500文字のスポーツコラム(平日更新)
密かにスポーツライターを目指す「でんちゅ」の500字コラムです。

2001年12月07日(金) 谷繁を応援しよう

 このオフ、一体何人が新たにメジャーの門を叩くのだろう。既に小宮山はメッツへの入団を決めているが、同じ横浜の谷繁と、オリックスの田口もメジャー移籍へ向けた活動を展開している。
 谷繁は先日、マリナーズ関係者らの前で技術面のテストを受けた。出来は上々だったそうだが、問題はキャッチャーというポジション柄、コミュニケーションがどれ位取れるかという点である。投手やピッチングコーチとの意思の疎通がままならなければ、技術的に優れていても成功できない危険性は確かにある。
 だが、どのポジションにおいても先駆者は必要だ。日本でトップクラスの捕手・谷繁の活躍の成否は、日米球界関係者にとって重要な物差しになる。残念ながら現在では、小宮山のように実績のある選手でも大リーグ最低保障金額でしか契約してもらえないが、ケーススタディを重ね、どのポジションでも日本人は使えるという評価が定着すれば、それも変わる可能性がある。
 野茂や新庄が海を渡った時、懐疑的で意地の悪い論調が多々あったが、彼らはそれを覆してみせた。今回の谷繁の挑戦も、批判するより先にまず応援したいものである。


メジャー新人資格とサラリーの関係(12/7)

 今年イチローが「新人」といえるかどうかという議論が沸き起こった時、「だったらサラリーも平等にしろよ」と私は思った。
 例えば新庄や小宮山は、日本ではそれなりの実績があるにも関わらず、メジャー最低保障額=つまりは新入り扱いだ。イチローの評価はまだ高かったとはいえ、全体として日本プロ野球はメジャーより格下としか見られていないのである。だから、(現実性は別にして)小宮山が今年20勝でもすれば、36歳という年齢に関係なくやはり新人王になれると考えるのが筋であろう。
 今、日本のプロ野球が空洞化するとか、マイナーリーグ化すると言われている。だが、私は逆にどんどんメジャーに渡って、毎年のように新人王をかっさらって欲しいと思う。そうすれば格下扱いもされなくなり、やがては対等の立場で真のワールドシリーズをという機運も生まれて、日本野球の再評価につながると思うから。


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でんちゅ [MAIL]

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