白月亭通信別記
老い先短い残照の日々、
おりふしの所懐を、
とりとめもなく書き留めて…

2003年10月31日(金) iTunes

 アップル社の新しいミュージックプレイヤーのiTunesの日本語版がようやく公開されたので早速インストールしたが使い方がまだよくわからない。全米のヒットチャートが即購入でき自動的にHDにダウンロードできるという触れ込みだが、この方面にはあまり興味がないのでラジオのサイトでクラシック(ClassicalMusicDetroit)を聴いている。メディア・プレイヤーやリアル・ワンとの音質の違いはよくわからないが64kbpsでもなめらかなストリーミングで十分満足できる。



2003年10月29日(水) アマチュア無線

 12年前に購入したハム一式を廃棄することにした。無線屋やリサイクルショップに買わないかと相談したがものが古すぎると敬遠された。古いがほとんど使用していないので捨てるのももったいないので、差し上げますが要りませんかと電波にのせたらすぐ反応があって引き取り手が決まった。ゴミとして最終処分場行きを避けることができて幸いだった。



2003年10月27日(月) 敗戦の弁

 「今はただがっかりしている。ただ、うちが負けたわけではない。彼ら(マーリンズ)が勝ったんだ。みんなが一生懸命やったチームのことを思うと、いい気分にすらなる」
 以上はワールドシリーズに負けたヤンキーストーリ監督の敗戦の弁(共同)。いつも思うことだがアメリカ人のコメントは気が利いてしゃれている。MLB.COMはトーリ監督の記者会見での発言をビデオで伝えているが、残念ながら英語がわからないので共同電以外のコメントはよくわからない。



2003年10月26日(日) 日本人の挨拶

 もし鶴瓶が突然目の前にあらわれたら私はとっさにどんなふるまいをするか。「やあ鶴瓶さん、こんにちは」と愛想良く応対できるか、それとも無愛想に「なんだこの人」という顔になるか。昨夜の「家族に乾杯」(NHK)で鶴瓶さんに不意打ちを食らった人たちは一様に無愛想もしくは不機嫌あるいは迷惑そうな顔をしていて見ていて感じが悪かった。鶴瓶さんの後ろには取材のカメラやマイクがおどろおどろしくかまえているはずだからたいていの人はたじろぐに違いないが人との出会いを支える挨拶には洗練された立ち居振る舞いというものを養成しなければならないと思った。



2003年10月23日(木) 退場処分

 日本シリーズ3回戦7回表村松の死球判定に抗議した星野監督、判定が覆らないとわかると例の憤怒の形相で審判に向かって「ボケ!(唇の動きでわかった)」。球審は無視したが審判規定に照らせばあきらかに退場処分に該当する暴言だ。いつだってこうだから星野監督が高血圧になやまされるのは当たり前だし見せられるわれわれも不快な気持ちになる。引退が決まってあの仏頂面を見ないですむのはよいことだ。



2003年10月22日(水) テレビゲーム

 殴る、蹴るはては殺すというような暴力行為が疑似体験できるテレビゲームで遊ぶ子どもたちがどういう人格を形成するか。その結果が頻発する少年の重大犯罪というのはわかりきったことだが、そのテレビゲームがもたらす悪影響についてようやく科学のメスが当てられだした。週刊文春のレポート(わが子を「犯罪者」にしないための「ゲーム脳」研究)によると「テレビゲームが子どもの暴力性を増す」とした「国際シミュレーション&ゲーミング学会」、「ゲームの多角化、ユーザー層の広がり等に対応して,年齢別の評価(レーティング)を行う「コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)」の設立などが分析・活動を行っているという。



2003年10月20日(月) 松井ホームラン

アメリカの実況アナ
「松井は神様だヤンキーすはこいつで動いてるようなもんだ 。ゴジラがついにアメリカで暴れだした!!!」(2ちゃんねるのスレッド)



2003年10月19日(日) 財務諸表

 日曜日の楽しみのひとつはブジテレビが中継する中央競馬のメインレースを見ながら馬券を買うこと。ただし毎週ではなく神の啓示のあったレースだけ。秋華賞は「武豊を捨てるべし」という垂訓があったのでスティルインラブで勝負して的中。馬券の損益を記録した財務諸表は公開しません。



2003年10月18日(土) 薩摩隼人

 藤井総裁の精神構造はどうなっているのかな。「私は薩摩の人間だから地位に恋々としない」。時代錯誤もはなはだしい。実際は少年時代に父親が市長を勤めていた鹿児島県境にある宮崎県都城に一時期住んでいた以外は東京で過ごしているはず。これで薩摩隼人を名乗るの大ウソだ(ただし先祖は薩摩藩々士)。「私が事実をバクロすれば死人が出る」などという発言もヤクザまがいの大恫喝である。道路行政のトップに立つ人間からこんなオドロオドロしい言葉を聞くのは悪い夢をみているような気分である。



2003年10月17日(金) 流れ

 野球には選手たちの腕前技量に支配される以外に、試合の流れというものがあるという。58年ぶりにワールドシリーズ進出を目前にしたシカゴ・カブスはファンにファールフライの捕球を邪魔されたことで流れが一変、95年間も手にしていない世界一の座も一瞬にフイにしてしまった。ファールに手を出した青年はシカゴ市民からいま迫害を受けているらしいが「私や家族、友人に向けているエネルギーを、カブスの応援に向けてほしい」(ZAKZAK)とひたすら恐縮。一方、85年間もバンビーノに呪われているボストン・レッドソックスは松井の大暴投(6回戦)によって流れが変わって呪いを解くチャンスを得たように思われたが8回同点のホームイン(7回戦)でみずから流れを引き戻した。



2003年10月15日(水) 曽我ひとみさん

 拉致被害者のうち5人が帰国してちょうど1年。節目に当たって新聞が特集を組んで5人に感想を求めているが、この人たちの心境を忖度すると胸が痛み、思わず熱いものがこみあげる。曽我ひとみさんは帰国第一声から詩のようなコメントを残して来たが毎日新聞に寄せた1周年の感想も詩だ。「青く澄みきった 秋空/この空を、ずっと行くと愛する家族の元へ/私に翼があったなら/私が鳥だったら/すぐに行って、連れて来る事が出来るのに……(以下略)」。曽我さんの悲しみが切ない。



2003年10月14日(火) 福岡教授

 昨夜の「TVタックル」で選挙予測の神様福岡政行センセイが投票にあたっては国民が公約(マニフェスト)にかくされた欺瞞やごまかしを見抜いて政党を選択しなければなりませんと教えていたが「郵政民営化」(自民)でも「高速無料化」(民主)でもよく考えてみるとどれもこれもウソっぽいので日本の将来を托せる政党はどこにもないではないか。



2003年10月13日(月) neighborhood

 自宅建築を決意した長男、工事中迷惑をかけますと近所にあいさつ回りに行くと言ってきた。いまどきまあ義理堅いことと思ったが生涯近所づきあいをしなければならないのだから大切なことだとほめてやった。隣の住人と挨拶もしないという昨今だが都会だけでなく田舎でも隣人愛が希薄になっておりわが町内会も会員同士の連帯感が乏しくなって窮屈に暮らしている。



2003年10月11日(土) 発情社会

 このところ頻発している事件・犯罪は「性」を原因としているものが多い。少女連れ去り、女高生・女子大生の拉致殺人、中国での集団買春といった類。週刊文春(10/16号)の新聞批評(コラム「新聞不信」)では「発情社会」と名づけた。世界一安全といわれた昔の日本を取り戻すためにどうするか、凶悪犯罪の増加を政治不振にもとめる論調もあるけれど件のコラムは新聞がモラル高揚に果たす役割について提言している。いわく「不埒な男たちの自制心のなさを徹底的に叩け」「少女たちが犠牲者だという見方をやめて、お前たちは自分のプライドを傷つけているセックスマシン予備軍と書くときだ」。



2003年10月08日(水) ラーメン

 ラーメンの初体験は50年前、まだ紅顔のおもかげをのこしたはたちのころだった。こんなうまい食べ物があるのかと感激したがそれ以来うまいというラーメンに出会ったことがない。評判の店に行ってもどことなく満足しない。インスタント麺もカップ麺も空腹を癒しても舌なめずりするようなうまさではない。ところが今日食べたN食品の「G」というカップ麺には満足した。カップ麺としてはいささか値の張る279円だが豚骨を濃厚に煮詰めたスープがコシのある麺にまとわりついて絶妙な味を作り出していた。



2003年10月07日(火) 泣き虫原

 とっくに優勝も決まった阪神とBクラスに低迷する巨人との最終戦を中継するNHK。どんな意味があるのかと思っていたが試合終了後星野監督から引退の原監督にねぎらいの花束贈呈というイベントが予定されていたのだった。勝っては泣き負けては泣いた原監督、星野監督の熱い抱擁を受け滂沱の涙。満員の観客席からも惜別のコールが沸き起こりなかなかいいシーンでした。



2003年10月03日(金) 自転車

 きのうの参院予算委で自民党の岩城光英氏(福島)が自転車による交通アクセスの復権を呼びかけていた。人力をエネルギーにするので無公害、しかも理想的な運動となるので諸外国でも自転車を交通手段にする環境が整備され自転車愛好者が増加しているという話。岩城氏は自転車競技連盟の会長でもあるのでいささか手前味噌の発言でもあったが自動車万能の車社会に警告を発した発言でもあったが、今朝の新聞はこういう国会の発言を一字も報じていない。


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