moonshine  エミ




2003年01月21日(火)  土俵ぎわ

 別に相撲ファンじゃないけど、貴乃花の引退、ちょっとしみじみした。
「ひとつの時代が終わった・・・」
 とかって陳腐な言い回し、いろんな場面で聞くけれど、ほんと、そんな感じがしなくもないよ。

 千代の富士が引退したときのこと、よく覚えてる。
 '91年だっていうから、もう、10年以上も前のことなんだね。 
 タオルみたいなので、涙の顔を拭いながらの記者会見。
 貴花田に負けたのが、最後の一番だった。
 そのときも、「昭和の大横綱、引退! 一時代が終わった・・・」なんてマスコミが報道して、
 あんなに強かった人がかわいそうに、さみしいことだなあ。
 と子供ごころに思ったものだけれど、別の気持ちは、確かに少しワクワクしてた。
 10代だった若貴兄弟。
 新しい時代がやってくる、という感じがした。
(でも、今回のことがあって、千代の富士の現役時代の映像もよく流れてるけど、
 ほんとあの人の体はすごいよなあ。筋肉が・・・。スモウ“レスラー”って呼び名がぴったり! ウルフー!!)

 それから10年以上。
 りえちゃんとのこととか、「不撓不屈」の大関昇進、結婚、「不惜身命」の横綱昇進、
 「まーた貴乃花が優勝か・・・・!」と、飽きられるほどに強くて優勝しまくってた時期、
 兄弟横綱の誕生、兄弟の確執に花田家のいざこざ、小泉さんの「感動した!」発言、けが、休場休場休場・・・・
 いやはや、なんだかんだと、貴乃花、見てきた。

 こういう、つぼみがふくらみ、花が咲いて散っていく、その一部始終を見届けた、というとき。
 引退のこととか、全盛期のところとかの一部分だけじゃなくて、長い道のり、最初から最後まで知ってる自分に気づいたとき。
 私ももう、いい年した大人になったんだなあ、と思う。
 それは、なんとなく切ない感じ。

 全部見たわけじゃないけど、引退会見、すごかったねぇ。
 なんか透徹としてたよね。彼には「不惑」という言葉をささげたい。孔子でさえ、40歳よ?! 
 
 やっぱり、一流のスポーツ選手を見るのって、誰にしろ、好きだなあ。
 野茂もイチローも松井も、中田も、武豊も、やわらちゃんも好き。
 硬軟それぞれタイプは違っても、どこかストイックなところ、前向きなところがあるよね。
 発することばにも力がある。
 貴乃花は山のような力士だった。

 でも、まだ30歳なんだもんね。
 そう、孔子だってやっと「立った」年齢。
 この先が余生なんかじゃないよね。
 

♪劣等生でじゅうぶんだ 
 はみだし者でかまわない

 ブルーハーツの『ロクデナシ』が最近のお気に入り。
 ブルーハーツ(特に初期)、この人たちもなんてストイックな。

 今日の仕事、二の腕が疲れた。
 かなりくたびれた。
 
 本屋さん、ちょこちょこ更新中。 





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