Hを迎えに上京。
聞き間違えでなければ、確か8日の飛行機に乗ると言っていた。
しかしその後何の連絡もよこさないので、間違っていたのかもしれない。
あるいは、何かの悟りを開くべく、サドゥーの仲間入りでも果たしたか。
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家ではD氏演出の舞台で、マクベスを観に行ったという話題。
「権力は人を誘い、人を殺す。人は権力に引かれ、人を滅ぼす。シェイクスピアにとって「権力」は生涯変わることのない中心的主題であった。恋とともに。」
D氏の名文解説である。懐かしいおじさんという記憶。 この人が若かりし頃の、シェークスピア全作品上演というチャレンジの最中、 私はまだ小学生で、芝居の本当の意味など、わけもわからなかった。
十二夜の馬鹿騒ぎや、ロミオとジュリエットの表面的な悲劇をたどるのがせいぜいで、 後は役者の大仰なセリフ回しや生音楽を、どこか恥ずかしい感じで観ていた。
でも、大人に混じって、渋谷のジァンジァンで芝居を観るのは楽しく、 一人前に大人へ感想を言ったりするのも、特別な感じがした。
懐かしいばかりの経験であるが、 大人になった今再び、Dさんの舞台が観たいなあと思う。
2004年10月07日(木) 大義書き換え上のご注意
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