2010年12月10日(金) |
ドイツグラモフォン症候群 |
やけに忙しくしている。
ラジオで、クラシック番組。 演奏されているピアノがどうもなじまない。 でも、弾いているのはなんだか経歴も立派で有名そうな人だ。
この人の演奏技術のどこか-私にはあずかり知らぬレベルで-に問題があるのか。 ただ単に、自分の好きか嫌いかなのか。
それとも、ただ単に、日頃CDで聴く演奏と異なることへの機械的反応か。
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音楽の記録媒体は進化発展した。
私は飼いならされた動物のように何度も何度も、同じ人の、同じ瞬間の、 本当は一つの断片にすぎない演奏をインプットしている。おそらく。
どんな世紀の名演であっても、それはいささか不健全かもしれない。
私はたぶん訓練された動物のようにして音楽を耳にしているだけで、 新しい演奏、新しい音楽の良し悪しを見分ける感性を育ててきていない。きっと。
この改善すべき「ドイツグラモフォン症候群」とでも言うべき症状は、 いったいどうすればいいのだろう。
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そういう訳で、自分の感性を根本から疑い始めたけれども、 続いてラジオから流れた宮田大という人のチェロは大層よかったから、 まあ大丈夫か、ということにした。
2007年12月10日(月) 永遠の金曜日 2004年12月10日(金) もう鳩は飛ばさなくていい
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