白月亭通信別記
老い先短い残照の日々、
おりふしの所懐を、
とりとめもなく書き留めて…

2004年12月31日(金) 大晦日

 雪になるかも知れないという予報だったが雨。朝方止んだけれど強風が吹きまくって大晦日の掃除も簡単に切り上げる。午後はパソコンいじり。Windows media playerの動きが鈍い。動画ファイルですぐクラッシュするしmidファイルでトラブる。Meではもう能力の限界か。さて今夜はどうするかが問題だ。紅白に夢中になるほどミーハーでもないし曙や吉田秀彦のおとなのケンカを見るには知性と教養が邪魔するしでひとりさびしく小説でも読むしかないか。よいお年を。



2004年12月29日(水) 年末所感

 夜来の雨があがって快晴となった。高千穂峰は初冠雪。その霧島からの冷たい風の中で墓掃除。かくして迎春準備は完了。ことしはもちつきも省略したので正月気分があまりない。年末年始の休業期間だというのに隣の製材所はまだ仕事を続けているのでモーター音がうるさいので耳栓をつけている。



2004年12月26日(日) 有馬記念

 今年の運だめしの総決算は有馬記念。一番人気ゼンノブロイ一本で勝負して配当金が投資額の二倍となった。ペリエ騎手の優勝コメントのように「チョー気持ちいい」。しかし単勝ねらいの馬券はあたりもセコいので来年は三連単ぐらいの玄人買いをしたいものだ。



2004年12月25日(土) テレビ雑誌

 テレビは年末特番でにぎやかだが、我が家は新聞をとっていないので番組の詳細がわからない。インターネットでプログラムを見ることはできるが局ごとにサイトを開くのもわずらわしいのでテレビ雑誌を買おうかということになったが書店でみると350円もするから「高ぇー」ということになって面倒でもパソコンで調べることにした。日刊スポーツのが全局並記であることを発見した。



2004年12月24日(金) 聖夜

 クリスマスイブらしい食事をしようというわけでダイエーの総菜コーナーでフライドチキンを買う。2本で240円。ケーキは血糖が心配だからなし。ビールで乾杯して二人だけで聖夜を祝う。しかし語り合う話題もないのでそそくさと2階にあがる。テレビもラジオもいい番組がないので小説を読んで過ごす。静かな夜だがなんとも寂しいかぎりだ。



2004年12月22日(水) ゲーム機

 PSPが欲しいのだが売れに売れているらしく年内には手に入らないというベスト電器の答え。ソフト(囲碁)も年末発売だから買えるとしたら年明けてから。でもゲーム機の普及が日本の子どもたちから学力を奪った元凶というのが定説だからテレビゲームを家庭に持ち込むのは考え物だ。南堂久士さんは親としてゲーム機をどう対処すべきかについて「 ただし、である。これ(子どもたちが読書をする習慣をつけること)を実現するには、大人がまず、ゲーム機を家庭から追放して、自分でもゲームを一切やらない、と決める必要がある。かわりに、読書をたっぷりやる必要がある。(親を見て子は育つから。)」(「小泉の波立ち」)と書いている。もっとも我が家には子どもがいないからいいか。



2004年12月21日(火) お歳暮

 JTの株主優待のドリンクの詰め合わせがなかなか送ってこないのでしびれをきらし本社に恥ずかしながらと前置きして電話した。宅配業者が裏の製材所に住所を聞いたがわからないということだったので送り元に送り返したということがわかった。いまどき住宅地図があるし電話だってあるのだから届け先がわからないはずはないのにあまりにも職業意識の乏しい運送屋だ。恥を省みず電話で催促したのでようやくJTからのお歳暮が届いた。飲みたければ遊びにいらっしゃい。



2004年12月20日(月) 短編小説

 読み終わるのに三日も四日もかかるような大長編はスタミナがなくなったので今読んでいるのは三十分ぐらいで読み終える短編小説ばかり。ところがこういうのは三日もするとどんなストーリーだったかすぐ忘れてしまう。何のために読んだのかわからない。松本清張の短編集を読了したが最初の話はもう忘れている。



2004年12月18日(土) 焼きおにぎり

 冷食に焼きおにぎりがあるがしょうゆあじで色が黒いだけでコンガリと焼いていない。昔、子どものころおふくろがおやつがわりに焼いてくれたおにぎりは香ばしい香りがあっておいしかった。しかし今は七輪や炭火が簡単につかえないのでなつかしく思うだけだったがオーブントースターで餅が焼けると聞いたのでおにぎりも焼いてみたらむかしの味がよみがえった。とりあわなかったカミさんにも「おいしい、おいしい」とほめられた。



2004年12月16日(木) ジェットウォッシャー

 ジェットウォッシャー(メーカーによって名は違う)は歯にたまった食べかすなどをジェット水流で流し出してくれるスグレものだが、高速の振動でタンクと本体ノズルを接続するビニールのパイプが破損してすぐ使えなくなるという欠点があった。十年間の家に三台も使いつぶしたが新たにノズルとタンクが合体したのを見つけて購入した。タンクの容量が小さい(160cc)が一回の洗浄には十分だ。しかしこんどはどこからこわれるか予断は許されない品物。ナショナル製、7300円。



2004年12月15日(水) 一丁字

 難意語のつづき。松本清張を読んでいたら「一丁字(いっていじ)」ということばに出会った。

「タニ(人名)は眼に一丁字がなかった」(「骨壺の風景」)

 七十年の生涯ではじめて出会ったことばだ。急いで辞書にあたると「無学で字の読み書きができないこと」とある。引用文は続いて「おまえは素養のない女だ」とあるからこういう意味であるわけだ。知らないことがまだまだ多い。



2004年12月14日(火) 片月見

【片月見】旧暦8月15夜と9月13夜のいずれかを見ないと不吉なことがおこるという言い伝え。(広辞苑)

 藤沢周平の短編をよんでいたら「片月見」ということばが出てきて意味がわからなかった。日本語のプロとしていささか自負があったがまだ知らなかったことばがあったのかとショックをうけた。



2004年12月12日(日) 傑作短編

 古本屋では新古の本が百円で買えるのでよく買いにゆく。ところがこんどは大枚二千円を投じて「松本清張傑作短編コレクション」(文春文庫)というのを買った。上中下の三巻からなる。古本でがまんすれば二十冊は買えたのにと買った後でやんだが宮部みゆきの編集になるアンソロジーは読み応えがある。



2004年12月10日(金) 松本清張

 「黒革の手帳」が終わったがカミさんは米倉涼子が落ちていくのが見ていられないと「鬼ばかり」に切り替え。「新選組!」の香取伸吾と同じだ。しょせんはドラマなのに思い入れが強すぎるとこういう気分になるものらしい。女というのはわかりにくい生き物である。きょうは松本清張の短編集(3巻 新刊)を買う予定。



2004年12月01日(水) 屈辱

 ヨン様のように美男の人気者に「様」をつけるのは橋本龍太郎元総理からだったと思う。1996年第83代総理大臣なった橋本氏は「龍様」とオバサン族にはやしたてられて絶大な人気を誇った。しかし政治家としての力量はなく現在の不景気はこの橋本内閣がつくりだしたものという見方さえある。性格的にも傲岸不遜で「威張る、怒鳴る、拗ねる」の男と評されたがそのなれの果てがきのうの政倫審でのあの仏頂面である。「(1億円の授受は)事実なのだろう」というきみょうな日本語で言い逃れしなければならなかった屈辱にまみれたのは本人が一番だったろう。


 < 前頁  INDEX  次頁 >


白月 [MAIL] [HOMEPAGE]