立冬も過ぎ、「今朝は冷えたねえ」というのが朝の挨拶がわりになってくる。
でも、まだまだ。 黄金色だった葉が枯葉色にくすんでも、 まだ私はそこに新緑を思い浮かべることができる。 春の田の蛙の声も、夏の日差しや蝉の喧騒も、まだ自分の中にある。
そういう生命の残像を一切許さない寒さが、本当の冬の始まりだ。 そして、それまでにはまだ少し時間がある。
短くなる日差しに怯えていた数年前に比べて、今年はタフである。
嫁に来た身であったなら、ここで結んだ血縁も地について、 故郷は遠くなりにけりとしみじみ思うのかもしれない。
2006年11月13日(月) 煮えたぎる子どもたち
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