防災の日である。
関東大震災が起きた日でもあるから、 この日は地震を想定した防災について語られ、訓練されることが一般的である。
非難時に必要なものは、「これがないと日常生活を続けられない」を基準に 用意するとよい、と、防災コンサルタントと称する専門家がラジオでアドバイス。
持病をもつ人は常備薬だとか、乳児のいる家庭は紙おむつだとか。 視力の弱い人はコンタクトレンズが必要かもしれない。 個人の日常生活に照らして、カスタマイズせよということである。
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ただし、災害に遭遇した万人に必要で、かつ、 決して支援物資に期待できないものがある。
これは、何年か前にSちゃんから教わった。 インストラクターをしている彼女らしい持論だが、 これは防災分野での大発見だと私は思っている。
それは「体力」だ。
子どもやお年寄りを抱えて、さっと逃げることができるか、 交通機関がマヒした条件で、何時間も歩くことができるか、 倒壊物や予測不可能な街中の危険を、反射して避けることができるか。 そして、何日で終わるかわからない余震や避難所生活を、タフに乗り切ることができるか。
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どちらかというと私は、美容や健康といったキーワードで、己の容貌や体力をふり返らない性質である。
このことはヘルス&ビューティトレーナーのSちゃんにしてみれば、 まったくしょうがない友人、ということになるのだけれど、 彼女がこの持論を展開したときばかりは、 自分ののびきった麺類のような身体について真剣に危機感をもった。
というわけで、私が防災の日に点検する項目のうち、 今でも「体力」は最重要項目である。
2005年09月01日(木) 男ジャム 2004年09月01日(水) 転籍日記
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