500文字のスポーツコラム(平日更新)
密かにスポーツライターを目指す「でんちゅ」の500字コラムです。

2001年11月28日(水) 渡りに舟!?

 ニッポン放送による横浜球団株買収で、同じフジサンケイグループのフジテレビによるヤクルト球団株の所有が、複数球団の株の保有を禁じた協約に違反するとして問題になっている。
 この件で巨人の渡辺オーナーはコミッショナーに異議を申し立て、明日緊急の実行委員会が開かれる段取りになった。ここまではいい。渡辺氏にしては「珍しく」正論だと思っていた。
 だがその後が悪い。何と、もしフジサンケイグループがどちらか1球団の株を手放さないなら、他球団を伴って現在の野球機構を脱退し、新リーグを結成するぞと脅しにかかったのだ。これまでドラフトやFAなどへの不満を述べる時、必ず彼の口からセットになって出てきたセリフがまたぞろご登場となったのである。
 今回の発言は、実行委員会での討議を優位に進めようという戦略的意味合いが強いと思われるが、相手の出方次第では本当に強権を発動しかねない。となれば、渡辺氏にとっては却って好都合。新リーグでこれまで以上に我がまま放題振舞える環境が整ってしまう。まさに渡りに舟だ。この身の毛もよだつ最悪のシナリオだけは絶対に阻止せねばなるまい。


ノムさん、潮時だよ(11/28)

 阪神・野村監督の身辺が、夫人の脱税問題で揺れている。監督本人は事実関係についても、また自身の関与についても否定し、球団からの辞任打診にも首を横に振った。久万オーナーも監督の考えを追認、一蓮托生の構えだ。
 しかし、既にマルサ(国税庁)の査察も入っていて、客観的に見れば最低でも夫人の告発は免れそうも無い。その場合、夫である野村監督にも道義的責任は生じる。
 こうした不安定な状況を嫌ってか、FA宣言後阪神に強い興味を示していた片岡と田口の動きが鈍い。入団したはいいがボスが代わってしまったという状況は避けたいのが本音だろう。
 野村監督は球団に再三要求してきた「4番を打てる選手」の獲得をフロントに実現してもらっていない事を理由に退陣を拒んでいるとも伝えられる。しかし、彼がこのまま居座れば却って4番候補の1人である片岡を失いかねない。
 誰も言わないなら私が言おう。「ノムさん、ここらが潮時じゃないかい。」


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