2001年10月03日(水) |
世界新の陰に小出監督のしたたかさあり |
高橋尚子の世界新記録が生まれた30日のベルリン・マラソンは、これまであまり目にしたことのないレースだった。大統領のジョギングに伴走するSPのように、5人の男子ランナーが高橋を取り囲んで一緒に走っていたのだ。 男たちは「ガードランナー」という。男女同時スタートのレースで小柄な女性選手が押されて転倒しないよう、守るのが彼らの仕事だ。またレース中はペースメーカーや選手の風除けとしても機能する。記録狙いのレースでは今や常識的な戦術である。 ベルリンは、高橋にとって「プロ」としての最初のマラソンだった。プロランナーは出走すればいくら、新記録はいくらと細かい契約を結んでレースに臨む。記録更新の成否は、このレースの賞金額のみならず、選手の商品価値=今後の単価も大きく左右する。その大事なレースを選ぶ際に小出監督が重視したのは、ベルリンの平坦なコースや冷涼な気候よりもむしろ、ガードランナーを付けられる点だったと私は思う。 小出監督が見せる「ただの酔っ払い」の表情は、相手を油断させる刑事コロンボのヨレヨレのコートみたいなもの。その裏には、実にしたたかな計算がある。
まだまだ書き足りない・・・(10/3)
近鉄・ローズへのダイエーの四球攻めについて、2日間書いてきたが今日も書く。(心底、怒ってるんです!) コミッショナーに続いて、パ・リーグ会長もダイエー球団に厳重注意をした事で、機構側からのリアクションは打ち止めだろう。だが、私にはもう一つ望みたいことがある。それは、ダイエー応援団による首脳陣の糾弾である。彼らはファンの代表として「頼むからみっともない真似はしてくれるな」と言うべきだ。監督・コーチの恥は自らの恥と受け止め、明確な謝罪や、場合によっては辞任を迫るぐらいの気概を見せて欲しい。彼らの声は球団も決して無視できまい。 もう一つ、読売新聞がこの問題について一貫してベタ記事扱いしかしていないのが気に入らない。王監督時代、バースに同じ事をやった負い目もあるのだろうが、自称「球界の盟主」の親会社として、こうした問題にはきちんと見解を示すべきではないだろうか。
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