500文字のスポーツコラム(平日更新)
密かにスポーツライターを目指す「でんちゅ」の500字コラムです。

2002年01月15日(火) 銀行さん、球団は私物じゃなか

 福岡ダイエーホークスが身売りすっかも知れんチ、報じられとる。親会社・ダイエーの主力銀行4行が、巨額の債権放棄の見返りに小売業以外の事業の整理を求めとって、ホークスもそん対象じゃっチ事らしか。
 銀行も損失を被るトやけん、ダイエーも「痛み」をっチ理屈は分かる。ンだけんね銀行さん、球団だけはあんたらの私物じゃなか。プロスポーツチームは私有財ではねェして当該地域の公共財として扱われるべきモンやト。そう、ファンである市民のモンでもあるっタイ。企業の経済的視点だけで軽々に身売りを論じるべきでは断じてなか。第一、そいで九州が再び球団を失ったりしてみてン。市民の怒りの矛先はきっと銀行に向かうけんね。そいでンよかネ。
 大体ねェ、プロ野球球団を持つ事は全国でたった12の企業だけに許された「特権」やトよ。ブランドネームは絶大よ。それを目先の小銭の為に手放すよっか、持ち続けた方が10年後はるかに好結果をもたらすっチ思わんね。そん方が債権銀行にとっても喜ばしいはずやろが。
 まぁもっとも、銀行さんにそうした先見性がねかったから、多額の不良債権を抱え込むことになったトかも知れんけんネ。


寺原よ、大きく育て(1/15)

 球団の身売り問題とは関わりなく、ダイエ-のドラフト1位・寺原隼人投手が自主トレを開始した。高校生史上最速右腕には、今度は日本人初の160キロの期待が寄せられている。
 寺原が1年目から勝てるかどうかは分からない。同じ超高校級でも、松坂は単に球速があっただけでなくスライダーの切れやコンビネーション、牽制からフィールディングに至るまで全てがプロのレベルに達していた。だから、1年目から最多勝を獲る事もできたのだ。それに比べると寺原はまだまだ学ぶべき事が多い。
 だが、こと球速に関しては大いに期待が持てる。彼は速い球を投げるのに必要な、強い筋力やしなやかな腕の使い方といった、ナチュラル=天賦の才を持っている。それだけで野球の神に祝福を受けたようなものだ。ただ、それを活かすも殺すもこれからのトレーニング次第。しっかり鍛え、早く一人前になって、松坂と投げ合う姿を私は見たい。(ただ、王ダイエー自体は、ローズ敬遠攻めの一件があるので応援する気はさらさらないが…)


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