2001年10月19日(金) |
飛ばないボールの影響はあるか |
間が空きすぎてやや白け気味だが、間もなく日本シリーズが始まる。以前書いた様に投打のバランスが取れた「優等生」ヤクルトと、圧倒的な打力で相手をねじ伏せる「やんちゃ坊主」近鉄という、全く対照的なチームの対決はなかなか興味深い。 見所は、常識的にはヤクルト投手陣対近鉄打線ということになろう。だがその反面、リーグ最低の防御率だった近鉄投手陣が、ヤクルト打線をどの程度抑えられるかも重要なカギになる。 気になることがある。両リーグの使用球の違いだ。今年のパ・リーグは近鉄・ダイエーの2チームが200本塁打を放ち、「ボールが飛びすぎるのでは」といった疑問の声も上がっていた。実際、日本シリーズに向けてセの使用球で練習している近鉄ナインから「ボールが重い」「飛ばない」といった声も出ているという。 となると、セのボールを使う神宮では打力の近鉄は不利か…いやいや「飛ばないボール」なら近鉄投手陣もシーズン中ほどには打たれまい…待てよ、神宮は大阪ドームよりかなり狭いからそれでも柵越えの可能性はあるぞ…。 ともあれ、ボールの違いが生み出す勝負のアヤにも注目したい。
職人の技が短期決戦のカギに?(10/19)
日本シリーズ絡みの話をもう一つ。 私は今シリーズのキーマンはヤクルトのショート・宮本だと密かに思っている。宮本はレギュラー・シーズンで67犠打を達成し巨人・川相の日本記録を塗り替えた。守備に関しても、リーグ内ではもちろん、日本一と推す人も少なくない。目立たないがチームにとってなくてはならない仕事をきっちりこなす、玄人好みの「職人」である。 短期決戦では、派手な一発で勝負が決まる事もある。逆に、「振り返ってみるとあの場面でのあのバントが大きかったよな」というようなことも少なくない。あるいは、「あの打球が抜けてたらわかんなかったのに」なんてことも…。 だからこそ私は、どんなシチュエーションで宮本に打順が回るか、近鉄強力打線の繰り出す打球を名手・宮本がどうさばくかにも注目したいのである。
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