2001年10月12日(金) |
ポスト・イチローの「格」 |
パ・リーグの終盤、福浦(ロッテ)と小笠原(日ハム)の首位打者争いは見ごたえがあった。特に最後の直接対決で福浦が4打数2安打して、ライバルに引導を渡したのが印象に残った。中村紀に次ぐ出塁率.424も立派である。 しかし、私はむしろ2位の小笠原を讃えたい。今季最多の195安打は文句なし。108得点はリーグ3位タイだが、1・2位が首位近鉄のローズと中村であることを考えると、最下位チームでのこの数字は三重丸だ。そして何より強調したいのは、全140試合に出場しての打率2位という点である。ホームラン数と違い、打率は常に下降する可能性を伴う。シーズンを通してスランプを作らず、高打率を残すのは実はスゴいことなのだ。 「ポスト・イチロー」争いの意味合いもあった今年の首位打者。そこにはそれ相応の「格」も要求されたはずだ。残念ながら20試合…特にタイトル争い佳境の最終盤に何試合か欠場した福浦より、小笠原の方に私は「格」を感じる。 小笠原はゲームに出続けることで、「リーグの顔」としての責任を全うした。福浦には来季、連続タイトルとともに、この「格」への挑戦を望みたい。
千葉マリンスタジアムの魅力(10/12)
9月29日、私は千葉マリンスタジアムに行った。ローズのホームラン記録が掛かっていた試合である。しかし、私はそれよりも、初めて行ったこの球場のライトスタンドに興味を持った。 なんとスタンドを埋めた観衆の8割…下手をすれば9割ほどがロッテのユニフォームを着用しているのである。これにまず驚いた。つまりは、リピーターがたくさんいるということだろう。応援スタイルも鳴り物を極力控え、メガホンではなく手拍子と声を合わせてのもので、清々しい印象だった。阪神ファンで、しかも去年の夏まで地方勤務だった私は、この球場に直接足を運ぶまで恥ずかしながらこうした事を知らなかった。 「フランチャイズ」という言葉は日本球界にはあまりなじまないと思っていたが、それ以後は「そうとばかりも言えないな」と認識を新たにした。「また行きたい」と思えるボールパークである。
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