無断拝借したHのカメラが、家の中で行方不明。
Hは、あんたが悪いのだからちゃんと探すように、との言葉だけ残し、 Aを連れてさっさとでかけてしまった。
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ゼロトレランス男め、と悪態をついて、 薄暗い家の中に、一人居残り。
もちろん、やかましいのがいなくなりさえすれば、 それは5分で探しだすことができたけど、 Hの冷酷な仕打ちは、5分なんかで折り合いがつくものではない。
こんな災いの種は、1ダースでも買って家においておくべきだと思ったり、 人が負い目をもった時にだけ、−普段の無関心をやおらぬぎすて− 正論でコミットするというのは、あまり賢い感じがしないなとか、この不満を分析したりし、
彼らに追いつくべきか、それとも、 このままひとり縁側で鳥の声でも聴いてのんびりするか、 決めあぐねている。
2005年05月03日(火)
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