ふとした時に思い出す記憶がある。 何でこんな大事な事を今まで忘れていたんだろうと 自分を振り返る。 それはとても大事だけど、とても些細な事。 それは幼い頃の日常。 私はそれを毎日のように見ていた。 その光景を、そのしぐさを。 いまは手に出来ないその日常は、 当時ですらいとおしいもので。 なぜ、忘れていたのだろう。 テレビの中、笑いながら話すその顔に記憶を呼び戻され。 まるで既視感。きっとそれは忘れ物ではなく。 大事すぎて何気なさ過ぎて、心の奥にしまいこんで しまったもの。遠く離れて蘇る記憶。 鍵をかけるように心の奥にしまっていた記憶は、 今はもうすぐ手の届く場所へ。 ただただ私を切なくさせる過去の記憶は、 やがて思い出す度私を笑顔にさせるもの。 大切な思い出はいつでもそばに。
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