療養中のHと二人で、日食観察。 おお欠けてる!と感慨を共にする。
普通の大人は仕事をしている平日の昼間に、 いい大人が二人空を見上げている間抜けさと罪悪感。
しかも家の中では、甲子園の予選がラジオから騒がしく流れている。
そういうわけで、ともすれば一生に一度の現象をHと二人で見ている割には、 星空にハレー彗星を見るようなロマンティックさには、いささか欠ける。
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曇り空とは明らかに違う、薄暗さが漂いはじめる。 神秘的というよりも、古人が抱くような怖い気持ちが先立って、 ああ早く元に戻ってほしいと、最後は祈るばかりであった。
2006年07月22日(土) 2004年07月22日(木) 王様の耳はロバの耳
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