快賊日記「funnyface」

2001年10月27日(土) その旅路の果てへ、僕らは

海賊達の話が世界から日本の海へ河岸を変えたので、うちらの話も
ちょっと指向を変えてベクトルを作品に向けてみようと思い立ちました。
「金色」…これがうちらの1stLive。この公演は梅雨時。公演中の雨は
やる側にも見る側にも最悪。だってすべてが鬱陶しくなるから。
でも結局はどうだったか…はっきり覚えていない。そう、実は公演の
前後をいつもはっきり覚えてはいない。覚えているのは…人のざわめきと
張りつめた空気。心地よいリズムとライト。そして受付の子の走って来る音。
アドレナリンが体中を駆けめぐる感覚…。「お客さんが止まりません!」
その叫びに本日一回目のトリハダ。「よっしゃー、行こう行こう!」船長の
興奮した声に「おう!」と答えて二回目のトリハダ。ピカピカのステージの
下に飛び出して、入り口まで溢れてるお客さんの姿に三回目のトリハダを
覚える。一発目の自分の台詞が緊張と興奮でちょっぴりうわずり気味なのを
内心で笑い飛ばした。「やばい…爆発するにはまだ早いでしょ。」
…でももう楽しくて嬉しくて止まらなそう…。台詞の合間に目が合えば
「あんた達すっげぇ楽しそうだよ!?」…そりゃそうか。やっとここまで
漕ぎ着けたんだもん。この場所に。生まれてから今まで長くかかった道のり。
そしておそらくはそれ以上に続いていくであろう長く幸せなこの旅路…。
うちらの芝居にお客様の反応もベリーナイス!後はもう走って走って…
そういや「金色」のベースというか、奥底にあるテーマみたいのって「怒」
…怒りだったと思う。悪に対する、社会に対する、何も出来ない自分に対する
それ…怒り。そんなもんを「金色」の奴らは打破するために走って走って…
そして最後には次の扉を開けて、笑顔を見つけて。何てあの頃の自分達に
似ているんだろう。うまくいかない自分に苛立ち、認めない社会に悪態を
ついて。それでも信念を曲げられず、ただ闇雲に走って走って…。
今でもそれは同じだけど、一つだけ違うとすれば今のうちらには快賊船が
ある事…かな?「金色」の奴らがたどり着く場所を見つけたように。
本番が終わったら泣きたくなった。そして笑いが止まらなかった。
少しだけ抜け殻みたくなった後、うちらは次の航海の支度を始めた。
怒りの原動力で走り出したうちらは、そりゃもう強いし図々しい。
前向きに生きる覚悟を決めたから何でも出来る気になってる。
だからいきなりで悪いけど、次は世界平和でもうたってみようか?
そうしてうちらは2ndLive「日の本グラフ亭」へと船を進めた。


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