既に恒例となった立山行脚。
地獄と極楽が描かれた曼荼羅図は、Aにはどうにも怖いらしい。
曼荼羅の中の地獄は、極楽よりも圧倒的に現実的であり、 しかもバラエティに富んでいる。 舌を抜かれ、血の池を泳ぎ、針の山を登る。 常に監視の鬼がいて、痛めつけられる。
この様に比べれば、極楽はオマケのようにさえ見える。 リアルに描けるということは、実際にリアルなことだったのではないか、 つまり当時の現実世界が多分に反映されているのではないか、と想像する。
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曼荼羅図のなかには現世での行いを審判する場所があって、 Aに、ここで地獄に行くのか極楽に行くのか決まるんだよ、と説明する。
ややあってAは、周囲にはばかるように小さな声で、 のうりだいじんはどっちへ行ったのか、と尋ねる。
まったく、ちいさい人というのは、 胸にかかえた混沌をこんな風に突然アウトプットするから、こわいのだ。
農林水産大臣が極楽へ行ったのか地獄へいったのか、 それは、お母さんにもわからないよと応える。
2004年06月07日(月) 生きていくことを妨げるメディアというもの
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