言の葉
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「9・11の真実」というDVDを見た 今回の出張を前にして なんとなく「あの時」の記憶をもって あの街を歩いてみたいと思って購入したものだけど 結局出発前には見る勇気が無かった そう勇気がなかった
なんとなくやばいかもと思いながら旅だったんだけど 別にこれといった危険もなく無事帰ってきて やっと見る気が起きたってわけ (いきなり繁華街で車が炎上したトコに出会ったりはしたけどね)
あの時は本当に毎日テレビに釘付けで 激突シーンには食傷気味だったのは否めなかったけど 1年を経て目にする映像は 当時の衝撃以上に心に響くものだった なんでもないシーンで 妙に涙がこぼれそうになったり…
日本のニュースもどき番組のように 視聴者をあおることもなく 事実のみを淡々と積み重ねて表現したもの テロップ文字もその時の状況を声高に説明する言葉も 彼らの目と背中ほどには能弁ではなかった
思い返せばあの事件の後 どちらの国(とグループ)が悪いかって 初めてあった人と言葉を戦わせたっけ それもこれも今この映像を見たあとでは 何も言えない あのとき自分の吐いた言葉の毒に酔ってしまいそう
あの凄惨な真実の前には 思わせぶりな批評も思いこみのみの批判も 何も意味をなさない そのことだけがわかったような気がする ただ素直に生を喜ぶ姿を久しぶりに感じて すがすがしくも思うし ボクもただそれを意識できさえすれば 生きててもいいのかなって思う
過ぎしあの瞬間より1年5か月ほど経た街は 往事を取り戻したかのようにも見えたけど 街角のそこここにたたずむ警官の姿が いまだ癒えぬ人々の心を示しているように感じた
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はー やっぱり片道13時間の旅は長かったです おかげで本もいっぱい読んだし 映画もいっぱいみちゃいました
といっても 別に何をみようと思っていたわけでもないんですけど なんとなくずっと見てました 最近のジャンボって各席に一つずつ 液晶モニターがあって ゲームをしたり 自分の好きな映画を見られるなんて… 7年前に同じ路線に乗って 読む本もなく「日本のポップス」という番組を 10時間以上聴いていて 日本に帰ってからも頭の中にある歌がずっと聞こえているという ある意味幻聴状態になったのが懐かしいって感じてしまいました
さて肝心の見た映画なんですけど 意外に趣味にあったのが「○モーヌ」 ある・ぱちさんの演技もさることながら 役者さんがそれぞれいい味だしてたので 思わず引き込まれてしまいました
もうひとつ残ったのが「○ング」 原作も日本版も見ていたので どんな感じに仕上がっているのかなーって思って つらつらと見てましたけど あれってストーリー知らないでも見ててわかるんでしょうか? それは日本版の時にも感じたことなんですけど ストーリー上でもう少し説明が無いと あの怖さってなかなか入り込めないような気がしました ただ一ついえるのは やっぱり外国の映画になってしまうと なんとなくあのおどろどろしいといった感じがなくなって 単に不思議現象ネタに感じてしまうのは ボクだけでしょうか? 終わり方もなんか中途半端な気もしましたけどねー
あともうひとつ見かけてつまんないから やめてしまったのが「○.R.Y.」 なんかオープニングから15分くらい見て 配役と物語世界のミスマッチになんとも違和感を感じてしまって さわやかなのも善し悪しってことですかねー
などと勝手気ままなことを書いてしまいましたが あくまで個人的感想でして 映画の本質的価値とはいっさい関係ございませんので あしからずということで
芸術ってやっぱり個人のものですもんね
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シュツ
かすかな音とともに 手のひらに鋭角的な痛みが走る
紙を揃えてて 思わず切ってしまった
ちょうど皮だけをうまく切り裂いたかのよう
血がでてくるのを予感して しばらく眺めていた
傷口はほんのり赤く主張してるし ちょっと動くとピリピリと痛みはするけど でも 血は流れ出てこない
治りにくそうな予感とともに いつまでも続くその痛みの感触が
ふいの失恋を思い出させた
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金曜日の朝なにげなく某国営放送を見ていたら 確か「氷瀑まつり」とかいうのが 北海道のある村で行われるってレポートをやっていて
スタジオの案内から現地映像に変わって一目みた瞬間 そこは雪深い山の中の町だった 石狩川の水を凍らせて氷のトンネルとかつくっるんだけど あまりに寒々しい風景に唖然としていたら 「今日の気温は氷点下15度です」 ってレポーターさんがいってました
なぬ? 今週出張いく場所と同じ気温じゃん あんなに寒いの? そこには数年前にいったことがあるんだけど そのときは夏だったから ポロシャツ一枚でブラブラしてました それが今回これまで体験した中で群を抜いて低い気温だって…
かの地に詳しい人に話を聞くと 「耳あては必需品、もちろん手袋も ズボンの下には何かはいてるはずだよ」とのこと 自慢ではないけど 一年中暑がりのボクは スーツも春夏用しかもっていない 手袋もマフラーもなにもかももってません
金曜日の午後は気合いを入れて買いだしいっちゃいました おかげで会社からの帰りはとても電車ではまにあわず タクシー使ってしまったりして
それもこれも月曜の朝出発予定だったからなんだけどさ
さて 土曜日の昼過ぎ 同行する上司から電話が一本 「出発を1日のばそう」 だってさー 上司はオープンのCクラスチケットだから 変更もなんてことはないだろうけど こちとら格安のYクラス あわてて手配した旅行代理店に電話したら 土曜、日曜休み 仕方ないから系列のお店に電話して談判 なんとか変更できることになったけど 約3万円の出費
重ねて3泊5日の出張になっちゃいました まるで国内みたい
どうなることやら…
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だったんですね 今日って
期待感の無い記念日っていうのは なんともはかなく過ぎ去っていくものですね どうりで会社からひとけが無くなるのが早かったはず
今日会社で話をしていて ほんの少しおもしろくて ほんの少しびっくりしたことなんだけど
一回り以上若い女の子と煙草を吸いながら話をしていたら 「高いものを人に買ってもらうのって好きじゃないんです」 っていうから (ほー、最近の若い子でも、なかなかちゃんとした感性もってるねえ、えらいえらい) って思いながら 「いくらくらいまでが限度なの?」って聞いて 彼女の「10万円」って声と ボクの「5万円?」って声が重なりました (なぬ?10万円以下は高いものじゃないの?) なーんて少し驚きながら聞いてみると 「ちょっと好きな人でも、10万円っていや」 というから 「ちょっと好きってどういう意味? それって友達と違うの」 と聞くと 「違いますよー。だってLOVE入ってますから」 だってさ 微妙過ぎてよくわかりません
そのちょっと好きな相手に12万円のコートを買ってもらいそうになった時、彼女は「買ってあげるよ」っていう相手に いったそうです 「えー、ホント?ありがとー。 じゃ、端数は自分でだすから」 ということで 10万円は出してもらったそうです もちろんその相手とは「契り」など結んだことも 結ぶつもりも毛頭ない でも「ちょっと好き」なんだそうです
彼女曰く 「買ってもらったって意識は全然無いんですよー どちらかっていうと自分で買ったって思ってますもの」
はー ボクにはわからないことが多すぎます
ただ一ついえることは 「端数は自分でだす」とだけは いわれたくないですねー
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電話はとても便利なんだけど
時々キミからかかってきて 嬉しい驚きを感じることよりも
自分がかけて電源が入ってないっていわれて 気分が空回りするほうがどうにも哀しい
どこにももって行き場のない気持ち
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2003年02月09日(日) |
Heart Wave |
「ここの通りはちょっと危険かも 通称ぼったくり通りって昔いってたよね」 「あそこのカップルはどうみても同伴出勤だねー」 なんて新宿の街でぐにもつかない事を話しながら (オレってなんてつまらないことしかいえないのかねえ)と 自嘲しつつ歩いたんだ キミは初めて見る新宿の歌舞伎町に興味津々で 見るものすべてが楽しかったみたいだったけど きっと無理してるんじゃないかな? ってなんとなく感じていたんだ
ぎこちない会話がほんの少しなめらかになってきたのは 二人が空腹を感じた時だったよね 女性のために店を予約するっていう如才なさを持ち合わせないボクは 目の前にあった居酒屋に飛び込んだ (ハズレだったらどうしよう。でも、それがダメな人なら きっとボクとは合わないってことだから 仕方ないよね) なんて自分を納得させながらメニューを開いた
ボクは別に美味しいものを食べるために その店に入ったわけじゃなくて キミとゆっくりと話がしたかっただけだった ついでにいうのなら 「美味しい」っていうのは 実際の味の問題よりも その場の雰囲気、楽しさに大きく左右されるものだと思う ただ、本当にどうしようもない店って 確かにあるんだけどさ
ただどんな食べ物が好きだとか どんな雰囲気が好きだとか キミの事を全然知らないんだなって自分で気づいて どうしたらこの空白を埋められるんだろうって 考えてしまった
店はハズレじゃなかったし キミとの時間もすごく素敵だった 電話できいたおっとりとした感じとは正反対の しっかりもののキミを感じたし
なによりもキミの原点である 好奇心を心地よく思ったんだ なんか大げさな言い方だけど ちゃんと「生きてる」って感じてさ
キミの実物は それまでボクがもっていたキミって人への感情を すごく大きなものにしてしまったんだ
キミが気づいているかいないかは別としてね
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その時ボクは心の中で (もうだめだ、別れるしかないよね) とつぶやいていた 彼女からしたら もちろん突然のことだっただろうけど
そもそものなれそめは 「雨」だった そのころ日々に鬱屈していたボクは なけなしのお金から 自分へのご褒美として 喫茶店へ行くことを日課としていたんだ
彼女はそこにいたウェイトレスさん 人なつっこい感じの女性だった ボクが話をするのはいつもそこのママさんで アルバイトの彼女とは 一言、二言言葉をかわすだけの関係だったんだ
ある雨の日 それまではいい天気だったのに 夕方から小雨が降り出した 「あー、雨が降ってる 今日は傘もってこなかったのにな」 彼女はつぶやいた ボクも傘はもってなかったけど その喫茶店からボクのアパートまでは 走れば1分もかからない距離 「帰りももし雨だったら 送っていってあげるよ」 3歳年上の彼女にさりげなくいったんだ
その時電話番号を教えたのが始まりだったんだよね
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この先には何がある この路はどこへと続く
見えざるさきを なんとか見据えたふりをして
自分の心だけはだませないことを知っていながら でも だましだまし歩く
そんな毎日は いずこへと導くのか
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今思い切りしてみたいのは 何も考えずくだらない事をしたり 話したりしたい
考えてみたら 最近の思考はすぐに仕事のこととか 難しいことに囚われて 純粋に何かにうちこむことを忘れてしまったかのよう
最近ふと手を染めた ふっとさるで若い人を見ていて 「あぁ、なんであんなに動き続けられるのだろう すばらしい!」って 感じてしまって
ねたみでもなんでもなく 素直にすばらしいって感心してしまう自分が 少し嬉しく 少し寂しい
若いころは 「歳をとったらこんな大人になって…」 なんて夢想してきたけど 実際に歳だけとってみたら 若い頃に置き忘れたものを 一生懸命に掴もうとしている自分に気づく
何事も思うようにはいかないね
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2003年02月02日(日) |
might be 偶然 |
新宿通りから紀伊國屋の本店を抜けて 歌舞伎町へむかう 20年以上も昔 新宿に初めて足を踏み入れたボクがたどったのと 全く同じコースを歩きながら なんとなくいたずら心が頭をもたげてきたんだ
歌舞伎町へまっすぐ向かわないで 市役所通りの脇の小道を右手に入っていくと キミはいかにも心細そうに 「公園になんでいくの?」って聞いた いきなり公園の暗闇で襲われるって思ったのかな? なんてほくそ笑みながら 「ここはね…」って説明したよね
会社に入社してすぐについた上司が すごく酒好きな人で 夜の11時12時に仕事が終わって 「おい、いくぞ」と連れてこられたのが 新宿ゴールデン街 それまでみたこともないような 小さなあばら屋が軒を連ね 中に入ると 本当に箱庭みたいなお店ばかりだった
感じ方は人それぞれだろうけど 50過ぎのおかまのマスターに 「貴方、30過ぎたら、おかまにもてるわよ!」って 断言されて以来 足を向けたくない場所の一つになっていたんだけど
15年ぶりに眺めたゴールデン街は 往事の10分の1の面影もなく なんともこぢんまりした 場末の飲み屋の体裁をなしていた
そんな場所でも キミは物珍しそうに 奥へ奥へと進もうとしていたんだよね
その行動がキミの原点にあるってことは このときはまだ気づいていなかったんだ
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キミの姿を初めて見た瞬間
ボクはこの先そのときのことを ずっと忘れないだろうなって なぜか頭の中でボンヤリと考えていた きっと意識せず緊張していたんだよね
「こんばんは」 「初めまして」 お互いなんともぎこちない挨拶を うつむき加減でかわしつつ 数日前では考えられないほど 風がやさしい東京の街を 歩きはじめたんだ
「何食べようか?」 「おなか空いてるんでしょ?」 「うん、すごくね!」 「わたしはどっちでもいいけど」 あまり空いてないんだなって見当をつけつつ どこに行くかをめまぐるしく考える キミはどこでもって感じだったけど やっぱり新宿がある意味東京を象徴している気がして やや強引だったかもしれないけど 電車に乗って新宿に向かった
人混み、テレビの公開スタジオ、 フルーツパーラー… 見るものみるものに感動を示すキミをみて なんとなく安心していくボクがいたんだ
写真でみたキミ そして電話で話したキミは ボクのなかでなんとなく すごく小さい甘えん坊な女の子で でも実際会ってみたら 一瞬人違い?って思うほど 大人の女性だったから
人混みの中を歩くうちに キミにかかっていたベールも すこしづつはがれていったのかもしれない それともボクの緊張がとけたのかな?
最初はなぜかぶっきらぼうにしゃべっていたキミの声に いろんな感情が交ざるようになってきて したいこと 見たいことをはっきり表現できるようになったんだよね
そんなキミをみて なんとも微笑ましく感じてしまったんだ
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