2008年09月20日(土) 障碍。
数日前の午のこと、ニュースサイトを閲覧しながら何気なく左手で頬杖をついたら肘が「ごりっ」と鈍い音を立てた。同時に腕の小指側半分に痺れが現れる。
あー吃驚したと思いつつもう一度頬杖をついたら今度は肘は鳴らなかったが腕半分だけの痺れはやはり現れた。取り敢えずその後頬杖はつかないことにした。
肘の内側(小指側)の或る点を圧迫するとそれがスイッチになって痺れが出るようだ。神経系の異常かな? そう見当をつけつつ暫く様子を見ることにした。
三日待ってみた。痺れは消えるどころか肘の或る点を圧迫しなくても常に腕が痺れているようになった。痺れは強くはなく、手の小指側半分だけ炭酸水に浸かっているような感じ。生活に支障はないが気持ちが悪い。さいわい今日は持病の症状も軽めなので、自宅近隣の総合病院に出掛けてみた。
整形外科で症状を訴えて、その後レントゲン撮影。痺れがあるのは左腕だけだが両腕の撮影をする。現像されたレントゲン写真を見せて貰うと何れの関節にも異常はないようだ。
医師の診断は「尺骨神経麻痺」。よくある病気らしい。前腕を支える二本の骨、橈骨と尺骨のうち尺骨(腕の小指側の骨)側を走る神経が軟骨等によって圧迫されて麻痺(痺れ)が起こる。頬杖や肘を立てての腕枕などがこれの引鉄になることもあるとのことで医師から改めて「頬杖禁止」を言い渡される。
治療はメチコバール(ビタミンB12の錠剤)を服みながらボルタレンゲル(鎮痛消炎剤)を患部に一日四回塗布し、週に一回患部に低周波を当てるリハビリテーションを行う。これで治らなかったらあとは手術しか方法がないらしい。
低周波の機械は厭になるくらい「二〇世紀のSF」の匂いがぷんぷんする容貌だった。沢山のレバースイッチと目盛が付いたダイヤルと、針が左右に振れる電流計と。ぼくが幼い頃の「何だか判らないけどすごいことができるらしい未来のメカ」はこんな感じだったなあと思いながら一五分間低周波を肘と前腕と二箇所に当てて貰って、それから病院を出た。外は台風一過で晴れていた。横浜も晴れているといいなあと考えていたが、あとで現地の或る人に確認したら晴れている様子で安心した。
ビバ横浜ビバ二〇周年。
年令を喰うといろいろ身体にがたがくる。そういう年令になったんだなあとしみじみ。もうすぐ二回めの成人式。一日一日体力や運動能力は衰えていって、「昨日できたことが今日できない」なんてことも起こるようになってくるんだろう。
しかし嘆くより、できる範囲のトレーニングだろう、やはり。やがて「何もできなくなる」日が来るのだろうけど、それまではなるたけ健やかに。