あいたくて 夜の10時過ぎまで時間をつぶして向かうなんてザラだったし 一緒にいられれば夕食がマックだって何も気にならなかった 惹かれ合うっていうのはそういうものなんだって この時初めて知った
女性にお金をださせるのが嫌いだから いや根本的に割り勘っていう考え方が嫌いだから いつもボクが払っていたんだけど いつも彼女は自分もお金をだそうとしていた 「いらないよ」って そっけなく言われるのがわかっているのに 財布をだしてモジモジしてる ボクは彼女のそういうトコが好きだった
世の中には他人にお金を遣わせるのが 当然のようにふるまう人が多々いるけど ボク自身はそういう人にあうと なんとも損した気分がしてしまうんだ
別にお金をだしてやるなんておこがましい感性は 持ち合わせてないんだけど 同じ一人一人の人間として対等であろうとする その姿勢に惹かれるんだと思う
たった一言 「ごちそうさま」っていわれるだけで ボクは至極満足だし全然惜しくない またそういう感性を持った人とだけ 一緒の時間を過ごしたいって思うんだよね 話がそれちゃった
手をつないで歩いたり ぎゅっと抱き合ったりキスしたり そんな関係が半年くらい続いたかな
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その時 自分でも信じられないほど 舞い上がっていたんだ
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前日喫茶店でコーヒーを飲みながら 彼女の口からでた さりげない質問に 「うん」と答えた瞬間から 別れは始まっていたのかもしれない まだ始まってもいなかったというのに…
やっぱりショックだったんだなって 一人考え込んでしまったけど それはいたしかたない 今のボクがあるのは まぎれもなく過去のボクという存在あってのことだし それを否定すること また消し去ることは誰にもできやしないのだ
翌日から毎日彼女から連絡がくるようになった まだ携帯でメールなんてできなくて もっぱら電話で話すことだった 昼休みに彼女から電話が入ると ボクはすぐに席を立って むさぼるように話したっけ
「今日はどうする?」 「んー、7時過ぎには終わるよ」 「じゃあ、メシしようよ」
簡単で明瞭な会話 でもその中に流れる思いは 確かに本物だった
ある晩カラオケにいって帰りに駅に向かう途中 外はしとしとと小雨が降っていた
信号待ちでぼーっと立っていると なにから右肩に重みが… ↑ 押すと言葉がかわる投票釦
信号が変わって 人の流れが起きても ボクたちは運命に逆らうかのように そこでキスし続けていた
こうして新たな1ページは ゆっくりとめくられたんだ
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今朝 少し早めの出社で のんびりと駅から会社に向かって歩いていると 道沿いの桜並木に心奪われる
盛りの時期を過ぎた桜の 花びらが粛々と散り続けている 朝陽に煌めきながら 最後の輝きを目に残す
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小学校から中学にあがる時 新たに通う学校の脇に川が流れていた その土手沿いに植えられていた桜並木
入学式が終わって 新たな生活の始まりに対する期待と不安 そんなボクの気持ちを 洗い流すかのように あたかも滝のようにみえた桜吹雪
自然の理に胸打たれて 呆然と ただ呆然と眺め続けたあの日
自分のちっぽけさを 考えることの矮小さを 悩むことの尊大さを そっと思い知らされた日
小さな自分を自覚することを そっと教えられた気がして 少しだけ心躍る朝
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その日の彼女の言動で 一番印象強く残っているのは なぜか喫茶店でトイレにいく時の姿
短めのスカートをはいていて ピンと背中を伸ばしてあるく 両手は指先までもしっかりのびていて いや伸びすぎていて 反り返って見えるくらい 後々その時のことを話すと 彼女も何がなんだかわからないくらい緊張していたみたい
翌日からはもう毎晩電話で話していた 何を話していたことやら さっぱり忘れてしまったけど お互いに必要な時間だったに違いない
最初に会ってから2週間ほどたっただろうか 今度は新宿で食事をした きっと三越裏にあるてんぷら屋だったと思う 店を出るとまだ9時前 スグ近くの喫茶店でコーヒーを飲む
彼女はやたらに笑っていたように思うんだけど
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未だ恋人でもなんでもない相手の さりげない行為に思わず胸がザワッと音をたてた
10時の閉店で店を追い出された二人は それでも新宿駅に向かうのがなんとも惜しく 新宿御苑の方へ向かって ゆっくりと歩いていった ↑ 押すと言葉がかわる投票釦
なんとなく二人でいることが嬉しくて そのまま1時間以上夜の街を歩き続けたっけ この道がどこに続いているのかなんて 二人ともわかってはいなかったけど でも歩いていきたいって思ってしまったのは 事実だったんだ
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週末に実家へ車で出掛けたら 行く先々で桜が咲きほこっている
車の窓の外を流れゆく桜は 「あぁ」っていう心の動きと共に 瞬く間に過去に置き去りにされ 次から次へと新しい桜が目に映る
その命の短さゆえ いつも心待ちにされる桜の季節は
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いつまでも恋しく 散り際もまた愛おしい
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子供のころ 休みの日 朝の目覚めに 雨の気配を感じた時ほど 落胆したことはなかった
道を走る車のタイヤがたてる水しぶきの音 雨樋におちる水音 屋根に当たる雨粒の音 外の世界はいろんな音符が飛び交ってて
家の中は対照的に静まりかえってて シンという音が聞こえそうな感じがしたっけ
外で遊べないっていう気持ちが 自分に魔法をかけたような 遙か遠くに横たわる現実
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早く大人になりたいって 背伸びしていた自分が おかしくも悲しく映る朝
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神楽坂って それまでほとんど いったことがなかった
確か最初に待ち合わせしたのは 神楽坂の交差点にあるペコちゃん焼きの前 本人がペコちゃんに似てるっていうから そこにしたんだっけ(笑)
待ち合わせ場所に向かうのは 本当につらかった うーんつらいっていうのは 今ひとつかもしれない それまでいろいろ電話では話していたんだけど 実際に会うっていうのは やはり緊張する
何度もドタキャンしようかと考えながら なんとか勇気を振り絞って出掛けたというのが 正しいかもしれない 意外に小心者なんです
事前に写真を交換していたから すぐにわかった 本人は写真映り50%増しっていってたけど そんなことはない 少しおとなしそうだけど 確かに写真の彼女がそこにいた
↑ 押すと言葉がかわる投票釦 あってしまえば 旧知の間柄のように ごく普通に話す二人がいた
今思い出そうとしても その時味なんて全くわからなかった とても緊張していたのと 憧れていた彼女にやっと会えたという喜び
こうしてボクたちは 一歩踏み出していたんだ
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