仕事柄、コンビニエンスストアを覗くことが多い。それはわが社のお店の運営状況をチェックする場合であり、また、競争相手の他チェーンのお店の運営状況、品揃えなどを探る『競合店調査』という場面だ。 今、俺は“すでに他チェーンを経営しているお店をわが社のお店に替える”という、ある種特別な仕事で滋賀県に長期出張に来ているわけだが、これは今まで俺が現場で行っていた仕事と本質は変わらない。周辺の諸々の状況を調査し、試算し、商談する。その一場面が、『競合店調査』というわけだ。 調査のために“七拾壱”や“老孫”(諸事情により一部表記を変更してお送りしています)などの競合店に入る。「いらっしゃいませ、こんにちわ」の声があるかどうか。客であるこちらを見て言っているかどうか。そのままお弁当、おにぎりなどが並んでいるオープンケースに直行、その時間での品揃えや商品量を見て、売り上げ予測の判断材料にする。そのまま、商品を探しているフリをしながら一通り店内を回り、同じく品揃えや陳列状況などをチェック、大体この時点で「まあ、たいしたことねーな」とか「結構売ってる(※)じゃねえか」とか「やる気あんのか、この店は」とかのおおよその判断は出来てしまう。 こうしてコンビニの商品をチェックする機会が多いが、チェーンによって若干品揃えも違ったりすることもあるので、時折びっくりするような商品を発見することがある。今日はコノ話がしたかったんだ。前置きが長い。 いつぞやも最近流行の“フィギュアモデル”をテーマにしたことがあったが、このテの商品の勢いはとどまるところを知らない。小学生あたりに人気のありそうな「ツーピース」「コナン」(コナンと言っても最近は“未来少年”ではなく“名探偵”だというから嘆かわしい)「仮面ライダー龍騎」……、枚挙に暇がない。「タイガーマスク」、一時的に売り場に並んでいた「江口寿コレクション」は本気で買いそうになった。 つい先日発見した究極の商品。
「駅弁フィギュア」
……誰だ、商品企画したのは。 有名な「横川の釜飯」、「いか飯」、「だるま弁当」など、有名な駅弁がフィギュアとしておまけに入っている。俺自身、特に学生時代は毎年新宿の京王百貨店で行われる『駅弁フェア』には必ず足を運んでいたほどの駅弁ファンではあるが、まさかこうしてフィギュアブームに乗ってくるとは。6種類ほどラインナップがあるらしいことがパッケージに描いてある。 はっきり言って、欲しくない。
フィギュアブームを支えるコンテンツのひとつが、ちょうど俺達くらいの世代のハートを掴んで放さない『ガンダム』。これは今もその表現を変えてさまざまなフィギュア商品としてコンビニに並んでいることは皆さんもお気づきだろう。 今日、家の近くの“労尊”(引き続き一部表記を変更してお送りしています)で見つけたガンダム商品には笑った。
「花めくり機動戦士ガンダム」
……誰だ、商品企画したのは。 花札にガンダムをあしらっている。普通、こんなことは考え付かない。花札独特のあの描画の中にさまざまなモビルスーツやらガンダムキャラが添えられているのだ。これはかなり違和感があって実は面白い。 花札とガンダムの両方を知る人でないとこの感覚は伝わらないかもしれないが、黒い地面に大きく白い月が描かれた『坊主』の札の中央で、『首なしガンダムがラストシューティング』(ガンダムの最終回を思い出してください)している。すごい画でしょ。
俺の競合店調査はいつしか単なる宝探しとなっている。
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