2001年11月03日(土) |
まなざし、僕らのその行方 |
巌流島の決闘…快賊船2ndシネマライブ「日の本グラフ亭」は、この有名な シーンから始まった。宮本武蔵の登場を今か今かと待ちわびる佐々木小次郎。 散々焦らされた挙げ句、小次郎はあっさり武蔵にやられてしまう。 とは言ってもこの決闘シーン、いわゆる「殺陣」なるものは存在しない。 二刀流で有名な武蔵の刀もうちじゃ大小のオール…(船で来たから…?) 小次郎の長刀も長すぎじゃんってくらい長い。まるで物干し竿っす…。 そう、すべてがパロディ。だってこの作品はそんなものが見せたかった 訳じゃなかったから。本題は結局「世界平和」だったりする。 世界平和になぜ時代劇?って問われればちょっと困ったりする。 そういう事へのこだわりってないから。ただがむしゃらで…。 時代も明治初頭。その時の日本の今と昔が入り交じり、国の内外が入り交じり 混沌とした時代だったと思う。そんな時代に人々が思う事って何だろう? 洋食屋なるものが出来て、コーヒーなるものを慣れない舌で味わって… 天気のいい穏やかな日に、ふと慌ただしい世間に目をやれば… 「早く平和になるといいねぇ…」なんて言葉が口をついて出たりしないかな? そうだ。私達は知っていたんだ。人々の願いを、望みを。いつだってどんな 時代だって人々は平和をうたってる、結局。それは小さな自分の些細な平和 だったりするかもしれない。大好きなあの人の平和かも。大事な生まれ育った この国のそれかもしれないし、遠い空の向こうの国の今この時にも泣いてる かもしれない誰かのそれかもしれない。とにかく私達はいつだって どこでだって平和を望んでる。あの時代の彼等だって…。 何となくそう思ったら心が少し温かくなってくる。 あの頃の彼等が望んだ未来に今、この国がなっているかは分からない。 けど、思いはずっと紡がれて…この先もずっと。 いつか私達がこの世界に別れを告げて、もっともっと時がたった頃、 私達が見る事の出来ないその未来をほんの少し思う…同じ距離で過去が… 記憶が蘇って来る…あの時のあの台詞を言った自分の記憶が… きっと今と同じ思いで言ったんだろう。暖かい気持ちと、ほんの少しの切なさも 手伝って…「早く平和になるといいねぇ。」少し遠い目をして…。 そんな気持ちにけりをつけた途端…また新しい芝居欲が生まれてしまった。 やればやるだけ…懲りないね、うちらも。これだから芝居はやめられない! 果たしてうちらは気づいてしまった…平和…心の平和…そりゃやっぱ 愛でしょう…と。そう、快賊船この次は究極の愛の物語、 地球と人間のLoveStory「EVER GREEN」へと船を進めるのでした。
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