★ 夏海の日記 ★
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2001年11月16日(金) |
女性の為のオーダーメード医療 |
例によって例の如く、新聞からです。 こういうタイプの病院って、東京にしかないから、地域に一つ、建ってくれないかなぁ...。その為に、少しくらいなら寄付しても良くない?
記事曰く、女性は病気でなくても色々な症状が出ますだそうです。そうだよね〜。便秘だって、女性特有な体の仕組みだもん。 女性は、男性より臓器が一つ多い(子宮です)んですよ。ただでさえ、男性より体がちっちゃくて、臓器が体中にいーっぱいに詰まってるのに、その上『子宮』が余分に詰まってる。その子宮が腸を圧迫して、女性には便秘がちな人が多いんですって。あと、妊娠したら便秘になった、とかね。便秘自体は、全然病気じゃないよねぇ? 子宮があるから、生理があって、生理のせいで、体温の上下がある。これって、病気じゃないけど、病気でもないのに、体温が上がるんですよ〜!(つまり発熱??) 周期的に女性ホルモンが増減するから、顔にニキビや吹き出物が出来ちゃう。(何てこった) 子宮に圧迫されるから、尿が近くなる とか、体力がおちると、膣炎になる とか、おりもののせいで、絶えず湿気ててムレれやすい とか、子宮関係の病気とか、乳腺炎や乳ガンなんて、女性だからこそなる病気だし、出産時の帝王切開なんて、自分は病気でもないのにお腹を切られちゃうし、自然分娩でさえ、麻酔もなしに会陰切開されちゃう。私が流産したときは、処置は麻酔もなしに、子宮からかき出されたし。(普通は、麻酔してくれるんだって?!まったく!) 病気じゃなくても、生理痛が重いと、毎月毎月病気でもないのに、吐いたり、子宮がえぐられるような痛みに耐えたり、貧血で動けなくなったり、腰を取り外したくなるようなだるさに耐えたり、激しい頭痛に苦しんだり、体温の調節ができなくて、夏でも寒気に震えたり......。 女って、辛いね。
でもって、お医者さんは男が多いから。生理痛の辛さも判れへんのに、生理痛を語るなーーー!!って思うよ! 新聞にも書いてあるの。西洋医学は男性の体をモデルにし、女性に適応してきたって。 確かに、昔は女って子供を産む道具として扱われてきたし、男が病気になってとか、怪我をして、『働き手として』『家長として』困るから、医学が発達したんだろうし。女性の『子宮があるからこそ』の病気なんて、着目されたのって、近年になってからだよねぇ。男と女って、根本的に違うっていうのに。更年期でさえ、我が儘とか言われて、ひたすら耐えなくちゃ、いけなかったし。(今でさえ、大っぴらに語られないしね) 産褥で血の道に入る人がいるって言うのに、妊娠出産が軽く見られるっていうのも、納得いかない。(実際、産後の肥立ちが悪くて、足が萎えて動けなくなってしまって離婚させられた人を知ってる。流産後に血の道に入ってしまって、精神的におかしくなって、裸にエプロンでベランダで洗濯物を干すようになった人も知ってる) 当たり前の妊娠でさえ、体にとっては『異物』でしかなくて、つわりが起こる。つわりが酷くて入院するって、身近にいくらでもいるし、生まれるまでつわりで苦しんだ友達もいるし、拒絶反応で湿疹が出て苦しんだ友達もいる。つわりが酷すぎて、心臓や足の育ちが悪くて、未熟児に生まれて寝たきりの子もいる。生体間移植手術を受けた友達は、死ぬ気で子供を産んだ。 妊娠出産は、病気でないのに、体に変調をきたす。病気でもないのに、吐くっていうのに、『当たり前』の日常程度に思われてるのは、なぜ? つわりって、異物(赤ちゃん)に対する体の防御する為の攻撃反応だっていうのに、『安定期』って、それに馴染んで攻撃しなくなる(つまり流産しなくなる)からなのに、労られないのは、なぜ? 『陣痛』は、戦国時代の戦いの『陣』から取ってるほど、死ぬ気で耐える痛さなのに、子供を産むから『当たり前』って思われてるのは、なぜ?
それは、現在でも男社会だからだと、腹が立つの。 男社会に育てられた女も、まだ男社会の常識から離れられていないんだと思うの。 そろそろ気付いて、もっと女性の性を大切にできる場を、私たち女が作っていかなくっちゃ、いけない時期だと思うんだけどなぁ...。
<< 以下新聞の文章です >>
女性の一生を診ます──。女性医師・スタッフによる総合クリニック「女性の為の生涯医療センター ViVi」(対馬ルリ子所長)が今月、東京都千代田区内にオープンした。「女性の為のクリニック」ばやりだが、このクリニックは各診療科の壁も取り除いて、思春期から老年期まで、一人一人の女性のための「オーダー医療」を目指すという。
【 女性の為のオーダーメード医療 】 ( 国保 良江 )
「内科で診て貰っても『どこも悪くない』と言われたと言う人が居ます、女性は病気でなくても色々な症状が出ます。そんな人に来ていただきたいんです」と所長の対馬さん。 女性の体の仕組みは男性とは大きく異なり、職場や家庭内で置かれている状況も違う。そんな女性特有のさまざまな原因に配慮した診断や、治療を行うのが「ViVi」の狙いだ。「三分間診断では、不安を緩和してあげることはできません」(対馬さん)と、患者一人一人の診療にたっぷりと時間をかける。 産婦人科、内科、乳腺科、精神科・心療内科、泌尿器科、皮膚科の九人の医師やスタッフもすべて女性だ。 冷たい雰囲気の病院には足が向きにくい。そんな女性の心理に配慮し、室内は淡いピンクの色調で統一されている。絵を飾った待合室やカウンセリングルームには、籐椅子が並び、しゃれたリビングのよう。およそ五百平方メートルのセンターには、診療室三室、内診・処置室などがあるが、どこもアットホームな雰囲気が溢れている。 「ViVi」は健康事業総合財団(下村満子理事長)が、財団創立百周年を記念して開設した。昨年、下山さんが米国の最先端医療を視察した際、男女の性の差異に着目した「ジェンダー・スペシフィック・メディシン」と呼ばれる新しい医療が急速に広まっているのを目にした。 米国では十代の思春期から八十代の老年期まで、女性が置かれているさまざまな体や精神の状況に応じて、総合的にサポートするヘルスケア・システムがすでに大学病院などに導入されているという。 「西洋医学は男性の体をモデルにし、女性に適用してきた。しかし、男女は動物的な差だけではなく、社会的・文化的に置かれた状況も異なり、それによる精神的な悩みなどで体がおかしくなることも最近は分かっている」と下村さん。 米国のような「女性の為のクリニック」の必要を感じた下村さんは、女性の視点を医療に生かしたいと考えていた「性と健康を考える女性専門家の会」の対馬さんと会い意気投合、開設に向けてトントン拍子に進んだ。 対馬さんは「女性ホルモンは、骨ばかりでなく、脳や消化器、皮膚などに影響していることも分かってきています。臓器別の科を越えて、専門家同士が1人の人間を診たらいいと考えていた」と言う。 その思いは「ViVi」に生かされた。普通は各科に別れる窓口を一つにし、時間をかけて問診し、どの専門家が力になれるかを考え、1人の患者の為に医者がチームを組んで治療する。女性の為のクリニックは増えたが、各科の壁を取り除いた総合的な取り組みは画期的だという。 ただし、「ViVi」には入院施設はない。外来で出来る処置や手術は行うが、入院が必要な手術などは、財団がネットワークを組んでいる医療施設と連携して対応する。 「本人が納得する治療をし、どんな手術をしてもらうかも責任を持ちます。手術後帰ってきたら、経過を診ていきたい。」と対馬さん。診察は予約制。実費のカウンセリング以外は保険診療で行われる。 下村さんは「ここは十代から百歳まで、女性を対象にした、いわばオーダーメードの医療です」と語った。 「女性のための生涯医療センター ViVi」 = 電話 03(5210)3492
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