時間に追われるという事は、 何だか人生に追われているようです。 限られた時間の中で生きている私達は、 時間に追われ、時間を追い越し生きている。 たくさんのしたい事やらなければならない事。 抱え込んだこの道は、いつになったら そこへたどり着くのだろう。 求めたまま最終地点にたどり着いてしまったら その先を更に求めてしまわないだろうか。 眠りにつくように静かに受け入れられる ものだろうか。果たしてそれでも。 真っ暗な部屋で暗くなりすぎる思考を 押し留める。簡単に傾いて、これ以上行き場のない 黒くなる思いを、どうにか光を探して 自分へ自分へと引き寄せる。 今はあるのだと、そう言い聞かせながら。 怯える事を知っている私は、その誘惑にかられて 自らを投げ出してしまいそうになる。 そうする事で急き立てられる思いを 確かめるように、なぞるように。 感情と心情だけが全ての夜。 生きている今を抱きしめて眠りにつく夜。
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