2006年03月23日(木) ピースが!
ようやくパズルのピースが揃いました。
とは言っても、ほんとうに「パズル」という遊びをしている訳ではなく、ものの喩えです。何もない(ように見える)ところからひとつの物語をつくり上げるということは、ジグソーパズルを組み立てるようなものです。但し、このジグソーパズルはピースも自分でつくらなくてはならないし、いったい幾つのピースが必要なのかがはっきり判らない状態ではじめなくてはなりません。ピースのかたちもだいたいの見当で、しかし可能な限り細かく自分で削り出さなくてはなりません。
完成図というものもなく、頭の中でおおよその図を想像しながら、必要になりそうなピースを必要になりそうな数だけつくって、組み立てます。台紙がないジグソーパズルですから簡単に組み上がるものではありません。また、組み立てるだけで終わりではなく、できるだけ継ぎ目が見えないように、もとが幾つものばらばらのピースだったことが判らないような加工をしながら組まなくてはなりません。組み立てつつちょっとした補強や装飾などもして、完成してから見て頂くときに見る人ができるだけ愉しい気持ちになるように仕上げていきます。
物語をつくる工程というのは、だいたいそんな感じのことをするものだ、とぼくは思っています。
今日の作業でようやくおそらく必要になるだろうピースを揃えることができました。これから試行錯誤しながら慎重に組み立てていきます。
非常に手間が掛かるし大変疲れる作業なのですが、何故かこれが愉しいのですね。そうでなければ幾ら仕事でもこんなに割に合わないことはしませんて。
【今日のそれは違うんじゃない?】
勇気は与えたり貰ったりするものではなく振り絞るものではないかな。