500文字のスポーツコラム(平日更新)
密かにスポーツライターを目指す「でんちゅ」の500字コラムです。

2001年09月17日(月) もっと熱パのテレビ中継を

 イチローの内野ゴロが好きだ。足が早いか、野手からの送球が早いか・・・そこには、スポーツの醍醐味の一つ「チェイス」(競争)の要素が凝縮されているからだ。イチロー自身の外野からの返球にも同じ事が言える。
 でも彼がこんなにスリリングなプレイヤーである事を、日本にいた間に一体どの位の人が認識していただろう。メジャーに行かなければ試合のテレビ中継は皆無に近く、本当の魅力が知られないまま記録だけが一人歩きしていたのではないか。プレーの記憶は、これほど鮮烈には残らなかったのではないか。
 今、彼のいたパ・リーグはし烈なチェイスのさ中にある。各球団が持ち味を存分に発揮し、野球そのものの魅力もセ・リーグのそれをはるかに凌ぐ。なのに中継は、NHKのBSや有料放送でささやかに行なわれているだけ。中村紀やローズ・小久保ら長距離砲の競演も、松坂のピッチングも、多くの人の目に触れることはない。
 海外への選手の流出も、いくら頑張っても報われないこうした偏った報道姿勢に一因があるのではないか。今からでも遅くはない。この歴史に残るデッドヒートを、1試合でも多く放送して欲しい。


意外かもしれませんが・・・(9/17)

 最近、この欄がテロ関連の記述ばかりになってしまいました。連日の報道も「戦争に向けて一直線」みたいな感じになっていますね。
 これまで私がテロ行為への批判や、宗教そのものへの疑念について書いた文章を読んだ皆さんは意外に思うかも知れませんが、私はアメリカの武力報復には基本的に反対です。
 日本は世界で唯一核攻撃を受け、戦争の悲惨さを一番知っているはずです。戦争によって多くの命が失われ、家族には憎しみだけが残ります。体の自由を一生奪われる人も多いでしょう。何より罪のない子供たちや女性たちが犠牲になってしまう事が、果たして正しい選択と言えるでしょうか。
 無差別テロは、もちろん許し難い暴挙です。でも、平和憲法を掲げ、国際平和都市を抱える日本のなすべきことは、闇雲に戦争に加担することではなく、武力行使以外の選択肢を提供する事ではないでしょうか。21世紀を再び「戦争の世紀」にしないために。


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