500文字のスポーツコラム(平日更新)
密かにスポーツライターを目指す「でんちゅ」の500字コラムです。

2001年09月03日(月) JOMO杯に見たアレックスの熱い思い

 2日に行われたJリーグドリームマッチ「JOMOカップ」(日本選手選抜VS外国籍選抜)。招待選手として参加のエムボマや、華麗なボレーシュートを決めた中村俊輔などに目が集まったが、私は外国籍選抜に入ったアレックスに注目していた。
 ブラジル国籍のアレックスは、日本への帰化を申請中。これが認められれば即代表入りの可能性もある実力者だ。しかし、現状では「代表実績が全く無い選手の一人」に過ぎないこともまた事実である。
 そんなアレックスにとって、JOMO杯はただの親善試合ではない。「日本代表相手の擬似国際試合」であり、「即席チームの一員としてすぐさま活躍できる」ことを誇示する場でもあった。
 前日(1日)の磐田戦でフル出場した疲れを全く感じさせない運動量や攻撃の基点を作り出すボールキープ、そして何より鋭い眼光から、この試合に臨むモチベーションの高さが感じ取れた。エムボマからの浮き球のワンツーを左ゴールライン際で折り返し4点目に結びつけたプレーでは、ポテンシャルの高さも遺憾なく見せつけた。アレックスは代表入りしても間違いなくやってくれる。私はあらためてそう確信した。

夏の終わりに「運命」を思う(9/3)

 夏休み最後の31日、埼玉県長瀞町で巨大な岩壁が崩落し、遊んでいた高校生が足首切断の重傷を負った。1日午前1時ごろに新宿歌舞伎町で起きた雑居ビル火災では、44人もの人が命を失った。同じ1日、私は家族と一緒にディズニーランドに行き、一日中遊び回っていた。
 ケガをしたり亡くなったりした人と、私たち家族との間に何らかの差があったわけではない。事故に居合わせた人が日頃の心がけが悪く、私たちが良かったというわけでももちろんない。
 私は運命論者ではないが、ちょっとした巡りあわせで人の生き死にが左右されるのだということを思わずにいられないショッキングな出来事だった。
 無くなった方たちのご冥福と、ケガをした少年の回復を心から祈りたい。


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