先週末で仕事納めとなった俺は、今日が最後の出勤日となるツマを送り出して我が家の大掃除をひとり執り行なうこととなった。 まず、この出だしにはふたつの嘘があって、ひとつはツマが家を出る時には俺はまだ布団の中でぐーすか眠っていたし、我が家の大掃除は土日にツマがかなりの部分をやっつけてくれていて、今日の俺の仕事はその残りだけ、ということである。 まずは窓拭きと網戸の掃除。 これは毎年の大掃除での俺の仕事である。今は網戸用クリーナーという便利な掃除用具もあって、ツマが事前に用意してくれていた。久しぶりにニッポン放送を聴きながら、ベランダに出てサッシのガラス窓や網戸と格闘する。ラジオからは気温が8度程度、と聞こえてきたが、風がないだけ穏やかな冬の昼下がり、といった感じである。時折、窓拭きの手を休めて、ベランダの鉢植えから最近漸くその艶やかな黄緑色をのぞかせてきたチューリップの芽を眺めていた。 ピカピカになったガラス窓に、エステー化学の『ぬるだけ結露ストップ』を。これはツマからきつく言い渡されていた最後の仕上げであった(なるほど、今、確認してみたらいつもよりガラス窓の結露が確実に少ない。おお、21世紀)。 続いて風呂掃除。風呂は自分が入浴したときに排水溝や床、壁面、水道の水垢などの汚れをまめに掃除しているのでそれほど深刻な作業ではないのだが、不自然な体勢でゴシゴシやるもんだから、これが結構コタエる。 夕方になって、ダイエーに蛍光灯を買いに走る。俺のパソコンが置いてある和室の蛍光灯を取り換えなければならないのだ。途中、馴染みの蕎麦屋に寄って年越蕎麦を注文した。今年の年越蕎麦は本格的な蕎麦が喰えるぞ。“蕎麦”と言えば、大掃除の時に蕎麦関連の書籍を整理したら気づかぬうちに9冊になっていた。これに加えて食の専門誌『danchu』蕎麦特集が2冊。廉価版となった『美味しんぼ』の日本蕎麦編もあるよ。 駅ちかくにある西武百貨店で仕事から帰ってきたツマと待ちあわせ、夕食の買い物を済ませふたりで帰宅した。 今年はすでに年賀状も投函し終えたし、いよいよ明日の大晦日、そして穏やかに新年を迎える体制が整いつつある。
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