快賊日記「funnyface」

2001年09月19日(水) 何度でもそうして僕らは走り出す

人間、というにはあまりにも獰猛すぎる生き物。
うちらの仲間は、たとえて言うならそんな感じ。
まるで、野生。近づくものにはとりあえず牙をむく。
心の許せる相手だと分かったら、とことん許す。
相手も許すし、自分もしっかり許してもらう。
でもだからって傷を舐め合うみいたいなつき合いは格好悪いでしょ?
許し合える人間だからこそ、格好つけたい。無様な姿は見せられない。
顔でごまかしても、背中が語ってしまう。その生き方を。
意地の張り合いだったりする。喧嘩もしょっちゅう。
もめ事なんか日常茶飯事。たまにゴロゴロして、猫みたい。
なんだかんだと一緒にいて、いつも夢語ってる。
ある日突然船を下りてく奴もいる。帰って来る奴もいれば、
一生会えなくなる奴もいる。ま、海は広いから。
でも大丈夫。結局いつも笑ってる。本当の仲間はすぐそばにいて、
一緒に何かを感じて笑ったり怒ったりしてる。
涙腺が似てる、とよく思う。そんな奴らが少しずつ増えて来てる。
だから前を向いていられる。まっすぐ求められる。純粋でいられる。
たとえばビビっちゃうような挑戦でも、背中を押してくれる
仲間が、ここにはいる。もし失敗しても笑ってくれる仲間がいる。
しかってくれる仲間がいる。泣いてくれる仲間がいる。
一緒にやり直してくれる仲間がいる。
もし不本意に誰かが傷つけられたら、戦ってくれる仲間がいる。
そりゃもう荒くれ者ですから。快賊船は本当の所、戦闘部隊だったりする。
そんな事だけでもう強くなれる。何も怖くなくなる。
振り向けば、そこにはいつも仲間がいる。
ちょっと感傷的だなと思う。まだまだ振り返る時期じゃない。
自分はもっと強くならなきゃいけない。もっと前に進まなきゃいけない。
でも、あせる事はなくなった。気がつけばやっぱり笑ってる自分がいて。
一人で頑張らなくていいんだなと。一人で頑張らなくちゃいけない時も
あるけど、でも一人じゃないんだなと、笑って言える。
この船にはそんな仲間がいる。いつの間にか物が増えて来た。でも嫌じゃない。
いつか嫌になる時が来るかもしれない。でも、今は心地いい。
帰る場所がある僕達は、何度でもそうして走り出す。


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