はなこせんせいの日記
教育の現場の様子と気付いたことを折々の出来事に載せて綴ります。

2011年10月19日(水) 人生に無駄なし

 久しぶりでございます。
この日記が続かないときは
「先生お忙しいのですね。」といわれますが、
いやはや、そのとおり。

 前回書いたのは、いつでしたっけ。
そのぐらい前でしたね。

 さて、久しぶりにヨガをしました。
園で先生たちのために、夕方ヨガの先生をお願いしているのです。
自分たちでヨガに通えばよいのですが
時間が不規則なこともあって
思うように通えない。
だったら、先生に来てもらいましょう!というわけです。

 ヨガを始めたのは
園長先生が「呼吸法が大切と聞いたから、ヨガをやったら?」と
命令??したのが、始まりです。
はじめは、体カチカチの先生たちも多くいましたが、
なんとやっている間に、ずいぶんとやわらかくなりました。
継続は力なり。

 また、ヨガは精神を見つめなおす時間でもあります。
自分と向き合うことは
先生たちにとって、とても大切。
だって、先生は大切な「人的環境」ですから、
よい状態でいることが望まれるからです。

 幼稚園の先生は、かなりたくさんの才能が必要ですね。
音楽に美術、体育に精神まで
幅広く求められます。

 さて、今日のポーズのなかで
バランスをとったとき
ふと、昔やっていたバレエのアラベスクを思い出しました。
そして、「あー、バランスとるってこんな感じだ」と
体が思い出していくのが、よくわかりました。

 近くで、若い先生たちが
バランスを崩してばたばたしているのを横目に
アラフォーの私が
バランスキープ。

 このとき、心から思いました。
「人生に無駄なし」

 何を隠そう、私は怒られてばかりの子供でした。
特にバレエは、体も硬く感覚も鈍かったのでしょう。
(これは、乳児期に股関節のバンドをしていて、
十分に動けなかったからだと、今は思っています。
いや、どうかはわかりませんが・・・。
だって、ほかの兄弟は結構運動神経がいいんですよ。
だから、乳児期の運動の大切さを訴えています!)

私の名前ばかり連呼されることが多く
ついに「バレエをやめたい」と親に申し出て
バレエの先生に「そろばんをがんばるので、バレエをやめます」と
わけのわからない理由を付けて
やめたのでした。(その後、大してそろばんもしなかったけど)

 だから私は、動くことに大変なコンプレックスを持っています。

でも、今日つくづく
「あ〜バレエやってて、少しは身になっていたんだな」と
感じたのです。特に幼児期に行ったことは
やはり体が覚えているのですね。

 幼稚園でやっているバレエも
「あまり成果が見られず、いいとは思うけどよくわからない」と
いわれることがあります。
でも、体作りが行われているって
特にバレエのような「体の芯を作る」ようなことは
きっとそんなにみえません。

特に、大会に出るぐらい練習するのでもない限り
そんなに「成果」を感じることもないでしょう。
でも、
やったことに無駄はないのです。
子供が大人になる過程で
「あ!なんか体が覚えている」と感じるときが
きっとくるはず。
それが何かも、覚えていないようなことで。

 教育って、本当に
長い長い長〜いことかかるのです。
信じて待つしかないですね。

 子供の話。

 がんばりやで世話好きのKちゃん。
たまに世話を焼きすぎるときもありますが
めげずにまたみんなのお世話を焼いてくれます。
よく気がつくし
感性も豊か。

 そんなKちゃんのなかに、
Kちゃんをそだててくれた
ご家族の姿が見えます。

 お友達にやさしくね。
周りにご迷惑にならないように。
自分の事は自分ですること。

 しつけというよりも
家族の思いが
Kちゃんのなかに詰まっていて
がんばったり、
自分の事以上に周りのことを気遣う
そんな性格を発揮してくれています。

 特にKちゃんをいつもみていた
ご家族の、愛情いっぱいの「しつけ」は
Kちゃんの一生の宝物でしょう。

 人生に無駄なし。
教育には時間がかかる。
 
 こつこつと、毎日少しずつ
子育ては積み上げられていくのですね。
今日教えたことが
明日できないからといって
無駄ではありません。
今日の一歩に、未来の子どもの姿があるのです。

 残念ながら
Kちゃんを愛情いっぱいに育てた
大切なご家族のお1人が
突然他界されました。

 でも、Kちゃんのなかに
その方の姿を見る思いがします。

繋がっていくとは、そういうことなのですね。

 今日もKちゃんは
元気いっぱい、素敵な笑顔と心で
周りを明るくしてくれます。

 いつもありがとう。

 子育ての素敵な先輩は
本当にたくさんいます。

 私もがんばろう。

副園長 松橋でした。


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