2007年02月08日(木) |
トリコロールか、茶色か |
フランス大統領選挙まであと二ヶ月ですと、朝のラジオ。 味噌汁を拵えながら耳を傾ける。
フランスの大統領は、アメリカ大統領よりも大きい権限をもつ。 ド・ゴール政権以来、そういうことになっているのらしい。
国民が政治への関心を失っていた2002年の大統領選挙の時の話。
投票率が極めて低い中、極右政党のルペン氏が、 第一回目の投票−投票は二段階で行われるそうだ−を二位で勝ち抜いた。 このことは、フランス国民に大きな衝撃を与えた。 この人物に強力な権限を与えてよいのかどうか、今度こそ真剣に考えた。 そして最後の第二回目の投票の時、ルペン氏は大統領に選ばれなかった。
そういうことがあったのらしい。
そして再びの、大統領選である。 果たしてフランス国民はまだ、当時のベストセラーである 「茶色の朝」を覚えているだろうか。
それにしても、歌や物語でもって自由を求める市民意識が一気に覚醒するというのは、 日本人には絶対に真似できない気質のような気がする。 いよいよやばいと自覚した瞬間、直ちに行動に移せることも然り。
心根に訴える方法が有効なのは、個人が自立しているからなのだろうか。 あるいは、意識を喚起するような芸術文化がある、と言うべきだろうか。
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よその国の話をしている場合ではない。
7月に行われる、わが国の参議院選挙は、二段階投票などではない。 選挙の結果を知るとき、すべての投票は終わっている。
2006年02月08日(水) 低減の提言 2004年02月08日(日)
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