little by little
DiaryINDEX|past|will
たくさんのお土産と重たい気持ちを乗せて、 飛行機は予定通り空を飛び、 何事もなかったかのように「日常」へ誘う。
車でお迎えにきてくれた恋人と、 共通の友人の息子くんのお誕生日だったから、 そのまま友人の家へプレゼントを渡しに向かった。
亡くなった友人のことや、東京での出来事は、 わたしの中で消化不良のまま残っていて、 恋人のどんな優しさも、 素直に受け止めることはできなかった。
恋人は、わたしが亡くなった友人のことだけで、 気落ちしているのだと思って優しくしてくれていたけど、 本当はそれだけじゃない。 でも、そんなこと言えるはずもない。
会わなきゃよかった。 会わなきゃ、忘れたままでいられたのに。 なんでもないようにして、 それなりの毎日を送っていたのに。 本当の気持ちなんて、掘り起こす必要なんてなかったのに。
会わなきゃ、よかった。
|