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言の葉
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2004年03月31日(水) そしてそれは幻のごとく


思い返せば
なんとも殺伐とした
いや慌ただしいひと月だった

のっけから海外出張にでかけて
否応なく夏に向けて新しいイベントに巻き込まれて
即行即返の日々
そしてそれとは別に
月末に迫る昨年からのプロジェクトの総決算
時間なんていくらあっても
足りないくらい

加えて背中に芽生えた不安のタネ
いくら「大丈夫でしょう」といわれても
ガンかもしれないっていう考えは
とてもぬぐい去ることなんてできなくて
ふとした瞬間に表層に浮かび上がって
意味もなく自分を揺さぶる

そしていよいよというべき
旧来の職場への復帰指示
いつかくるとは想像していたし
どちらかといえば
いつくるのかいつくるのかって思いながら
徐々に準備をしていたんだ
知らない顔しながらこっそりと
でも着実に

昨日やっと電話で話すことができて
突然舞い込んだ異動の話
夏に向けてのさらなる新プロジェクトを
ずっと進めてきた相手が
4月1日付でいなくなってしまうって…
突然はしごを外されてしまった気分だけど
それはそれで仕方ないこと

慌ただしさに追いまくられるようにして過ごした3月は
他人様のことを気遣う余裕もなく
自分の中に埋没していたように思える




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春は出会いの季節
そして別れの季節
それぞれの思いが交錯し揺れる夜



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2004年03月30日(火) 忘れていたけど


昨日の手術
うつぶせに寝転がって
術野だけが窓からペロンってのぞく
窓付きビニールをはりつけて
手術してたんだけど

窓からホクロを子細に見ながら




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おーい
いきなりそんな緊張することいわないでください
こっちはみかけによらず気が小さいんですから(笑)
ってアタマの中で考えていると



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いや
そういわれましても…
なんか笑いながらいってません?
もしかしていたぶって遊んでる?
なんて不穏な気分
これから手術だっていうのに(笑)

一夜明けて
思いの外痛くないのにちょっと感動
会社にいくために電車に乗ってたら
なにやら痛んできました

そう
汗がしみるんです
なんかビリビリと痛んできました
もとより汗かき体質のボクは
いかんともできずガマンするのみ

そうして一日が過ぎると
やっぱりなんとなく気力低い

こんな時はやっぱり心温まる一言に
なんともよろめいてしまう
ちょっとだけそんな気持ちがわかる気がしたんだ







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2004年03月29日(月) 微妙


というわけで
いってまいりました
背中の手術

うつぶせに寝ること1時間
痛みはほとんどないんだけど
なにやら蠢いているのはわかるから
気持ち悪いっていうのが本音でしょうか

帰ってきて
なんともヒマだろうなーって思っていたけど
あまり刺激しないように
横になっていたら
いつのまにか寝てました

凄く痛いわけじゃないけど
背中が微妙に痛い
寝過ぎで腰も微妙に痛い
おまけに何時間寝ても
やっぱ微妙に眠い

何もかも放りだして
丸まっていたい
そんな微妙な朝

簡単な手術って聞いていたけど
切り取った部分は
手の小指の第一関節から先くらいあって
見せてもらった瞬間
思わず「おぉっ」って思っちゃった

これだけの肉を切り取って
ひっぱって縫い合わせてあるのって
なんだか不思議




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けれど人は食べ眠る
そんなもんなんですって
所詮は(笑)


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2004年03月28日(日) そこにあるからだけではない


久しぶりに日記を書いて見る(笑)

土曜日は昨年12月以来のゴルフコンペだったんだけど
あいかわらずダメダメだなーといいながら
まあこの程度なら許す!レベルだった
ポカがもう少し減ってくると
楽しくなれるのにねえ

しかし止まったボールを打つだけのものが
あんなに難しいっていうのは
想像もしてなかったなあ

ただ昨日は乗用カートがなくて
アップダウンが激しいコースを
ずーっと歩いていたから
かなり疲れた
風呂上がりの打ち上げで
みんなが飲んでるビールが
美味しそうで美味しそうで

車を運転する我が身は
コーラなめてました
くぅ〜

帰りの車はやっぱり渋滞
途端に眠くて意識朦朧としてくるのが
困ってしまう
よく渋滞の最後の方に突っ込む
オバカさんがいるけど
なんとなくわかるなー
一人だったら絶対アウトって思う

おかげで日曜は
なんとなく安息日
だって月曜は背中に出来たホクロを
取るために簡単な手術だし

思いおこせば
自分のカラダにメスをいれるのって
幼稚園以来
簡単だってわかっていながら
なんとなく緊張して
気分はブルー気味




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何よりもチョコに依存する週末


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2004年03月27日(土) 別れの時間-2


初めて電話する時って
やたらに緊張する
なんとなくどうしたらいいのか
よくわからなくて

いや
電話をかけるっていう事も
実はあまり得意ではないかもしれない
なんか相手の時間に突然割り込むようで
邪魔だって思わないかなあとか
そんな風に変に考えてしまうトコがあるんだ

それで結局その時は
ボクの携帯番号を彼女に教えたけど
お互いに電話するでもなく
やっぱりメールで話してたんだ
自分の事を「おれさま」って表現する
ちょっと変わったところのある面白い人だった

それからどれくらいメールが続いただろう
お互いの顔を見ようっていうことになって
ボクは自分の画像をメールで送った

今みたいに携帯にカメラがついているなんて
想像もできない時代
それどころかデジタルカメラだって
まだ一般には普及してなくて
パソコンに写真を取り込むためには
普通の紙焼きをスキャナーで取り込んで
(これとて自分のものじゃなくて、会社でこっそり取り込んだし(笑)
やっと普及しはじめたMOにいれて自宅に持ち帰ったりしてたっけ

そして彼女からは封書に手紙と写真
いろんな写真がコラージュされて
手紙に貼ってあったのが
センスを感じさせてくれて
なんとも嬉しかったんだ

そんな風になんとなくぼんやりと
そしてしかし確実にお互いに惹かれあっていったんだ

パソコン通信に接続すると
メールが届いているっていうお知らせがある
そして読んだらすぐに返事を書く
テレホーダイに加入して
深夜まで何度もメールを往復させる毎日
そこに何があるってわけじゃないんだけど
確かに何かを感じる時間だったんだ

ある日




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初めて聞く生の彼女の声は
ボクの胸にしっとりと響いた
何をそんなに話すことがあったんだろうって
今なら思うほど長い時間
ボクたちは語り続けたんだ

電話が終わって
お互いに「おやすみ」をいいあった後
電話を充電器に置こうとしたら
手がガチガチに固まってたっけ

その日ボクたちは
数日後に一緒に食事をする約束をしていたんだ…



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2004年03月26日(金) 別れの時間-1

その人と過ごした時間は
いったいなんだったんだろう…
今思い返してみても
不思議で
そしてわからない
そしてそれはまたこの先一生かけて
考え続けるものかもしれない

彼女とはあるパソコン通信で出会った
今みたいにみんながパソコンを持ってる時代じゃなく
インターネットの存在も知っていたけど
まだまだそのパソコン通信の会員として
いろんな情報をみたり
掲示板を眺めたりしているだけ
そんな生活がごく普通だったころ

正確にいうと
ボクも彼女もある掲示板の書き込み常習者だったんだ
もっといってしまえば
ボク自身が彼女の書き込みが好きで
ずっと集めていたんだ

その頃
自分の好きな書き込みを自分のパソコンに取り込んで
眺めるのが唯一の楽しみだった
モニターの向こうに確かにいるはずの
人間の声を読み続けるのが好きだったんだ

それは日記でもなんでもなく
ある時点での単なる戯れ言だったかもしれない
でもそれが何よりも心に影響を与えていたんだ
今思い起こせば
病んでいたのかなあって自分でも思う
しかしそんな時間があってもいいんじゃないかって
今でもそう思う

ある日
風邪をひいて会社を休んだボクは
彼女が退会するっていう掲示を読んで
いたく動揺していた
もう二度と彼女の言葉が読めない
それが凄く悲しく感じてしまった
彼女の掲示に対して思わずメールしていた




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思わず自分の眼を疑った
想像もしなかった展開がこの先に待っていたんだ


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2004年03月22日(月) 別れの瞬間-12


入試の発表も終わって
4月から晴れて大学に通うことになったボクは
その日
新しい部屋に引っ越すために
部屋の片付けをしていたんだ

一年間のいろんな思いを呑み込んだ
その部屋とも明日でお別れ
田舎から母親も上京していた

部屋の片付けも概ね終わって
フトンの周りに積み上げられた段ボールの山
一仕事終えた母親は先に銭湯に出掛けていった

遅れて部屋を出ようとしたボクが
鍵をしめていると
部屋の中で電話が鳴っている

母親が何か忘れ物でもしたかと思って
あわてて鍵を開けて
電話に飛びついた




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今日この瞬間を逃したら
もう二度と話ができないのを知っていたかのような
微妙な瞬間だった

「もしもしー、久しぶり。元気だった?」
彼女が電話してきたのには理由がある
現役で東京の大学に合格していたボクは
あえて留年して地元の大学を受験していたんだ

そしてどうしても別れたくないって
渋る彼女を説得するためにだした



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「で、受験どうだったの?」と
楽しげに尋ねる彼女の声
その明るい響きになんともやるせないものを感じたボクは
「ウン、受かった」ってウソをついていた

「そう、じゃあ本当にお別れなんだね」
一瞬にしてトーンダウンする彼女
「ああ、仕方ないよね」
ぶっきらぼうに答えるボク
ウソを並べる自分に嫌悪を感じながら

「そっかー、残念だなー。
 アナタに会わせて神奈川の方に就職したのに」
「でも東京に遊びにきたらまた会おうね」
「なんだかいろいろ話たいことがあるんだ」
 …
電話の向こうで話し続ける彼女の声を聞きながら
どうしようもなく拘泥していたあの頃を思い出していた

チン
電話の中で小さな鐘が鳴った
「別れ」というけじめをつけるかのように

受話器を置いて
銭湯に出掛けたボクのアタマの中は
妙にすっきりとしていたんだ

ボクにとっての別れの瞬間は10月のあの日であり
彼女にとっての別れの瞬間は3月のあの日だった

こうして人は互いに
隠し
誤解し
すれ違っていくものなんだろうか

これはボクだけが抱える病なんだろうか

++++++++++++++++++

月曜日から終電が無くなるまで飲んだくれて
早朝にこんなこと書いていること自体
やっぱりどこか欠落してるに違いない(笑)





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2004年03月21日(日) 別れの瞬間-11


こうしてまた日常と呼べる日々が戻ってきた
たった2週間あまりの時間だったけど
思い返すとなんとも遠い感じのする
そして非日常感のする毎日だったんだ

それから2か月くらいたって
12月の半ば頃だったと思う
年末の帰省の話を実家の母親と電話で
話していた時
ドアを叩く音が…
時間は確か23時頃

大家さんかな?って思いながら
ちょっと待っててって電話口に放り込んで
あわててドアの鍵をあけてみると




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驚きで息が詰まった
「あぁ、寒かった。入れて」
「本当に会いたかった」
「元気でやってる?」
矢継ぎ早にドアの向こうから話しかける彼女
ボクのアタマの中には
もうあの頃のような暮らしに戻りたくないって一心だけだった

少し酔っていた彼女から
酒の匂いが部屋に流れ込む
ウンとかアアとか答えられなかったボクは
意を決して言葉を絞り出す

もう会わないって約束した事
ここで部屋に入れたらまた元の黙阿弥になってしまうこと
裸電球照らされた共同トイレ前の部屋
夜中に声が響くだろうなって想像しながら

当時住んでいたアパートは本当に安いアパートで
部屋の入口まで靴であがるモルタルアパート
築20年以上はたっていた
部屋の壁は白い漆喰が塗ってあって
部屋に50センチ四方の小さな炊事場はついていたけど
トイレと大きな炊事場が共同だった
その水洗トイレだって
上から垂れているヒモを引く形式だった

ボクの部屋はコンクリートの階段を上がって
トイレに一番近い奥側の部屋で
隣に住む何をしているのかよくわからない仕事人に
よく夜中に壁をドンドン叩かれた
うるさいって

やっとあきらめた彼女か帰っていって
再び電話に戻ると



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実はなんとも驚きのタイミングは
これで終わったわけじゃなかったんだ




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2004年03月20日(土) 別れの瞬間-10


朝方はしとしとと雨模様だったんだけど
二人で公園に向かう時には
日が差していた

「なんかごちゃごちゃ話している間に
 いい天気になってたんだね」って微笑む彼女
「なんだかここ最近の事が夢のよう…」

さっきまでの部屋の中の空気がウソみたいに
気持ちの良い秋晴れの空の下
ボクたちはあいているベンチに腰掛け
なんとなくボンヤリと話していた

「実は私、アナタに隠していたことがあったの」




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瞬間彼女の顔がサッと曇った
「そう、わかっていたんだ。何かその印でもあるの?」
さも残念そうに尋ねる彼女

別にわかっていたわけでもなんでもない
これまで彼女が語った事以上に
本人にとって話にくいことがあるとしたら
そんな所かと想像しただけであって
そんな印が初めて女性のカラダを見たボクにわかるはずもない
でも絶対ありえそうにない事を答えたつもりだったボクは
見かけはどうあれ正直いって動揺していたんだ

…そう、あの二人目の下宿屋の息子が
全然避妊なんてしてくれなくて
私は妊娠しちゃったの
でももちろん高校三年生の私が産めるはずもない
アイツったらオジサンに泣きついて
医者のお金だしてもらったんだよ
情けないったらないよね
だったらしなけりゃいいのに…
だったら避妊すればいいのに…

…生理がこなくて、子どもができたってわかった時
目の前が真っ暗になった気がして
もうどうしたらいいのかわからなくなって
死のうと思った
ほらここに傷があるでしょ?
一生懸命死のうとしたんだよ
でも
でも、どうしても死ねなかった
笑っちゃうよね
アンナクズノコデモ殺シチャイケナイ
なんて思って
その後堕胎してるんだから
結局殺してるのにさ…

30分以上一人で語り続ける彼女に
ボクは何を言えただろう
たった数年の人生経験の違いとはいいきれない
なんとも切なく重い思いを
ボクには受け止めることなんて到底できやしない
彼女自身それがわかっているから
この時になって初めて話したんだと思う

「最期にこんな暗い話してゴメンネ」
泣き笑いする彼女はこれまでで一番美しく見えた
何も隠さず何も気取らない人の姿は
こうもすがすがすく見えるものなんだろうか
ボンヤリとしたアタマの片隅でそんなことを考えていた

最期のキスは彼女の涙の味がした
ちょっとしょっぱくそして切ないキス
それが二人の最期のはずだったんだ…



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2004年03月19日(金) 別れの瞬間-9


その時ボクのアタマの中に浮かんだのは
数日前に彼女がくれたルーズリーフの手紙の中に
入っていたもの




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それを見た瞬間
ボクの中で何かが違うって思ったんだ
それまで別に二人の間には何の感情的波風もなく
一緒にいると楽しい時間だけが過ぎていってた
少なくともボクはそう思っていたし
またボク自身
自分はごく普通の浪人生以外の何者でもないと思っていた

この紙ナプキンはもちろん
松任谷由実の歌に出てくる事をマネしたものなんだけど
それは別れた女性が昔を思い出している話で
決してハッピーなものでもなんでもない

彼女は本当にボクをみているのだろうか?



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「やっぱり歌と同じですごく書きにくかったわ」と
微笑みながら語る彼女が空恐ろしくなってきたんだ

そして一方的に「別れ」を宣言してしまったわけだけど
彼女は泣きながらボクに詰め寄った
「まだ何もしてないじゃない」
「約束したあの場所に行こうよ」
「彼とは別れるから私と付き合おう」

ぐらぐらと揺れる自分の心
なんとか踏ん張って「別れ」るしかない
二人の状況を説明し続けるボク

そう
二人で時間を共有しあうようになって以来
ボクは何もしていなかった
生活と呼べるものはなにも
ただ流されていただけなんだ
目的である受験も何も
目の前にあるいろんなものに目をつぶって

そういう自分にガマンできなくなってしまった
ただそれだけのことだったんだけど
それは彼女には絶対理解できないことだったんだと思う

そうして2時間ほど
二人で泣いたり激しくいいあったり
黙り込んだり抱き合ったり



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思い返せば
そこから始まった場所
そこに還るってことなんだって思って
うなずいたボクは
そこでこれから起こることなんて
予想もしてなかった


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2004年03月17日(水) 別れの瞬間-8


それから毎日彼女はボクの部屋を訪れた
朝起きて大学に行く前に電話がかかってきて
「今日は○時に行くよ」といった感じで
予定を伝えてきたっけ

学校からボクの部屋に直行して
毎日お土産
それはヒマな授業中にルーズ・リーフ一杯に書かれた
ボクへの手紙
ヒマな授業への愚痴とボクとしたいことの計画
そして彼女の将来に対する夢
これが毎日びっしりと届いて
一生懸命読むボクの横で
彼女は微笑みながら眺めていたんだ

不思議と一緒に食事した記憶がない
いつもボクの部屋でコーヒーのマグカップを
抱えていた姿しか思い出せないんだ

そんな毎日が2週間ほど続くと
ボクは何かにイライラしてきた
予備校に一日も行ってない自分に?
そしてバイトも何も放りだして
ボクの部屋に入り浸る彼女に?

初めてデートして2週間に一日足らないその日
彼女は暗い顔をして部屋に来た




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それから相手に対する愚痴や
自分も一応彼女だから彼を支えなくてはいけないっていう話を
ポツリポツリと繰り返す



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ボクは自分のイライラの原因が
その時初めてわかった気がした
お互いに彼、彼女持ちでありながら
密会する日々

現実を直視しないで
夢を語りあうってことに
強烈な違和感を感じていたんだ



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やっと言葉を振り絞ったボクの頬に
涙が流れていったんだ
何が悲しくて
何がつらいかなんて
なにも知らなかった癖に…





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2004年03月16日(火) 別れの瞬間-7


「白い眠り薬…
 …あの人と同じコロンにふり向いてしまう癖…」

二人でお気に入りの松任谷由実の
ニューアルバムを聴いていた時
彼女はつぶやいた
「私も同じ癖があった…
 大好きだった彼と同じコロンをしている人と
 すれ違った時
 違うってわかっていても
 どうしてもふり向いてしまった」

大好きだった彼と別れてから
もう全てがどうでもよくなってしまって
簡単に寝たりした

友だちに合コンの人数が足りないからって呼ばれて
なんとなく出掛けたら
友だちと彼と彼の友だちの3人しかいなくて
彼のともだちが童貞だからって
友だちに頼まれて
そのまま一晩過ごしたり

ある人とは
大好きだった彼と同じコロンだっていうだけで
寝たりもした…

ひとしきり語り続けた彼女は
ずっと遠くを見つめていたんだ
ボクの方を見ながら
決してボクを見ていなかった




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今でも忘れられないのは



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ボクはそこにいながら
そこには存在していなかったんだ







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2004年03月14日(日) 別れの瞬間-6


なんとなく恥ずかしく
そして嬉しい時間を過ごした二人
暗がりの中で彼女はつぶやいた
「私がアナタの初めての人になったんだよね」
心の底から嬉しそうに
その日初めて手をつなぎ
キスをして
そして抱き合った彼女の横で
ボクはなんとなく呆然としながら
彼女の口からもたらされる物語を聞いていた

私の初めての相手っていうのが
なかなか悲しい話なの

高校生の時に北海道に住んでいたんだけど
2年から3年になる時に
お父さんが東京に転勤になってね
後1年だからって私だけ残ることになったの
友だちとも離れたくなかったし…

北海道で下宿で一人暮らしが始まったんだけど




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なんとなくもうどうでもよくなってしまって
しばらく親子と同時に関係を持つっていう歪んだ世界にいたんだ
でも長くは続かなかった

私に好きな人ができて
この時初めて本当に好きな人と関係したの
でもこの時はまだ大家さん親子との関係も続いていたんだけど…



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私を奪い合った三角関係を彼が知って
私たちは別れた
そんな事件があって私は東京に出て来たの

暗がりの中でとうとうと憑かれたように語り続ける彼女は
一人涙してるみたいだった



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ボクはたった18歳の右も左もわからない浪人生で
何も背負うことなんてできないって彼女もわかっていたのに


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2004年03月13日(土) 別れの瞬間-5


新宿から家まで
何を話していたのか
何を見ていたのかなんて
もう何も覚えていないんだけど
緊張でろくに口もきけなかったのは
違いないと思う

今でも断片的に残るもの
下着を脱がせてと耳元でささやく彼女
「私は不感症だから」といいながら
大きな声を思わずだしてしまう彼女
灯りを落としてステレオの明かりの中で
二人でくゆらす煙草のけむり
そして終わった後
「嘘つき」ってボクに微笑む彼女




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別に嘘なんてついてないし
勉強していたわけではない
ボクはボクのやりかたでしか愛せないし
それ以上もそれ以下も知らないだけなんだ

実はこのとき彼女には彼がいて
ボクにも別の彼女がいたんだ
これまで喫茶店で話をしているうちに
そんな話までしあっていた

だからこれから二人が
どんな道を歩いていくかなんて
二人ともわからなかった
ただたまたま手に入れた物を
なんとなく喜びを感じながら見つめる
そんな気持ちだったんだ

とにもかくにも
二人は始まったっていう訳だったんだ



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2004年03月12日(金) 別れの瞬間-4


この時ボクは18歳
高校の同級生を見渡せば
学年に数人は経験者がいたけど
クラスに2〜3人だった

カップルのメッカ
そして覗きのメッカとして
全国的に名を馳せていた新宿西口公園は
木がうっそうと繁り
本当にいたるところでアベックが痴態を繰り広げていたんだ

「あっ、あそこ」
小声で彼女がつぶやく
そこではベンチに座った男女が
熱烈なキスをしている

ほんのところどころにしかない街灯の灯りの片隅で
膝の上に女性を乗せてスカートの中に手を入れたり
中にはなにやら怪しげに動いている影も…
生まれて初めて見る光景にボクたちは
交わす言葉も少なくなり
なんとなくひっそりと歩き回った




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生まれて初めてのそれは
小説で読むような甘美なものでもなんでもなく
ただ「あぁ、こんな感じなんだ」ってアタマの中を
グルグルと意識が回るようなそんな感じだった

いつの間にか抱き合った二人は
キスをしては目を見つめ合い
またくちづけをする
そんな風にしてどれくらい時間がたっただろうか…



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心臓が破裂するんじゃないかって思うくらい
ドキドキしながら
「うん。今度ね」って答えると



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一瞬虚をつかれたような気分になったボクは
呆然としてしまった
そして彼女の目を見つめてうなずき
手を握ると駅へと向かった
新たな時間が待つであろうボクの部屋へと…

ほんの数時間前には想像だにしなかった展開が
ボクを待っていたんだって
山手線に乗りながらボンヤリと考えていたんだ



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2004年03月10日(水) 別れの瞬間-3


当時浪人をしていたボクは
もちろん万年金欠症に罹っていたんだ
家からの仕送りは8万円
それでバイトもせずに暮らしていたんだっけ
部屋代が確か2万6000円だったから
差引5万4000円
これで食費から本代まで全てまかなっていたんだから
今では想像もできないような生活だった

食事をおごってくれるという甘言にのって
ノコノコと新宿に出掛けたんだ

「何が食べたい?お姉さんはバイト代が入ったから
 好きなものをおごってあげる!」

今でも好きなんだけど
その当時なかなか食べられなかった
ボクにとってのご馳走はトンカツだった
当時の国鉄新宿駅西口で待ち合わせたボクたちは
地下街をブラブラと歩きながら
店選びをしていたんだ

するとすぐにトンカツの和幸があって
迷わず店に入った
小さなすりこぎでゴマをすって食べるトンカツ
当時のボクにとっては夢見るようなご馳走だった
ここで食べなきゃどうする!って勢いで
キャベツも御飯もおかわりしてもう満腹

「このあとどうしたい?」って聞く彼女にボクは




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「そんな場所でいいの?」とあきれ顔の彼女は
それでも気をとりなおしたように公園へとボクを誘った



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初めて大人の女性を感じたボクは
ドキドキしてろくに口もきけないほど緊張していたんだ
けど…
事実はこんな感じで進むの?って
自分でも驚くような展開がボクを待っていたんだ



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2004年03月09日(火) 別れの瞬間-2


その日の夜10時過ぎ
くるはずがないってタカをくくっていたボクの部屋の電話が鳴った
彼女から電話がかかってきたんだ

「今仕事終わったんだけど。まだ雨が降ってるから
 送ってくれない?」

部屋着のまま
とるものもとりあえず傘を持ってでかけた

考えてみたら
女性と一つの傘で歩くのって
初めてだったんじゃない?

つい半年前まで田舎の高校生をしていたボクにとって
大学で音楽を勉強しているっていう彼女は
思い切り背伸びした存在だったんだ

秋のしのつく雨の中
言葉少なく歩く二人
この先どうなってしまうんだろうって
胸の中はドキドキしていたんだ

そしてもう少しで彼女の家に着くという公園の中




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なんというタイミング!

そこから部屋に一人とってかえしたボクは
今日の誘いは何だったんろうとか
彼氏はどう思ったんだろうって考え始めると
なんとも緊張して
一晩中まんじりともせず
雨音に耳を傾けていたんだ

翌日
予備校から戻ったボクの部屋の電話が鳴った



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どんなストーリーが待っているのかなんて
この時はまだ全然わかってなかったんだ…




久しぶりに続編を書いてしまった
続きはあるのでしょうか?(笑)



7287


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2004年03月08日(月) 告白


「わたし、アナタの子どもをこっそり産んで
 一人で育てようってずっと考えてたんだよ」

別れて1年半以上たったこのとき
彼女は初めて本気でボクに相対した
にっこりと微笑みながらさも軽いふうに語る彼女に
ギリギリの決意を感じたのはボクだけだろうか

「もう何もかもがどうでもよくなってしまった」

別れはたった一言メールで告げられた
その時自分の何が足りないのか全くわからなかった
そしてそれは今でも変わらない
何かが欠落した自分ということのみを考える毎日

「わたしお見合いしたの。なんとなくアナタに似て
 不器用な感じがするの」

さっきまで笑いながら食事している時には
何もいわず、帰り際に届いたメールには
さりげない自分の近況とともに
ボクに対する距離を明確に指し示す




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言葉は生まれ
言葉は還る

全ては深く冷たい海の底へ




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2004年03月07日(日) そしてまた新しい自分が始まるのだ


昼と夜が逆転したままというか
いつ眠るべき時間なのかが不明なまま
土曜日はサッカー観戦にでかけた
文字通りフラフラではあったんだけど
新しいシーズンを他の人より
ほんの少しだけ先取りしたくて
出掛けたんだ

だいたいなんでこんな風に
変な時間に猛烈に眠くなるのかといえば
やっぱり海外出張が原因なんだけど
単なる時差ボケというより
あるボケ太郎さんのおかげともいえる

日本を昼に出る便に乗ると
向こうには午前中に到着となる
まあ今回は出発が遅れたから
昼過ぎに着いたのだけど…

そのまま着替えだけして
さっそくお仕事
その日予定していた面会のうち
2本をこなしてなんとか終了
夕食をとってホテルに戻ると
もう夜の10時近かった
日本時間の昼過ぎということは
30時間のうち飛行機の中でまどろんだ
2時間しか寝ていないことになる

会社に無事到着し、仕事も順調
これから寝る旨だけを機械的に伝えて
倒れるようにベッドに転がった
上掛けをかける気力す無かった




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思い切り不機嫌な声で電話にでると
案の定日本の会社から電話
「ごめ〜ん。変な時間だった?」
「うん、夜中の2時過ぎ」
「じゃあ、かけ直します」
「いや、起きたからいいよ。何?」
 ………

いやーなんてことない質問でした
なんで夜中に起こしてまで聞かないとあかんの?
って思わずいってしまいました

それからが困ったもんです
翌日にメインの仕事を控えていて
絶対寝坊できないって思うと
幾ら寝ようとしても寝られません
(いや、腹が立ってたっていうのもあるんですけどね)

遙か昔に海外出張した時に
一人でホテルの部屋で異国の夜を迎えるのが寂しくて
日本に電話したりしたこともあったっけ

今ではそんなことも全然無いんですけど(笑)

今日は仕事があってちょっと出掛けたんだけど
手配されているべきものが届いていなかったから
仕事は無し!
無駄足踏んでしまった(泣

あまりの事に
思わず携帯を新しくしてしまいました(笑)
生まれて初めてのカメラ付き携帯
何を撮ろうかな



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2004年03月05日(金) 寒い日


やっとの思いで帰ってきました
3泊5日のミニ・ツアー
なぜやっとの思いかといえば…

行く日の最初から
なかなか大変な展開

実は新宿から成田エクスプレスに乗るつもりで
ネットで予約してたのです
んが!が!が!
結局乗れませんでした(泣

というのは
朝寝坊したわけじゃありません
なんとも不運なタクシーに乗ってしまったのです

余裕をもって毎回1時間前に
家を出てるんだけど
この日はあいにくタクシーがつかまりません
えええ!って思って
駅まで荷物を転がしていったら
いるじゃないですかー
ちゃっかりと
なんで捕まらないの?って疑問に思いながらも
電車発車予定時間の1時間前にはきっちり車に乗れました

いつもと違う道筋なんだけど
運転手さんがこっちの方が早いっていうから
その道に乗り入れた途端
なんと渋滞
それでもバカ正直に待ってる運転手
10分ほどノロついたところで業を煮やして
道を変更
そしたらまたまた大渋滞してます

すんません抜け道で行きます
なんていって入った小道でポツリ
「しまった、道がわかんないなあ」
なぬー!ふざけるなー!って心の中で思いながらも
仕方ないのでまあ落ち着いたフリしてます
その先その先いく先々でまた渋滞
もういやーって思って
あきらめて中野でおろしたもらったのが
新宿駅の発車時間でした
くぅぅっ

すし詰めの中央線内で今度は乗換案内で
東京駅の発車時間をチェック
よっしゃ!充分間に合う
発車時間の8分前に到着するそうですゾ

ということでタクシーの運ちゃんのていたらくには
まだ少し腹立たしいものがあったけど
まあよしとして東京駅へ

うがー凄い混雑
月曜日とはいえいつもこんな混んでるの?状態
しかしながらなんとか発車3分前に
みどりの窓口に無事到着
予約した券の受け取りを頼むと
出てきた予約票をじーっと眺めて駅員さん
「あっ、立ち席で乗るんですね?」だって
「いや、まだ間に合うでしょ?」っていうと
あわててまたしてもじーっと眺めておもむろに
「あっ、まだ間に合いますね」だと

こっちは間に合うつもりで動いているのに
なぜか時間を浪費する人にまた当たってしまった
切符をうけとった時は
すでに発車30秒前
おもむろに走り出すボクに向かって
「後、30秒ですよー。急いでくださいねー」って
声かけたのは親切心?
それとも罪悪感?
キミがしっかりちゃっかりしてたら
こんなに時間かからなかったでしょ?なーんて
いっても無駄だから走りました
大きなトランクさげて(笑)

そして目の前を発車していく特急列車
ありがとうタクシー&JRのみなさま
無事乗り遅れました




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出発前からとんだハプニングだなって思ったけど
飛行機の時間には余裕をもって行動してたから
まあいいんだけどね

さて列車は快調に進んでいくんだけど
なんだか寒くなってきました
ん?ん?どーした?って思ったら
窓の外は大雪???
うへー?雪?って思って
空港につきました

搭乗する飛行機は30分遅れで出発するそうで
搭乗時間も30分遅れました



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ただでさえ遠いニューヨーク
在飛行機内滞在時間は16時間です
ちなみにこれまで海外に行った中での
最長記録更新しちゃいました(泣



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ほんとに寒い一日でした


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