浅間日記

2007年06月07日(木) 曼荼羅と混沌

既に恒例となった立山行脚。

地獄と極楽が描かれた曼荼羅図は、Aにはどうにも怖いらしい。

曼荼羅の中の地獄は、極楽よりも圧倒的に現実的であり、
しかもバラエティに富んでいる。
舌を抜かれ、血の池を泳ぎ、針の山を登る。
常に監視の鬼がいて、痛めつけられる。

この様に比べれば、極楽はオマケのようにさえ見える。
リアルに描けるということは、実際にリアルなことだったのではないか、
つまり当時の現実世界が多分に反映されているのではないか、と想像する。



曼荼羅図のなかには現世での行いを審判する場所があって、
Aに、ここで地獄に行くのか極楽に行くのか決まるんだよ、と説明する。

ややあってAは、周囲にはばかるように小さな声で、
のうりだいじんはどっちへ行ったのか、と尋ねる。

まったく、ちいさい人というのは、
胸にかかえた混沌をこんな風に突然アウトプットするから、こわいのだ。

農林水産大臣が極楽へ行ったのか地獄へいったのか、
それは、お母さんにもわからないよと応える。

2004年06月07日(月) 生きていくことを妨げるメディアというもの


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