衛澤のどーでもよさげ。
2006年01月09日(月) 指ぱっちん。

年末に調髪しなかったので、寝ぐせがつくほど髪が伸びてしまいました。短くすると寒いけどいい加減うっとうしかったので、理髪店に行ってきました。自分の調髪のために美容院に行くことはぼくの場合はまったくなく、いつも理髪店です。技術だとか店舗の清潔さだとかは考慮に入れず、料金が安い御店に遠くても行きます。

行きつけの理髪店は通いはじめてから七、八年になります。いつも店長氏に刈って貰います。ぼくが通う店は店員の入れ替わりがはげしくて、いままでに三回店長が変わっていますが、ずっと店長氏がぼくの頭を管理してくれています。
今日も三人めの店長氏に刈って貰っていたのですが、今日の店長氏は何だか動作がぎこちない。いつもなら顔に髪の切りくずが沢山かかることなんてないのですが、今日は「おれはちらし寿司か」と言いたくなるほどぱらぱらと黒いくずが顔面に散っていて、店長氏は何度も「御免やで」と言いながら馬毛ブラシで払ってくれました。

わしのあたま

上の写真は仕上がり直後のぼくの頭です。これくらい短く刈って貰うのですが、これは理容師さんの技術の限界に挑戦する短さらしいです。仕上げに掛かったときに店長氏は「今日は手がたどたどしくて御免ね、鋏で切ってしもて」と仰いました。見ると、店長氏の左手の薬指は指先から第二関節辺りまで絆創膏とネットに覆われています。絆創膏は市販の救急絆創膏ではなく、ガムテープみたいな大きなやつです。
そう言われてみればいつもより仕上げが荒いかなあ。

何人か前の御客さんの調髪をしている途中で、自分が右手で扱っている鋏で左薬指をぱっちんと切ってしまったそうです。理美容師のみなさんは鋏を使う際に指先に沢山の小さな切り傷をしょっちゅうつくるのだという話は聞き及んでいますが、店長氏の傷はその話やそこから想像し得る範囲のものではありません。二センチくらいの長さを切り裂いて、出血が止まらなくて救急病院に行って縫って貰ったと仰っていましたから。
理容鋏の動尖と静尖の動きは即ち親指と薬指の動きです。この二本の指がそんな長さを切り裂くだけの力を生み出すことと、よく手入れされた理容鋏の鋭さに甚だ驚いて、料金を支払うのを忘れるところでした。


【今日の夢見は】
昨夜は一ト晩中、光一くんと水について語り合ったよ……。


エンピツユニオン


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